益古時計の日々

カフェ&ギャラリー&ステイ(宿泊)の益古時計から送る日々の徒然

益子はおもしろいです。

2006-07-16 20:35:40 | Weblog
 先日、益子にLAからきた、アダム・シルヴァーマンという陶芸家さんが滞在されていました。アダムがどういった人かと簡単に説明しますと、もともとは建築などのデザイナーさんだったようなのですが、ある服のブランドを立ち上げた創始者でもあり、現在は服の方に関することはその権利を譲り、陶芸家としてLAにて活動されているという方です。陶芸家としても最近は注目されているようですが、もともと彼が立ち上げた服のブランドが日本でも有名なようで、その服も含め熱狂的なファンもいるようです。
 それでもって何故その彼が益子に来たかといいますと、ある雑誌の取材で益子に来て、益子を巡り、その時にある友人を介して訪ねた窯元が気に入ったようなのです。それでいて通常アダムは、LAの街中で作陶されており、窯も電気のものを使用しているので、今回は益子のその窯元にて、普段とはまったく違う環境で、まったく違う土と釉薬を使い、電気の窯とはまったく違う登り窯で、作品を作ってみたいということになったらしく、再び益子の地を訪れたのです。
 5月に一度来て1週間ほど滞在し、ロクロにて形を作り、今回はその作品を登り窯で焼くために再度いらっしゃっいました。その窯元は、私もたまたまフットサルをいっしょにやっている知人で、そんなこともあり私も登り窯の窯焚きも見学させてもらいにいったりしました。その窯元は益子でも代々続いている窯元で、登り窯もすごいのですが、お宅・庭等も凄いのです。登り窯も含め、そのことは長くなりそうなのでまた今度にします。
 それにしてもアダムはそれこそ有名な服のブランドの創始者であり、熱狂的に支持する人もいるくらいのような人なのですが、まったくもって「いい人」なのです。今回は奥様もかわいい赤ちゃんを連れていっしょに益子まできていたのですが、奥様もきどらないとてもいい人でしたし、今回のアダムの活動をサポートしているマネージャーさんを含め、日本人のスタッフの方々も本当に気持ちのよい方ばかりでした。僕自身はスミマセンが、服のことはまったく知らず、逆にアダムとは普通に接していたのですが、もちろん僕は英語も喋れない人間なのでマネージメントしている方を通して話すか、せいぜい単語程度の会話しかできないのですが、何かあるたびに、いつもカタコトですが「アリガトウ」と言ってくれるし、それこそ1日に何回も、会うたびに挨拶してくれるし本当に気持ちのよい方でした。
 それにしても益子は変わった?おもしろい?方がよくいらっしゃいます。本当に不思議な街です。東京ならばなんとも思わないとも思うのですが、これだけの田舎に思いもかけないような人がよくいらっしゃいます。ある大物女優が来たなんて噂も多々ありますが、いわゆるその世界の第1人者だったり、その分野における有名なかたというのがよくいらっしゃいます。このアダムにしてもある意味そうですし、この間は最近また脚光を浴びている岡本太郎のお弟子さんだったという方が益古時計にいらっしゃいました。それこそアダムと、私のフットサル仲間でもある窯元の共通の知人でもある仲介した人も、いまや超有名といってもいい世界的な日本人アーティストの方ですし。
 別に有名だからどうこうというわけではなく、何故こんな人が益子に来てるのというようなことが多く、本当に益子は表通りをみているだけではわからないおもしろさがいろいろあります。時に益古時計にいらっしゃったり、個人的に話をさせていただくような事もあるのですが、なんと言っていいかうまく表現できませんが、そういった方々とお逢いできるのは、おもしろく、そして楽しいです。
 アダム・シルヴァーマンは現在、東京・千駄ヶ谷の明治通り沿いにあるプレイマウンテン・ヴィラにて個展を開催中です。7月23日までやっているようなのでよろしければ行ってみてください。(僕も行きたいのですが、残念ながら忙しくて東京へは行けそうにもありません)
 今回の記事に関しましてはアダムのマネージメントをしている方の了承を得ており、本人の経歴や今回の益子の活動も広く雑誌等におきまして紹介されているので名前等も含めそのまま書かせていただきました。今回の益子における活動は現在発売中の雑誌「Casa ブルータス」に紹介されていますのでご覧いただければと思います。
 それにしても、おもしろく、かつ楽しい、素敵な出会いでした。