ひとり井戸端会議

主に政治・社会・法に関する話題を自分の視点から考察していきます。

懲りない愚民たち

2007年07月25日 | 国政事情考察
 2005年9月11日、小泉前首相が郵政民営化は是か非かを国民に問うとして、衆議院を解散し、総選挙に出ました。その結果、大方の予想を大きく裏切り、自民党は大躍進するという結果となり、民主党では岡田氏が党代表を辞任することになりました。
 この時、国民の間から「自民に議席を与えすぎた」、「こんなに勝つとは思わなかった」といった声が多く聞かれたのを記憶しています。あれから2年が過ぎました。そして今回の参議院選挙です。

 今、野党や多くのマスコミは安倍内閣の支持率低下をこれみよがしにと、与党・政府を徹底的にこき下ろしています。建設的な議論を投げかけるのならまだしも、感情的な罵詈雑言、露骨なアジテーション、取るに足らない揚げ足取り・・・。小泉内閣は国民の支持という絶大な力を持つバックがあったからできなかったこれら批判ですが、もはや参院選云々ではなく、ただの「安倍憎し」の恨み節を日々国民は聞かされているわけです。

 確かに安倍内閣の失態も当然にあります。それはここで具体的に挙げませんが、否定はできません。しかし、野党やマスコミが冷静さを失って「暴走」しているときこそ、国民が冷静な判断を下すべきなのです。それがどうでしょうか?今や国民も一緒になって踊っているように見えるのです。2年前の選挙で何を学習したのでしょうか?

 今回の選挙では年金問題に焦点が当てられていますが、問題はこれだけでしょうか。もちろん誰も「これだけ」とは思っていないでしょう。しかし、これにばかり目を奪われ、為政者を選択するならば、結局争点は「これだけ」という結果になるでしょう。
 たとえば憲法問題。皮肉を込めて持ち出しますが、今日の朝日新聞の社説にも書いてあるように、今回の選挙で選ばれる人間は、憲法改正議論に間違いなく関わる人材です。それを一つの争点ばかりがクローズアップされ、それの善し悪しで選択することは、国民がその「ツケ」を支払うことになるのです。

 要するに何が言いたいのかと言うと、国民は与党や野党、マスコミから流される情報を一方的に鵜呑みにするのではなく、その情報を受け取ったら、自分自身の中で一旦整理し、噛み砕いて、自分の中の政治観と照らし合わせてどうかということをしなくてはならない、ということです。
 もし、その結果として野党に投票することになっても、それはそれで「善い事」だと思います。それができて郵政選挙から、「学習」したことになるのです。

 それをせずに、ただ「流れ」で(自分の確固とした政治意思を持たずに)投票に行くのなら、投票自体行かないほうがましですし、私はそういった人たちを心底軽蔑します。それは「懲りない愚民」以外の何者でもありませんから。

 最後に。国民が「無能」ならば、「無能」な政治家が出てくるのも当然です。国民が為政者を選ぶのですから。

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