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横歩取りの出だしから▲9六歩に後手は横歩を取れるのか?▲7二歩編その1

2010-12-17 10:04:29 | 横歩模様▲9六歩関連
 そこまでして取った横歩にどれほどの価値があるのかと問われれば、皆さんのお手元にあるそれと寸分たがわず同じです、と答えるしかありません。

 今回から、横歩取りの出だしから先手が▲9六歩と突き、それに対し後手が横歩をとってきた場合における▲7二歩型の横歩取りの形勢を調べて見たいと思います。基本図は下に示す第1図。

(1図)

 後手番での△3八歩戦法と比べて、▲9六歩と突いてあるので、王手飛車取りの筋が無くなっているというのが、先手の主張です。ここではまず、△7四歩と突いてみたいと思います(第2図)。

(2図)

 単純に▲8二飛車成といくのは△5五角がありますので、先手は▲8二歩か▲8三歩と垂らすくらいでしょう。ダイレクトに桂取りで▲8二歩と打つとどうなるのでしょうか? 後手としては単に△7三桂か△8五歩を利かしてから△7三桂くらいでしょうが、まず△7三桂を調べて見たいと思います(第3図)。

(3図)

 先手は▲8四飛と▲8一歩成が考えられます。▲8一歩成なら、△8五歩▲7六飛△8一銀▲7四飛と進むでしょう。ここで△7二銀と受けるのは▲8三歩と垂らされて後手が不利(第4図)。△7一金にも、▲8二歩成△同銀▲7一飛の攻めがあります。また、角を打って受けるのは少しつらいでしょう。

(4図)

 後手は△7二金と受けるのがおそらく最善手だと思います。そこで▲8四歩は△8二銀と受けられて、▲8一飛に△7一歩で耐えています(第5図)。次に△9二角の飛車の両取りがあります。

(5図)

 また、△7二金に対し、▲8四飛と回るのは△9二角と打たれて飛車の動きが不自由です。▲7四歩には△6五桂と跳ねだされて、桂成を受けても△7五角で困っています(第6図)。

(6図)


 先手は△7二金に対して、飛車を引く一手のようです。

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