みちのく童話会スタッフブログ

第3回を持ちまして、みちのく童話賞は終了ました。これからはみちのく童話会として、活動をしていきます。

みちのく童話会

 東日本大震災から10年のくぎりの2021年、東北地方の皆様から第1回みちのく童話賞を開催し、第3回まで、たくさんの作品、作家との出会いがありました。  童話賞終了後は、みちのく童話会として、活動を続けています。

『エイ・エイ・オー ぼくが足軽だった夏』佐々木ひとみ作・浮雲宇一絵(新日本出版社)

2024-07-04 | スタッフ新刊・活動紹介

                   

この度、新日本出版社より『エイ・エイ・オー! ぼくが足軽だった夏』を出版いたしました。ご高覧いただけましたら、幸甚に存じます。

 『エイ・エイ・オー! ぼくが足軽だった夏』は、ひょんなことから街の観光PRを行う「杜乃武将隊」の足軽になった直紀の、ひと夏の物語です。

 物語の舞台は、仙台。「杜乃武将隊」のモデルは、伊達政宗公とその家臣たちで構成される観光PR隊「奥州・仙台 おもてなし集団 伊達武将隊」です。

 2010年8月に創設された伊達武将隊は、東日本大震災以降、観光復興の旗印として歩んできました。14年の歳月を経た現在は仙台・宮城の〝観光の顔〟として、県内外、さらには海外でも大活躍しています。

 彼らの一生懸命な姿や、彼らに励まされる街の人たちの思いを伝えたくて、2018年に『兄ちゃんは戦国武将!』(くもん出版)を出版いたしました。

 6年の時を経て出版されることになった本作品では、杜乃武将隊を中心に政宗公から預かった「子平町の藤」を今なお大切に守り続けるおじいちゃん、松島の秋を彩る紅葉ライトアップに取り組む円通院のご住職など、「まちの力になるために」と力を尽くす人々の姿を、小学5年生の直紀の目を通して描きました。さらに、震災で被災した方々のその後にも触れました。

 今、暮らしている街の歴史や街を支えている人たちに目を向け、自分もまたその流れを汲み、新たな歴史を築いてゆく一人であることに思いを馳せていただけたらうれしいです。

 これからも、自分が暮らしている街や身近な人たちが愛おしく思えてくるような物語を紡いでまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 (佐々木 ひとみ)