Ring-A-Ding 日々ロック,R&B,そしてゴスペル〜💋

おばちゃんがココロに浮かぶ由無し事を、気ままにつぶやく。ロックな時間。

ヒタヒタと忍び寄る…。

2018-01-14 18:20:53 | その他
私の住む町は町会が有り、住所のブロック別に小さな班が作られていて、町会からの連絡事項は今だに「回覧板」としてその班内で回す事になっている。
この町に住んで25年。元はウチの班は14軒で組まれていた。

今現在、人が住んでいるのは11軒。3軒は空き家となっている。理由は住んでいた高齢のご夫婦が相次いで亡くなったり、施設に入居したりで引越したりしたこと。残る11軒のうち2軒は90歳くらいの高齢者のお宅。その他の家も80歳近い世帯主ばかりだ。
一応、班には毎年交代で班長が任命されるのだが、この班長は町会からの連絡事項を回覧板にして回す責任と、町会費(月額五百円くらい?もちろん一括で、年一度集金)夏祭りの寄付(金額は任意だが、5千〜1万円くらい)の集金などがあり、90歳くらいの高齢者には無理…ということで、やれそうな家軒でここ数年は交代していた。

残るやれそうな家…とはいえ、住んでいる人が仕事でほとんど昼間は居ないとか、住人が障害のある60代男性で、仕事を任るには無理がある、などもあり、実質的には4軒くらいで回していた。
しかし、「実際、回覧板なんて見るか?要らないでしょ。掲示板もあるし。集金も各自で班長の家に持っていけばよい。」という意見も出て、今は1人律儀な方がその役割を背負っている。でも、また揉めそう…。


ここ数年、本当に高齢化の波が押し寄せているとつくづく感じる。
20数年前に私達が越してきた頃は、子供の数も多く、商店街も自転車では通り難いほどひとが溢れ、夏祭りや盆踊りも盛況だった。
それが、近くに地下鉄の駅がとおりバスが廃止され、
古い通りは区画整理で民家が立ち退き、後には高層のマンションが立ち並ぶ様になった。
そもそも20年も経つと、地元の小学生だって30過ぎる。中高生なんてアラフォーだ。
みな、親元に住むことも無く年老いた親だけが残る。

近くの都営住宅などは、さらに世代がいっこ上で「限界集落」とまで言われている。自慢で言うわけでは無いが、場所は都心の一等地だ。それも緑に溢れていながら、交通の便もよく、繁華街も近い。
こんなところに年寄りが住んでどうする?とも思う。広大な敷地内の森の中に保育園もあり、小学校もあり、車の走る道路を通らず通園通学できるというのに…。

すぐそばの商店街も団地の高齢化が進むに従って寂れていった。
もう、スーパーも撤退し、カラオケも無くなり、飲み屋すら無い!
もう少し都市計画考えた方がいいよねー。

若い人がもっと都心に住めて、通勤時間に余裕ができて子育てもしやすかったら良いのにね。
都内をよく知らない他県の人の中には、「えー、住めるところあるの?」というくらい都会はオフィスや盛り場ばかりと思われているようだが、実は緑も多く、文化施設も充実して、閑静で住みやすところが多い。
しかし、物価が高く、家賃も高い。若い人には高値の花と映るのだろう。でも、通勤時間が短いのは魅力ではないのかな。
大家もいろいろ大変だろうけど、家賃高くして住む人が居なくてはしょうがないではないか?私の知り合いのマンションオーナーは、「空き部屋が出来ると大変なんだ」言っている。

おとといの新聞では2040年位には日本の全世帯の40%くらいが高齢者となり、独身率も大幅に上がるとか。

ウチの息子たちや周囲の若者の様子を見ていても、確かに結婚願望は薄そうだ。結婚というものに夢など持てないのだろう。子供を育てやすい世の中でも無くなってきている。
少し前の日本とは大きく人生の価値観が変わって来ていると言えるだろう。
小泉政権の時「痛みを分かち合って、乗り越えよう」と、首相は言ったが、乗り越えてみたらガラリと風景は変わってしまった感じ。これから先は結婚もせず、子も持たず、家も買わない人達が増えて、次の未来にはどんな風景が広がるのか、私には想像もつかない。

結婚は他人と同居してその先の人生を共に歩むことだ。上手くいってる時はよいが山も谷もあるだろう。

子育ては思うとうりに行かない赤ん坊を世話したり、ティーンエイジャーの時はいろいろぶつかったり難しいし、やれ病気だ受験だ、引きこもりだとかあらゆる問題にぶつかる可能性がある。第一、育てるのにはお金がかかる!
家を持つのだって、ローンを抱えて高い金利を払い、税金払って、何十年かしたら、いろいろ直さなくてはならないし、その上残して子供に相続させるなるとまた税金かかったり、親の家の片付けとか…いろいろ大変だし、子供には現金のがよほど良いとか思われたりして…こうなると持たない方がやっぱ良いのか?ってなるよねー。

今まであった型どうりの人生行路はもはや魅力的でもなんでもないものに感じてしまう人々が出てくるのは無理もないよ。
正月早々、ネガティヴすぎる話ではあるが、実はただ目をそらしているだけで、じわじわと迫っている現実ではあるのだ。実際我が家は裏も隣も斜め後ろの家もみんな「空き家」なのだから。

毎年綺麗に咲いて見せてくれていたハクモクレンの木は
どうやら来月には取り払われてしまうようだ。空き家のなかの一軒が、取り壊されるらしいから。