銀の人魚の海

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コッポラの胡蝶の夢

2008-09-22 | 2008年鑑賞新作映画
10年ぶりのコッポラ。
なんで見ようか~はエリアーデ原作だったから。
というわけで彼の幻想小説、ルーマニアロケの
アート映画で「落下の王国」同様、見ないとな~的映画だった。

当然、変わった話。
雷に打たれ奇跡的に助かるティム・ロス。
彼が長生きすること、女とのかかわりなど、
宗教学者でもあったエリアーデの思想が出ている。

映画としては変な映画だが見てよかった。

この原作を選んだコッポラ、彼って前からロマンティストだと
感じている。
商業娯楽作を資金かけてとっても、どこかロマンを
忘れない+哀愁感を持つ監督ではないか?

初期の「雨の中の女」が好き。
「タッカー」もいい。
大作もうまいが、70歳、老年に入り
こういう小品を創りたかった気持が伝わる。

カメオで「レインメーカー」のマットが1シーン。

アルゼンチンの方が音楽担当で、音がよく、
今、コッポラはアルゼンチンで新作を撮影中とのこと。

ルーマニア出身のヒロイン、A・マリア・ララが知的美人で新鮮。
これはエリアーデの「若さなきい若さ」という小説が
原作のようで、鑑賞後、エリアーデの本を探したら1冊出てきた。
もう1冊あったような・・

とりあえず「ムントゥリャサ通りで」からエリアーデを少し。
これは長編小説で代表作だったはず。
彼はルーマニア出身の世界的な宗教学者、作家。
86年に80歳で死去。

91年に買った本だが、この解説には映画の原作の
小説は出ていないので、あまり有名ではない短編かもしれない。

「マイトレイ」というのを読んだ記憶も。

少年期から本狂いで失明を心配するほどの本好き。
29年から3年間、インドへ留学し、ヨガに夢中になるなど、
東洋への関心、哲学者でもあるので映画にもその辺りは出ていた。

今、ふと、最近どこかで賞をとったD・アロノフスキーの
「ファウンテン」を想う。すこ~し近いかも。

エリアーデはルーマニア、イタリア、インド、ルーマニア、パリ、
ロンドン、ルーマニア、パリ、シカゴで死去と
各国を転々としつつ、宗教、哲学者として小説を書いていた。
小説以外の著作は多数。
この原作も短編の1つか~
代表作、15くらいには入っていないので。

雷とともに若さとはという不思議な話。

余談。
見た頃、日本で落雷で失明の裁判の判決が出た。
96年、サッカーの試合で落雷にあい、失明、手足が不自由に~
高校、主催側へ3億円の賠償命令が出たとあった。

この映画では、全くこうはならないところが夢と幻想だ。
これからはコッポラにこういう映画を撮ってほしいな~
と少し思った。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
原作 (せんちゃん)
2008-09-22 22:00:27
この映画を見て原作を読みたくなりました。
図書館にいったら、なんと予約待ち。
映画の影響でしょうかね。
順番がくるのが楽しみです。
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Unknown (アリエル)
2008-09-23 13:37:22
私も原作読みたいです。順番待ちとは!
多分、冊数も多くはないでしょうね。
映画の影響だとすれば、驚きです。

幻想作家なので、他の小説も現実を忘れさせます。
そうそう、ツタヤカード、教えてくださったので
忘れずに。10ポイントつきました。
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