年5億本突破! 「ガリガリ君」快進撃のワケ
東洋経済オンライン
8月31日(日)6時0分配信
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「フルーツなガリガリ君とびだせWグレープルーツ味」も、
パッケージは3種類(撮影:今井康一)
7月15日、「ガリガリ君」に、
スペシャルな限定品が登場した。
その名も「フルーツなガリガリ君とびだせWグレープルーツ味」(税別128円)だ。
全国のセブンイレブンなどでの限定販売で、
セブン&アイグループとのコラボ商品としては第2弾となる。
商品コンセプトは「フルーツなガリガリ君」。
果汁50%と、かき氷タイプのアイスとしては
圧倒的に果汁が多く含まれているところが特徴だ。
またグレープフルーツの「さのう」と
グレープフルーツゼリーが混ぜ込まれ、
さらにフルーティさが強調されている。
■プレミアム感もさらにアップ
「ゼリーは冷凍下でもプニプニとした食感が感じられるよう設計されています。
これは当社の新技術です。また、
果肉やゼリーの食感を際立たせるために、
通常のガリガリ君より氷の粒を細かくしています」
(赤城乳業マーケティング担当・萩原史雄次長)。
普通のガリガリ君は1本60円(税別)、
ちょっと高級志向のガリガリ君リッチでさえ120円(税別)。
今回の商品はさらに上を行く値段となっているが、
これだけのこだわりの詰まった商品のため、
コストもかかっている。
大人の感覚で言えばお得感があるアイスバーだ。
また、ガリガリ君に欠かせないのが「くじ」。
今回の商品では当たりスティックが出ると、
500円のQUOカードと交換できる。
セブン&アイとのコラボの初回商品は、
今年4月発売の「スイーツなガリガリ君
ミルクたっぷりとろりんシュー味」。
セブンイレブンの人気スイーツをテーマにしたアイスだった。
カスタード味のソースを使用し、
それまでにガリガリ君にはなかった「とろっとした食感」をプラスした。
ちなみに、このときの当たりくじは、
「ミルクたっぷりとろりんシュー」との交換だった。
「セブン&アイグループとの共同開発商品は、
以前からお話を頂いていました。
当社も高価格、高付加価値商品にチャレンジする場として
可能性を感じたため、取り組みを始めました」(萩原さん)。
ガリガリ君にとって小売チェーンとの開発提携は初めて。
話題性も手伝い売れ行きは非常によかった。
今回のセブン&アイグループ先行販売商品「フルーツな~」も
発売が7月中旬とあって、盛夏の販売状況に拍車をかけた形だ。
■幅広い世代に愛される商品に
最初が「スイーツな」、そして今回が「フルーツな」とくれば、
次は何が発売されるのだろうか。
プレミアムの名に恥じない、味、
食感ともに本格的なものが予想される。
「小学生が喜んでくれる味」をモットーにしてきた赤城乳業ではあるが、
今は老若男女にターゲットが広がっているようだ。
萩原さんによると、ガリガリ君の販売数は
他社を含めた全アイスのなかで1位を獲得。
世代、性別ごとでは特に男性の30~40代が多い傾向にあるが、
女性30~40代の購入も、ハーゲンダッツに次いで2位だという。
1981年の発売以来現在に至るまで、
年間販売本数は初期の4,000万本から2013年の4億7,500万本(全売上高を1本60円で換算)まで、
ほぼ毎年記録を更新し続けている。
2014年はさらに伸びており、5億本を超えるのは確実だそうだ。
なぜこんなに販売が伸び続け、
しかも全世代に広がってきたのだろうか。
「いろいろな要素が考えられ、一言では言えないですが、
単純に、アイスを食べる人が増えたことも一因です。
子供のときにガリガリ君を食べていた人が、
大人になっても食べ続けているわけです」(萩原さん)。
そもそもガリガリ君は、
「小学生が遊びながら外で食べられるように」と、
かき氷をバー状に成形したのが始まり。
赤城乳業の定番商品「赤城しぐれ」が和風味なので、
ソーダ、コーラ、グレープフルーツの3つの味で発売した。
最初は「ネーミングもガリガリという擬音に、
それだけでは寂しいので『君』をつけた。
キャラクターも社内の漫画がうまい人が描いた」(萩原さん)
という素朴なものだった。
「子供が遊びながら食べられる、
というコンセプトはそのままですが、
当時と変わっていることがいくつかあります。
一つには天然着色料の使用ですが、
大きく変わったのが硬度。
氷の粒を小さくしています。
やわらかいものを求める志向が強くなったんですね」(萩原さん)。
当たりくじや季節限定味の発売といった販売戦略は、
もとは小学生同士で「あのアイスいいよね」
「新しい味が出たね」なといった口コミを目当てにしたもの。
しかし近年のSNSの普及により、
口コミ力が一気に拡大した。
また個性的なキャラクターを活かした限定グッズや、
スポーツ、アニメ、バンドなどとのコラボ商品、
随時行うイベントなども、ガリガリ君人気を支え続けた。
■ガリガリ君のパッケージは3種類
販売戦略と言えば、実はガリガリ君には、知る人ぞ知る、
ちょっとした仕掛けがある。
商品ごとにパッケージが3種類つくられており、
ちょっとした3コママンガとして楽しめるのだ。
費用対効果はあまり高くないと思われるが、
ガリガリ君の「遊び心」を示す工夫と言えるだろう。
萩原さんはガリガリ君のマーケティングを担当するようになって10年目。
「ガリガリ君プロダクション」のプロデューサーという肩書きも持つ、
ブランドプロモーションの仕掛人だ。
2006年の12月に「おみくじ付きガリガリ君」を発売し、
夏期以上に売ったこともある。
コーンポタージュ味、クリームシチュー味、
ナポリタン味という衝撃3部作では、
「納品直後に在庫がなくなる」ほどの伝説的売れ行きを記録した。
「営業を担当していた頃から、
ガリガリ君にはポテンシャルがあるなと思っていました。
これからもまだまだ行けるでしょう。
次は1年で1人に5本食べさせるのが目標になるわけですが、
それには食シーンをどう増やすか、
ということが課題になります」(萩原さん)。
今後もガリガリ君の動向には要注目だが、
近々の話題として、8月28~31日、9月6~7日にガリガリ君のイベントが行われる。
秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」とのコラボイベントとして、
「SLガリガリ君エクスプレス」が秩父を疾走するのだ。
アイス型きっぷや特別記念証など、
ガリガリ君ファンだけでなく鉄道ファンの心をくすぐるグッズも登場する。
ガリガリ君のコラボは、
ますますパワーアップしていきそうだ。
圓岡 志麻
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140831-00046403-toyo-bus_all&p=1より
夏も終わりに近づいたとはいえ、まだまだ日中は暑い日もあります。
そんなときに食べたいのがアイスですが「ガリガリ君」意外にも、
魅力的なアイスは多くあります。
イオンのPVアイスも、そのひとつです。
写真:とろける練乳入り アイスバー宇治金時
「ガリガリ君」とは直接、関係はありませんが、
以下のブログも参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/mirukikukaku/e/52de7da5adcddd6b0ed2ddf908ea2a79
東洋経済オンライン
8月31日(日)6時0分配信
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「フルーツなガリガリ君とびだせWグレープルーツ味」も、
パッケージは3種類(撮影:今井康一)
7月15日、「ガリガリ君」に、
スペシャルな限定品が登場した。
その名も「フルーツなガリガリ君とびだせWグレープルーツ味」(税別128円)だ。
全国のセブンイレブンなどでの限定販売で、
セブン&アイグループとのコラボ商品としては第2弾となる。
商品コンセプトは「フルーツなガリガリ君」。
果汁50%と、かき氷タイプのアイスとしては
圧倒的に果汁が多く含まれているところが特徴だ。
またグレープフルーツの「さのう」と
グレープフルーツゼリーが混ぜ込まれ、
さらにフルーティさが強調されている。
■プレミアム感もさらにアップ
「ゼリーは冷凍下でもプニプニとした食感が感じられるよう設計されています。
これは当社の新技術です。また、
果肉やゼリーの食感を際立たせるために、
通常のガリガリ君より氷の粒を細かくしています」
(赤城乳業マーケティング担当・萩原史雄次長)。
普通のガリガリ君は1本60円(税別)、
ちょっと高級志向のガリガリ君リッチでさえ120円(税別)。
今回の商品はさらに上を行く値段となっているが、
これだけのこだわりの詰まった商品のため、
コストもかかっている。
大人の感覚で言えばお得感があるアイスバーだ。
また、ガリガリ君に欠かせないのが「くじ」。
今回の商品では当たりスティックが出ると、
500円のQUOカードと交換できる。
セブン&アイとのコラボの初回商品は、
今年4月発売の「スイーツなガリガリ君
ミルクたっぷりとろりんシュー味」。
セブンイレブンの人気スイーツをテーマにしたアイスだった。
カスタード味のソースを使用し、
それまでにガリガリ君にはなかった「とろっとした食感」をプラスした。
ちなみに、このときの当たりくじは、
「ミルクたっぷりとろりんシュー」との交換だった。
「セブン&アイグループとの共同開発商品は、
以前からお話を頂いていました。
当社も高価格、高付加価値商品にチャレンジする場として
可能性を感じたため、取り組みを始めました」(萩原さん)。
ガリガリ君にとって小売チェーンとの開発提携は初めて。
話題性も手伝い売れ行きは非常によかった。
今回のセブン&アイグループ先行販売商品「フルーツな~」も
発売が7月中旬とあって、盛夏の販売状況に拍車をかけた形だ。
■幅広い世代に愛される商品に
最初が「スイーツな」、そして今回が「フルーツな」とくれば、
次は何が発売されるのだろうか。
プレミアムの名に恥じない、味、
食感ともに本格的なものが予想される。
「小学生が喜んでくれる味」をモットーにしてきた赤城乳業ではあるが、
今は老若男女にターゲットが広がっているようだ。
萩原さんによると、ガリガリ君の販売数は
他社を含めた全アイスのなかで1位を獲得。
世代、性別ごとでは特に男性の30~40代が多い傾向にあるが、
女性30~40代の購入も、ハーゲンダッツに次いで2位だという。
1981年の発売以来現在に至るまで、
年間販売本数は初期の4,000万本から2013年の4億7,500万本(全売上高を1本60円で換算)まで、
ほぼ毎年記録を更新し続けている。
2014年はさらに伸びており、5億本を超えるのは確実だそうだ。
なぜこんなに販売が伸び続け、
しかも全世代に広がってきたのだろうか。
「いろいろな要素が考えられ、一言では言えないですが、
単純に、アイスを食べる人が増えたことも一因です。
子供のときにガリガリ君を食べていた人が、
大人になっても食べ続けているわけです」(萩原さん)。
そもそもガリガリ君は、
「小学生が遊びながら外で食べられるように」と、
かき氷をバー状に成形したのが始まり。
赤城乳業の定番商品「赤城しぐれ」が和風味なので、
ソーダ、コーラ、グレープフルーツの3つの味で発売した。
最初は「ネーミングもガリガリという擬音に、
それだけでは寂しいので『君』をつけた。
キャラクターも社内の漫画がうまい人が描いた」(萩原さん)
という素朴なものだった。
「子供が遊びながら食べられる、
というコンセプトはそのままですが、
当時と変わっていることがいくつかあります。
一つには天然着色料の使用ですが、
大きく変わったのが硬度。
氷の粒を小さくしています。
やわらかいものを求める志向が強くなったんですね」(萩原さん)。
当たりくじや季節限定味の発売といった販売戦略は、
もとは小学生同士で「あのアイスいいよね」
「新しい味が出たね」なといった口コミを目当てにしたもの。
しかし近年のSNSの普及により、
口コミ力が一気に拡大した。
また個性的なキャラクターを活かした限定グッズや、
スポーツ、アニメ、バンドなどとのコラボ商品、
随時行うイベントなども、ガリガリ君人気を支え続けた。
■ガリガリ君のパッケージは3種類
販売戦略と言えば、実はガリガリ君には、知る人ぞ知る、
ちょっとした仕掛けがある。
商品ごとにパッケージが3種類つくられており、
ちょっとした3コママンガとして楽しめるのだ。
費用対効果はあまり高くないと思われるが、
ガリガリ君の「遊び心」を示す工夫と言えるだろう。
萩原さんはガリガリ君のマーケティングを担当するようになって10年目。
「ガリガリ君プロダクション」のプロデューサーという肩書きも持つ、
ブランドプロモーションの仕掛人だ。
2006年の12月に「おみくじ付きガリガリ君」を発売し、
夏期以上に売ったこともある。
コーンポタージュ味、クリームシチュー味、
ナポリタン味という衝撃3部作では、
「納品直後に在庫がなくなる」ほどの伝説的売れ行きを記録した。
「営業を担当していた頃から、
ガリガリ君にはポテンシャルがあるなと思っていました。
これからもまだまだ行けるでしょう。
次は1年で1人に5本食べさせるのが目標になるわけですが、
それには食シーンをどう増やすか、
ということが課題になります」(萩原さん)。
今後もガリガリ君の動向には要注目だが、
近々の話題として、8月28~31日、9月6~7日にガリガリ君のイベントが行われる。
秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」とのコラボイベントとして、
「SLガリガリ君エクスプレス」が秩父を疾走するのだ。
アイス型きっぷや特別記念証など、
ガリガリ君ファンだけでなく鉄道ファンの心をくすぐるグッズも登場する。
ガリガリ君のコラボは、
ますますパワーアップしていきそうだ。
圓岡 志麻
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140831-00046403-toyo-bus_all&p=1より
夏も終わりに近づいたとはいえ、まだまだ日中は暑い日もあります。
そんなときに食べたいのがアイスですが「ガリガリ君」意外にも、
魅力的なアイスは多くあります。
イオンのPVアイスも、そのひとつです。
写真:とろける練乳入り アイスバー宇治金時
「ガリガリ君」とは直接、関係はありませんが、
以下のブログも参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/mirukikukaku/e/52de7da5adcddd6b0ed2ddf908ea2a79