渡辺竜王七連覇達成！

　いやあ、勝ちましたねえ！　渡辺竜王！

　正直に申しあげまして、シリーズが始まる当初は渡辺竜王の防衛は相当厳しいと思っていました。一昨年に三連勝四連敗をくらって、羽生名人のモチベーションがかなり高まっているだろうと、予想していたからです。後手番で横歩取りを連採したのも、勝負にカラくいこうという気持ちの表れかもしれません（他の棋戦でも後手横歩取りは良く使用されているようですが）。

　ところが、蓋を開けてみると渡辺竜王の二連勝。羽生名人の調子があまり良くないのかな？　という気はしましたが、二連勝は二連勝。渡辺竜王を応援している私としては、このまま行ってほしいと思っておりました。

　それでも、やはり羽生名人は強かった！　第三局、第四局とも、もうほとんど渡辺勝ちだと思って間違いがないであろう場面から、数々の勝負手を放ち、勝利をもぎとりました。本気の羽生名人には誰もかなわないのかもしれない、と弱気になったりもしました。別に対局するわけでもないくせに。

　大熱戦の第五局、そしておそらくシリーズ唯一といってもいい、優勢の方がそのまま押し切った第六局と、総じて終盤戦が面白い、名シリーズだったと思います。逆転が多かったので、泥仕合シリーズだろう、と思われた方もいるかもしれませんが。

　この流れに乗って、王将戦も盛り上がればいいですね！