今日のお勧めは
角岡伸彦「カニは横に歩く 自立障害者たちの半世紀」講談社
以前、第2しもごうのブログで甘糟さんが紹介していた
「こんな夜更けにバナナかよ」も
むちゃくちゃ面白い本だけど
記事 http://smg2nd.blog.so-net.ne.jp/2013-03-06
この本も読んで面白い
魅力的というにはエゴむき出し過ぎとも思える障害者たちが
更に、障害福祉の今が、どのような道を通ってきたかという勉強にもなって
読み終わると、考えさせられる点もある
なぜこの本を今日紹介するか
この本の主要なテーマである
「青い芝の会」の活動
そのトップランナーとして走り続けてこられた
横田弘さんが
先日享年80歳で亡くなられたからです
この横浜で
ご冥福をお祈りいたします
この本を読み終えて、私が感じたこと
確かに法整備が進み、障害サービスは徐々に充実してきた
障害福祉に携わり生計を立てている人への待遇も良くはなってきている
現実に、私も、家族5人を支える世帯主でいられる程度の給料をいただいている
計画相談の制度が曲りなりにも動きだし
この横浜では「あんしん施策」が着々と(淡々と)実施されている
で
「カニは横に歩く」や「こんな夜更けにバナナかよ」で
書かれたような
障害者本人と介助者のむき出しの濃密な関係性が
好ましく感じられる瞬間があるのはなぜか
私が、時給600円で働いていた
アパートの離れの第2水曜作業所でのアルバイトの日々を
懐かしく感じるときがあるのはなぜか
もちろん時代が後戻りすることはありません
今ある制度を精一杯活用する知恵を絞り
足りない仕組みを自分たちが作りだし
制度にしていく
先人たちが死に物狂いでしてきたことを
当り前に日々の仕事の中で、私は、するだけです
もう一つの仕事は
若い職員に先人たちの熱のようなものを
伝えることだと思います
熱を伝えるには
自分が熱を持っていないとならない
本を読むという行為は
自分の中の熱の種を燃え上がらせ火花なんだと
私は信じています
http://smg2nd.blog.so-net.ne.jp/2010-10-15
しばらく我慢してましたが、このたびは釣られてみます
甘糟さんに勧めようと書いたのに!
恥ずかしい
なんの気なしに読んでみたら
僕の大学の後輩が本の中にでてきていてビックリ
あいつがこんなことしてたのかと意外に感じた記憶が
福祉にたずさわっていてお腹の中に炎の種くらいないと
やっぱ駄目だろうと
今日会議に出ていて改めて思いました
1998年に横浜市立大の学園祭で『さよならCP』の上映会やってて、観に行きました。上映の後にトークセッションがあって、横田さんかどうか覚えてないけど、青い芝の会のオリジナルメンバーに“こうしてずっと運動しておられる原動力はやはり怒りなんですか”と質問したら“怒りではなく憤りだ”と答えてくれたのをよく覚えています。
お腹の中にある炎の種って、それですよね。