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サークルKの再編観測

2014年09月15日 14時49分25秒 | 学習支援・研究
氷の融通めぐって高まる
サークルKの再編観測

ダイヤモンド・オンライン
2014年9月9日 09時00分 (2014年9月9日 14時27分 更新)


[拡大写真]アイスコーヒー用の氷は解けにくく、氷同士がくっつかないように工夫されているPhoto by Hiroyuki Oya

いまやすっかり浸透したコンビニのカウンターコーヒー。
今夏、このコーヒーをめぐって、
業界関係者の間で注目を集めた動きがあった。
 
今後の業界再編の中心と目されているサークルKサンクスに対して、
ファミリーマートがアイスコーヒー用の氷を融通、
再編に向けた“秋波”を送ったのではとの観測が流れたのだ。
 
1杯100円程度のお手頃価格と味の良さで
昨年大ブレークしたコンビニのコーヒー。
いまや1店舗当たり1日50~100杯の安定した売り上げを見込める、
コンビニの主力商品の一つだ。
 
そんなアイスコーヒーに欠かせないのが、
1杯約150グラムのカップ入りの氷。
昨夏は需要が逼迫したこともあって、
セブン-イレブンは今年、氷の調達先を2社に増やし、
安定供給の準備を整えた。
 
ローソンやファミリーマートなども氷の確保に走り、
「昨夏と比べ、1.5~2倍の氷が必要になった」(業界関係者)ため、
製氷大手も今春から製造ラインをフル稼働させて対応に追われていた。
 
だが、サークルKサンクスは出遅れた。
そこで氷を確保できなかったサークルKサンクスのために、
ファミリーマートが氷メーカーの製造ラインの一部を明け渡したというのだ。
「サークルKサンクスとは良好な関係。
協力できるところは協力している」と
ファミリーマートの中山勇社長は説明するが、
まるで敵に塩を送るような氷の融通が、
関係者に再編に向けた“秋波”と受け止められたというわけだ。

伊藤忠の動向次第では
こうした観測が流れた背景には、以前からファミリーマートが
虎視眈々とサークルKサンクスに狙いを定めてきたことがある。
 
2011年以降、エリアフランチャイズ(FC)の離反が
相次いだサークルKサンクス。
約490店がローソンやセブン-イレブンにくら替えしたが、
ファミリーマートだけは息を潜めていた。
 
当時の上田準二社長が、「エリアFCよりも、
サークルKサンクス本体が欲しい」という意向を持ち、
サークルKサンクスをいたずらに
刺激するようなことは避けたというのが事の真相だ。
 
とはいえ、昨年2月にユニーグループ・ホールディングス(HD)の傘下に入った
サークルKサンクスが単独で売却される可能性は現状でほぼゼロである。
スーパー事業が不振のユニーHDは、
サークルKサンクスを手放せば稼ぎ頭を失い、
立ち行かなくなるためだ。
 
長年にわたって秋波を送りながら、
打つ手がなくなったファミリーマート。
しかし、ユニーHDの株を3%握る
伊藤忠商事の動向次第では光明が差す。…

伊藤忠がユニーHDに流通大手などとの再編を迫り
ユニーHDが追い込まれれば、
サークルKサンクスがファミリーマートに“棚から牡丹餅”のように
落ちてくる可能性が高い。というのも、
ファミリーマートの大株主が伊藤忠だからである。
 
アイスコーヒー用の氷は解けづらい。
だが、氷を融通したファミリーマートにすれば、
そうした事態に発展する前に、
早く解けてほしい氷であったのかもしれない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20140909/Diamond_58851.html