枕草子 2009年02月13日 | 書 春は曙。やうやうしろくなりゆく山際少しあがりて 紫だちたる雲の細くたなびきたる。 夏はよる。月の頃は更なり、闇もなほ、蛍飛びちがひたる。 雨などの降るさへをかし。 秋は夕ぐれ。夕日花やかにさして、山の端いと近くなりたるに 鳥の寝所へゆくとて、三つ四つ二つなど、飛びゆくさへあはれなり。 まいて雁などの列ねたるが、いと小さく見ゆる、いとをかし。