雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

美丘。

2009-03-28 17:06:06 | books&magazine
有楽町で髪を切ってきました。最近は、1ヵ月半に1回ぐらいのペースで行っているのですが、ワタクシの場合つむじが強力で、しかも、そのつむじのところから白髪が生えているので、これでも間隔としては長いんですね。自分では後ろは見えないからあまり気にしてないのだけど、伸びた分だけ見事な白髪が。本当は1ヶ月に1回は行ったほうががいいとは思うのですが、そこまでの根性はないので。伸びた分だけカットして、あとはブルーブラックにカラーリングして、今日は2時間半ぐらいで済んだので、帰りに無印良品によっていろいろ見てきました。本当は有楽町イトシアまで行きたいのですが、そこまでの元気はないので無印だけ見て帰ってきました。

で、電車の行き帰りで石田衣良の「美丘」を読んでしまいました。もともと、先週の土曜日に本自体は買っていて途中までは読んでいたのですが、出だしがどうもいまいちでそのまま放り投げていたのです。どう見ても青山学院がモデルと思しき大学に通う主人公とその恋人のお話で、恋人が死んでしまって、残された主人公が思い出を語るという形をとっていたので、村上春樹の「ノルウェイの森」とダブってしまったのです。「世界の中心で、愛をさけぶ」を読んだ時も「ノルウェイの森」の方が比べものにならないくらい面白いと思っちゃったので、さすがの石田衣良も「ノルウェイの森」には敵わないだろうと思ったのでした。が、恋人の死の原因が明らかになった辺りから、俄然面白くなってきて一気に読んでしまいました

「美丘」はいろいろ考えさせられることが多い本ではあります。まだ20前後の男女にこんな恋愛はつらすぎるだろうと思ったり、なんにせよ、恋人を、本当に愛している人を失うことのつらさを思ったり。あるいは約束について考えさせられたり。ネタバレになるので内容については書かないでおきますが、「ノルウェイの森」ほどではないけれど、結構感動してしまいました。もっと感受性の強い、若い時に読んでいたら涙が出たかもしれないなぁと思います。少なくとも「眠れぬ真珠」よりは感動する小説です。それと、石田衣良を読んでいつも思うのは、内容はかなり重たいものでもさらっと軽く読めるということ。村上春樹との違いはそこですかね。書いている人のキャラクターの違いなんですかねぇ。若い方に読んでいただきたい恋愛小説です。