at 高円寺無力無善寺
今頃の御報告となります。
とにもかくにも、11月20日ライヴ報告です。
1.モザイクフリー
4人編成に戻ったモザイクフリー、今回は紅一点、鈴木さんが御懐妊の為、Vo.、Key.は担当せず、何故かドラムに専念。それもあってか、よりコアにスカムな匂い立つ魅力満載となりました。中央線アンダーグラウンドの一翼地下生活者の夜の異端児ぶり炸裂でした。
私とのオールドスクールニューウェイヴユニットも含め4つ以上掛け持つサンプラー奏者マッチさんのプログレニューミュージック歌謡、コスプレ好きだよなあ、ユーミン、サザン、エクザイルなノリをそのままモザイクコラージュ。物語るアクトパフォーマンスを毎回繰り出す川嶋さんは覚えたてのギターで意外なノスタルジックバンドサウンド、案外真っ当で、パロディぶりが微妙、その裏の裏突いた感覚はモザイクらしいといえば、らしい。
サウンドの要にしてリーダーのベーシスト、垣地さん(富山からお疲れ様でした)のロックなパノラマが如実に男気でした。どこか、スカやってる時の江戸アケミ的プログレセンスを感じます。カシオトーンダブはフィッシュマンズしてた。音脈と文脈のアンバランスさ加減は無二だよなあ。
2.Sekt/セクト(恋川春町+楠木菊花+山崎怠雅)
二人のポエトリーリーダーとギターマエストロの拮抗するライヴアクト。それぞれが独自の活動を展開する三人のスペシャルなユニット。
Sektの交錯する言葉と音の強靭さの、戸惑いや揺らぎのストレートさ。直面する断面が立体という、面白み。今回はもうパフォーマンス慣れした感じではありましたが、剥き出しの女性観に男は喜劇的にひれ伏すのみだ。ことばの絶対性が引き起こすカオスは何故にトラジェディックな疾風怒濤を形成しようとするのか?という事象と音の波動が向き合うこと。いろいろ考える密かなる愉しみは、一個人としての贅沢である。
言葉の言葉として形而上的、韻とそこに抱合された意味の重層、それを企投されることにより、こちらはイメージと格闘する。格闘する姿勢を要求し、レスポンスを尻目に二人のポエットの言葉(恋川+楠木)は連なり、不穏なユニゾンを奏で、山崎さんの柔和なギターノイズが包み込む。抱合→包み込む、いれこに鏡写しとなる。今回はそこにバランスを見た。POPである。それが確信的なのか、次の地平への、危うい安定なのか。今後も贅なる愉しみは続くだろう。狡猾なエロのあり方が好きです。
3.謹成祝花solo
ダンスパフォーマンスとマイク、エフェクト使いのインプロ「ビート」ソロ。
すみません、今回、私自身は受付の為、彼女のソロパフォーマンスはドア越しに音のみの体験。いつにも増して、ハイハット+マイクエフェクトからの音の轟音の螺旋が強烈でした。
明確なイメージのあるからこそ、ビートは成立する、ダンスもインストゥルメンタルということを彼女は証明してくれる。
ここにある偶然と明確なイメージこそが時制を作品を放つ。
4.電脳ショックボーイズ+謹成祝花
いくつかのゲストアクト、セッションはありましたが、電脳としては2004年8月のBankART馬車道ギャラリー以来のコラボレートパフォーマンス。
私個人では謹成さんとはセッションがありましたが、音の空間性において、立体感をきっちりやりたかった。だから、ラストにセッションという形ではなく電脳インプロの頭に持ってきた。スタジオでの感触で既に、電脳だけでは有り得ないスタイルに仕上がっていた。
この音のトライアングルのスリルのあること。これはまた、2006年も続きます。と勝手に電脳サイドでは決めています。
そこから、ノンストップでNauso、インプロのカオスから、少しづつ、和太鼓の音が挿入されていく。
前週のHeavySickではトラックを独立した感覚(もちろんノンストップですが)でのライヴアクトでしたが、ここでは電脳ライヴ特有のよりノンストップな1トラック的な形。インプロ後の博徒を後ろに下げてメイントラック的に据えてみた。3,4の流れはわりと今後の形となるかな。この2週連続ライヴでは、以前にも増して、terra D/Aくんのスクラッチ、ターンテーブル使いが充実している。生のビートのスリルが増強している。
SetList
1.インプロ
2.Nauso
3.BlueColouredFilm(Edit)
4.砂の刃
5.電脳博徒~赤じゃネエ黒だ
6.'exit'
1,2曲目の頭まで、電脳ショックボーイズ+謹成祝花
対バン形式による無善寺での企画、2回目終了、3回目(タイトルも変わるかもですが)はイヴェント的構成にするつもりですので、このスタイルはこれで終了。願わくば、6月の1回目近い集客があれば、達成感も一塩でしたが、それは今後の課題として。
とにかく、出演者の方々、お客様、無力無善寺マスターに感謝!