久しぶりに新宿御苑に散歩に行った。
最後に行ったのは6〜7年前かな。
その時、余りに多い外国人観光客でごった返していて、「もうこれじゃあ来れないなぁ」と思っていたのだが、今ならコロナ禍でまだ外国人観光客が戻っていないだろうと思い行ってみた。
コロナ禍で長いこと御苑自体が休園していたから、宣言解除され、秋も深まり…多少の人出はあった。
しかし驚いたのはずいぶんあちこち手入れが進んで、温室なども近代的に改装されていたこと。
新宿御苑は私にとって、すぐ近所の自然公園だった。本当の自然ではないのだけど、昔はかなりほったらかされた所が多くて、うっそうとした森もあり、猫、カラス、ザリガニ、亀など野生動物(?)も沢山いた。
今回は見そびれたが、今は「母と子の森」と言われている区域にビオトープになっている池がある。これは、私が2〜3歳のころ(今から60年近く前)は幼児向けのプールだった所だ。昔のアルバムに
ムチムチに太った幼児の私と若い母が映った写真があった。後年、年の離れた従姉妹を連れて行った覚えがあるから、私が中学生の頃(1970年代)まではまだ幼児用プールだったのだろう。
その後、うちの息子たちを連れて行く頃(1990年代)になると、そこはビオトープになっていて
もっぱらザリガニ釣りに勤しんだ。入り口の張り紙に「どんどん捕まえて持って帰ろう!」とあった。増えて困ってたんだな。
息子とザリガニ釣りに夢中になっていて、エサのスルメをカラスに袋ごと持って行かれてしまったこともある。
息子たちは小学生になると勝手に自分たちで御苑に行ってはいたずらしていた。
池から亀を釣ってはひっくり返して捕まえておき、何匹も並べてたり、
とにかく、真夏などは暑くて誰も来ていないので、真っ青な芝生の広場の水飲み場でじゃあじゃあ水を撒き散らして遊んだりしても怒られることも無かった。
私たちが高校生くらいの頃は、周囲の塀の崩れた所などから無銭入園する者もいたくらいで、とにかく桜の花見の季節以外はさほど人気(ひとけ)の無い公園だった。
近隣の幼稚園などの遠足などは大抵新宿御苑で、手近で手頃な公苑だった。
プラタナスの並木が美しい西洋式整形庭園は普段閉鎖されている門があり、そこは皇室の方が入苑するときしか開かれない…とか伝えられていた。本当かどうかはわからない。台湾式の建物 旧御涼亭は昔の皇族方の休憩所だったりと皇室ゆかりの雅な建物が多くある。
改装された温室もすっかり綺麗になって二階建てで滝まであり、見所のあるところになっていたが、残念ながら昔は直径1メートルくらいあった「オオオニバス」は居なくなり、温室の外に並んでいた巨大な「リュウゼツラン」も無くなっていた。このリュウゼツランは、だいぶ前に花を咲かせてニュースになった。なんでも、花は60年に1度くらいしか咲かないそうだ。巨大なアロエの花のような花が、空に向かって伸びていたのをみにいったのを覚えている。
もう、みな大昔から居て、寿命が尽きて枯れちゃったんだな。
歩いて行くと子育て中のいろんな思い出が蘇ってきて歩き疲れるのも忘れてしまった。また、春にでも来ようかな。桜はソメイヨシノが終わった後から八重桜が長く楽しめるからゆっくり見にいこう。
写真はちょっと変わった杉の木、落羽松。
周辺の地面から飛び出しているのは根からでた呼吸根。昔は触れたくらいだが、今は周囲は立ち入り禁止で、遊歩道のようなものを作っている最中のようだった。