パチリズム!

下手の横好き将棋指しの、将棋関連ブログです。

横歩取りの出だしから▲9六歩に後手は横歩を取れるのか?▲7二歩編その3

2010-12-31 09:55:49 | 横歩模様▲9六歩関連
 今日は2010年最後の日。当ブログ開設からは40日余りが経過しました。三日坊主の自分としては長く続いているのかな、という印象です。来年もこの調子でつづけていけたらなあ、と思います。生活環境の変化もあると思いますし、どうなるかはわかりませんが。


 さて、前回は1図の局面で△6五角を調べました。

(1図)

 そもそもこの△6五角自体があまり感じの良くない手ではあるのですが、やはり▲6五飛と引かれると後手が苦しいようです。8二歩成りが残るのが大変に大きいのです。

(2図)

 では先手が▲7四飛と寄った瞬間に△6五角と打つ手はどうでしょうか(2図)? 先手が角成を防いで▲4六飛と指せば△5五角と打ち、香取りと△4六角と△5五角を見合いにします。

(3図)

 ですが、△5五角に対して▲6五桂の反撃があります(3図)。対して△5四角では飛車を逃げられて何をしているのかわかりませんので、後手は飛車をとるしかありません。△4六角▲6五桂と進んで4図。

(4図)

 ここでは△5三角成と△6五桂の二つともありそうです。△6五桂は角桂交換の駒損となり指しづらい手なのですが、△6五桂▲4六歩△5七桂不成となると前回出てきた5図とくらべて後手の攻めが一手速いです。

 (5図)

 次回は△5三角成の展開をしらべてみることにします。

 それでは皆さん、良いお年を!

将棋でブンガク 2回目

2010-12-30 07:55:23 | 将棋
 いよいよ2010年も終わりに近づいてきましたね。今回は、大晦日と将棋にちなんだ俳句を考えてみました(稚拙すぎて詠んだとはなんとなく言いにくい)。


 大晦日 百と八手で 年またぎ


 大晦日は皆さんどのようなプランで過ごされるのでしょうか? 親戚で集まる方もいらっしゃるかと思いますが、ああいう席はあれで案外暇なもの。トランプもいつかは飽きるでしょうし、かといって初詣に行くのも寒いですよね。そういうときは、どなたかと将棋を指してみるのもいいのでは。意外と興味を持ってくれるかもしれません。

 ちなみに私は将棋盤を持っていないので、おとなしく寝正月決定です。

詰め将棋作家への道 三手目

2010-12-29 14:27:49 | 詰め将棋作家への道
 ご無沙汰しております。急な体調不良により、しばらくブログをお休みしておりました。これからはまた、できるかぎり毎日更新していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

 さて、予定よりだいぶ遅れてしまいましたが、詰め将棋作家への道の三回目を更新しようと思います。
 前回、何か入れたい手筋を設定して、それを軸に進めればいいのではないか、と考えました。とりあえず、その手法で一題作ってみましょう。

 そこで重要なのが、どんな手筋を使うのかですが、今回は「両王手」の筋を使ってみたいと思います。将棋世界で森信雄七段が連載しておられる詰め将棋のコーナーでもたびたび用いられており、派手で格好いい詰め上がりになるという印象があります。

 そのコンセプトで作ってみたのが下図の詰め将棋です。

 

 簡単な問題ですが、両王手をつくる手順が自分にしてはわりとうまくできたんじゃないか、と気に入っています。


 (追記)

 さきほどの詰め将棋には余詰がありました。▲3五飛△1四玉▲1三金△同玉▲1五飛まで、というのが作為手順でしたが、よくみてみれば▲2六飛△3四玉▲4四金で早詰です。ままならない世の中ですね。

 というわけで以下は修正図になります。



 おそらくこれで余詰は消えていると思うのですがどうでしょうか……(どきどき)。余詰をチェックできるソフトの購入を検討しなければなりませんね。


 (さらに追記)

 上記の修正図では、▲3五飛△1四玉▲1五金△1三玉▲3三飛成△1二玉▲1三銀から詰んでしまいます。

 というか、▲3五飛△1四玉▲1五金△1三玉▲3三飛成△1三角成▲同玉△2四金からでも詰みなのですよね。この手順では銀が必要ない、つまり、3三銀にかえて4四歩と置いておいても余詰は消えないわけです。実戦ではあんなにも詰めづらい玉が、自作の詰め将棋ではこんなにも簡単に詰んでしまうとは……

 以下は修正図です。



 これはさすがに余詰はないでしょう! ……ないといいんですけど。

 
 (そしてお詫び)
 森信雄先生は七段でいらっしゃいました。申し訳ありませんでした。

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横歩取りの出だしから▲9六歩に後手は横歩を取れるのか?▲7二歩編その2

2010-12-25 13:50:16 | 横歩模様▲9六歩関連
 今日は土曜の上にクリスマスですね。

 もし私に妻がいれば、「クリスマスにまでこんなどうでもいいこと考えなくてもいいじゃない!」と止めてくれたかもしれませんが、幸か不幸かそんなものは居ませんので、今日も▲9六歩関連のことを考えていこうと思います。

 (基本図)

 さて、まず前回の訂正から始めなければいけません。前回は基本図から△7四歩▲8二歩△7三桂▲8一歩成△8五歩▲7六飛△8一銀▲7四飛に対して△7二金(1図)と受けるのが最善ではないかと書きました。

(1図)

 しかし、これが大間違い! 賢明な皆さんは既にお気づきの通り、単刀直入に▲7三飛成といって後手陣は崩壊です。実戦では真っ先に読む手だと思うのですが、一体なんでこれを見逃すのでしょうか……。

 とにかく、これで前回の検討は意味をなさなくなってしまいました。△7二金に換えて、前回切り捨てた△7二銀の受けを考えて見たいと思います。

(2図)

 前回は2図の▲8三歩で駄目と簡単に結論を出しました。今回はここで△6五角を考えて見たいと思います。いかにもこの角が取り残されそうであまり考える気がしない手なのですが、案外有力かもしれません。というのも、△6五角に対して、飛車の行き場所が難しいのです。普通に考えると▲6五飛ですが、ここで後手は△6四歩と打ちます。▲7七飛ではいかにも冴えないので、勢い、▲同飛△同桂となるところでしょう。

(3図)

 ここで▲8二歩成と行くのは自然ですが、△5七桂不成も厳しい手です。▲7二と△4九桂成▲同玉△7二金と進むでしょう。

(4図)

 結果図は駒損に加えて、7筋に歩が利かないのが痛く、後手不利。後手はもっと工夫が必要なようです。

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将棋でブンガク その1

2010-12-24 16:28:05 | 将棋
 また、しょうこりもなく新しい企画を立ち上げてしまいました。これは、これまで理系一筋の道を歩んできた私が、将棋を通して文学に親しんでいこうという企画です。

 ちなみに、現在進行形の企画は他に二つありますが、どの企画も原則として一週間間隔で更新していこうと考えております。いずれ、一週間をすべて企画で回すのがひそかな目標です。

 さて、とはいうものの、勢いで始めてしまったので、一体何をすればいいのかわかりません。とりあえず、将棋で川柳を作ってみることにしました。


 在りし日を 懐かしみつつ 四間飛車


 藤井九段が藤井システムで竜王を取ったころには、四間飛車が全盛だったことよなあ、せめてアマチュアである自分くらいは、四間飛車をさしていようではないか、ということです(自分は居飛車党ですが)。

 前にも書きましたが、ある戦法が指されなくなっていく様というのは、将棋全体が先細りになっていく感じでなんとも淋しいものです。ことに、四間飛車の場合はかなりの多人数が指す花形戦法でしたからね。

 是非とも復活してほしいですが、穴熊が強敵なうえ、急戦相手も楽では無いのではなかなか難しいでしょうか……。

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