パチリズム!

下手の横好き将棋指しの、将棋関連ブログです。

名人戦第五局封じ手予想

2012-05-31 19:40:49 | 将棋

 名人戦は観戦するのにお金がかかりますので、局面図を出すのは控えます。将棋連盟モバイル、名人戦棋譜速報に加入していらっしゃらない方にとっては良く分からないエントリですので、ご了承ください。

 第五局は後手番の羽生挑戦者が横歩取りに誘導し、横歩取りになりました。羽生挑戦者も、ここに来てついにエースを出してきたなという感じ。といっても、何を指しても強いんですけどね。

 封じ手の局面は先手である森内名人の銀が五段目に進出していてやや模様がいいのかなという印象ですね。後手は左辺が壁形になっていて、直すのも少し時間がかかりそうで、窮屈な印象。後手はとにかく先手の角を封じこんで局面を落ち着かせなくてはなりません。

 封じ手は本命の△5三金を予想します。対して先手▲2五桂から攻め、△4四歩▲3三歩成△同桂▲同桂成△同銀と進んで、▲2五桂と筋悪く打ち、△2四銀に▲3三歩と打つのは△2二金くらいで攻めが停滞しそう。

 ▲3三歩の代わりに▲3四歩と打つのは、△4五歩で銀損になり、▲3三歩成△同銀▲同桂△同金に▲3四歩がありますが、▲2四金とかわしておいて意外に難しい。▲3三銀と打ち込んでも△2五銀と飛車を押さえ込んでしまえば少し攻めが遠い感じです。後手は駒を沢山持っていますので、反撃が意外と早そう。この順は選ばないでしょう。

 ですので、△5三金には▲6八銀△4四歩▲3六銀△4三金▲3五銀△5三角▲3六飛と進むのではないかと思うのですが、そこで△7五銀とでれば後手が良いんじゃないかというのが私の結論です。まったく当てになりませんがw

 


復活の狼煙

2012-05-30 22:41:04 | 将棋

 いったい何人のファンが、祈るような思いでモニターを見つめていたでしょう。

 本日午前十時から行われていた渡辺竜王対藤井九段の王位挑戦者決定戦。後手番をひいた藤井九段は近年連採している角交換四間飛車では無く、オーソドックスな藤井システムを採用しました。五・六年前までは当たり前に見られたこの戦型ですが、優秀な対応が多数生まれたことで、最近では目にすることは極めて稀。にもかかわらず、このところ藤井九段による藤井システム採用が増えているあたりに、藤井九段の復活にかける思いが表れているような気がしました。

 中盤の辺りでは少し苦しそうな展開で、しかも持ち時間で一時間以上も差をつけられてしまった藤井九段。しかしそこから細い攻めをつなげ、私なんかにはよく理解できない、でも格好よさげな手(ex.△6二金など)があった後、気づいたら終盤の入り口では藤井九段が優勢になっていました。藤井九段の攻め駒はやや少なく指しきりの危険性があるものの玉は固く、反対に渡辺玉はもう寄っていてもおかしくない玉形。にわかに勢いづくワタシ。

 しかしそこからが長かった。

 いかにも寄っていそうなのになかなか寄らない渡辺玉。フラッシュバックする竜王戦での奇跡的な玉さばき。ああ、あのとき羽生ファンはこんな思いでモニターを見ていたのか、といらないことを考えている内に指し手はどんどん進んでいきます。

 眺めているうちに▲8三桂が怖くてたまらなくなり、同時に指しきりも怖いという二律背反。▲5六桂と打たれた時には、正直もう駄目だと思いました。二枚角に睨まれたときには完全にあきらめました。△3五桂を見て色めき立ち、▲3九歩に△3八歩があるとこに気がついて意味も無く立ち上がりました。

 そして渡辺竜王が投了し、藤井九段が王位挑戦を決めました。

 確かに終盤でミスがあったかもしれませんが、紛れも無く本局は名局でした。それも痺れるような。

 挑戦手合いは厳しい戦いになるでしょう。でもきっと、またこんな痺れる将棋を見られんじゃないかと、私は期待しています。


逆転現象

2012-05-30 00:55:24 | 将棋

 昨日の携帯中継では森内名人と羽生二冠という、現在名人戦を戦っている二人が登場しました(別々の対局でしたけど)。森内名人は後手一手損角換わりから少し動きづらい将棋になったように思ったのですが、そこから細い攻めを見事につなげ、最終的にはしっかり受け切って勝ち。羽生二冠はといえば、横歩取りの先手番から快勝(流れだけ見れば、です。実際は自信の無い局面もあった模様)と両者名人戦に弾みの付く勝利。次の天王山を制すのは果たしてどちらでしょうか?

 ところで、私は本来居飛車党なのですが、最近振り飛車のほうが勝率が良いという逆転現象が起こっています。いっそ振り飛車党になってしまおうかとも思うのですが、そうすると今度は負けだすんだろうなぁ。


ノーマル四間飛車の灯

2012-05-24 23:05:14 | 将棋

 今日の加古川青流戦戦、八代四段と石井三段の対局でノーマル四間飛車が登場しました。

 振り飛車を持っていたのは後手側の石井三段。藤井システムをちらつかせて脅すような部分も無く、ホントに普通の、いまどき珍しいぐらいごく普通の四間飛車でした。△4四銀型に構え、玉側の端歩も付き合った状態。これで戦えるのかな、と思いましたが、手順が進んでいき中盤にはむしろ四間飛車が有利な展開に。二百手を超える激戦の末、惜しくも四間飛車の負けとなってしまいましたが、四間飛車もまだまだやれそうな、期待の持てる対局でした。

 居飛車が悪くなった原因として、仕掛けが無く金を6七から6八に引いたのが原因ではないかと思っているのですが、後手番の戦法としては仕掛けを封じることができたら成功といっていいでしょう。ただ、△4四銀型には▲2六角から4筋を逆襲するのが有力だったと思うのですが、居飛車がそうしなかったのが気になりました(実戦は▲8六角と据える形)。なにか居飛車が悪くなる順があるのか、ちょっとちがう指しかたを試してみたのか……ちょっと私の棋力ではわかりかねます。

 この対局に感化され、久しぶりに将棋倶楽部24で四間飛車を指してみたらなんと二連勝! 相手は穴熊ではありませんでしたが、やはり勝利は嬉しいものです。


代表戦とか

2012-05-23 21:52:33 | 将棋

 ちょっと前まで、サッカー日本代表のアゼルバイジャン戦を見ていました。後半から右サイドバックに入った酒井選手に注目していたのですが、仕掛けやクロスでアピールできていたものの、全体的にまだ周囲の選手とフィットしていないのかなぁと感じました。中盤の選手がパス出したそうなときに出てきていないことが結構あったような気がしますし、岡崎選手ともうまくかみ合っていないように思いました。しばらく代表の右サイドバックは内田選手なのかな、という感じですね。

 将棋界では里見さんがついに女流四冠になりました。長らく予選敗退が続いていた女流王位戦でタイトルを獲得できたのは素晴らしいですね。もう女流棋界に対抗できるような人材はちょっと見当たらないといっていいように思います。

 名人戦は羽生挑戦者が相矢倉から攻め続けて快勝という結果でした。実際はきわどい勝負が続いていたのだと思いますが、この将棋のように、受け続けて受け続けて反撃もできずに負ける、ということが良くあるのが後手矢倉の怖さですね。後手から攻めることができる横歩取りやゴキゲン中飛車が人気なのも当然なのかもしれません。