ひとり井戸端会議

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民主は勘違いするな

2009年04月26日 | 国政事情考察
名古屋市長に河村氏当確 与党支援候補ら破る(共同通信) - goo ニュース

 任期満了に伴う名古屋市長選は26日投票、即日開票の結果、無所属新人の前衆院議員河村たかし氏(60)=民主推薦=が、自民、公明両党の県組織が支持する元中部経済産業局長細川昌彦氏(54)、愛知県商工団体連合会長太田義郎氏(65)=共産推薦=ら無所属新人3人を破り、当選確実となった。大型選挙の千葉、秋田両県知事選で続いた民主党系候補の連敗はストップした。



 これまで民主は千葉知事選をはじめ、小沢氏の秘書逮捕以降に行われた選挙で敗北を重ねてきた。今回の名古屋市長選で負ければ、小沢の首の皮が更に薄くなるところだったろう。確かに今回は民主の候補が当選はした。しかし、これを国民(名古屋市民の投票行為をもって国民の意思と見るのは短絡的だが。)が小沢民主を容認したことと捉えるのは大間違いである。

 毎日新聞が今月10・11日に行った世論調査によれば、小沢氏の辞任を求める声は72%と、依然高い。他の新聞社等が行った調査でも、数値こそ異なれど同様の結果が出ていることは周知のことだ。小沢民主への風当たりの厳しさに変化は見られない。



 それでは、今回の河村氏勝利の要因は一体何だったのだろうか。ここが最も重要な点である。

 思うに、河村氏は「テレビタックル」や「朝ズバッ!」等への出演など、マスコミへの露出が国会議員の中でも非常に多い人物である。すなわち、国民からみれば河村氏は、良く知った顔なのである。「テレビでよく見る河村さん」という印象が強く、これが抜群の知名度となり、票を集める要因になったことは間違いない。

 しかも河村氏はの選挙区は名古屋1区であり、名古屋市を拠点としている。地元名古屋から出馬し衆院選で5選をしているのだから、その知名度は抜群である。

 では、河村氏に対して自民が立てた候補者である中部大学経済学部教授の細川昌彦氏は、河村氏に比べ知名度という点で票を集めるにあたり、有利であったろうか。どちらのほうが知名度があるか、誰が見ても明らかだろう。

 だから私は、今回の名古屋市長選は、もしかしたら自民は負けを覚悟して、勝てたら儲けものという感覚だったのではないかと思っている。よって、敗北も想定の範囲内のことだったのではないか。

 もちろん、両氏が掲げた政策が選挙の結果に影響を与えたとは思うが、それよりも何も、知名度が勝敗を分けたと言っていいと思う。所詮選挙と言っても人気投票の域を脱しきれないものなのだ。

 このように、当初から知名度において抜群に優位に立つ河村氏が、万が一でも敗北をしようものなら、それこそ今まで以上に小沢氏の進退問題がクローズアップされたであろう。私からすれば、民主が勝てて当然の選挙であったに過ぎない。これで国民からの批判が弱くなると思ったら、それは勘違いも甚だしいと言わねばならない。



 ここまで河村氏に批判的な感じで今回の選挙を考察したが、個人的には河村氏は嫌いではない。むしろ、歴史認識や憲法改正へのスタンスには好感が持てる。それにしても、元官僚を候補者として持ってくるいつもの自民の発想は何とかならないものか。官僚への風当たりが厳しいことを弁えているのだろうか。

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