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おいみず亭 Family & Friends

美味しい食べ物と知的好奇心、そして楽しい仲間!!

Blue Oyster Cult

2007-11-18 16:08:34 | 最近聞いた音楽
短期集中連載のヘビーメタル三部作、いよいよ最終回です。

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最初にBlue Oyster Cult(BOC)の名前を知ったのは、高一の頃。
同級生のT君がファンで、話をいろいろ聞かされていました。
でも、その時は、音は聞いていませんでした。
なにしろ、プログレに走っていて、それ以外のジャンルまで手が出せませんでしたから。

それから暫くしてFMから素晴らしい曲が流れてきました。
それがBOC「死神/(Don't Fear) The Reaper)」。
76年発売の「タロットの呪い」からの曲です。

当時、BOCのライブアルバムが発売されて、メンバー全員がギター持って演奏する、というME262が話題になりました。

それから、随分時が過ぎて、そうだ「死神」が聞きたい、と思ったのはCDの時代の初期の頃。
タワーレコードでBOCコーナーを見たけど、生憎オリジナルアルバムは置いて無くて、「死神」の入っているベスト版
(これだったか)
を購入。
ただ、残念なのはライブの演奏だったんです。
スタジオ版よりコーラスがちょっと粗っぽいのが残念。
オリジナルは74年発売の「Agents of Fortune / タロットの呪い」


1. This Ain't the Summer of Love
2. True Confessions
3. (Don't Fear) The Reaper
4. E.T.I. (Extra Terrestrial Intelligence)
5. Revenge of Vera Gemini
6. Sinful Love
7. Tattoo Vampire
8. Morning Final
9. Tenderloin
10. Debbie Denise

全体的にゴリゴリとしたハードロック(これがヘビーメタルなのかな?)。
この中で、やはり(Don't Fear) The Reaperは出色の出来ですね。
YouTubeの映像です
Don't Fear the Reaper live


前述のベスト版の中で「う!! これはすごい!!」と思ったのが「Hearvester of Eyes」と切れ目無く続く「Flaming Telepathy」。
いったいどのアルバムの曲だろうと、と探してみたら、冒頭のT君が進めていた「Secret Treaties/オカルト宣言」

1. Career of Evil
2. Subhuman
3. Dominance and Submission
4. ME 262
5. Cagey Cretins
6. Harvester of Eyes
7. Flaming Telepaths
8. Astronomy

全体を通して聞いたのは今回が初めてですが、流れるようなアルバム構成は見事です。
先に述べた「ME 262」はLPでいうとA面の締めだったんですね。カッコいいです。
(ジャケットのジェット戦闘機がME262ですね)
他の曲もギターの流れるようなフレーズといい、ボーカルのハーモニーといい、「華」があります。
このアルバムは、何度も繰り返して聞いてしまいそうです(今も繰り返して聞いています)
「タロット」に「死神」という名曲がありましたが、このアルバムにもまけず劣らぬ名曲「Astronomy」があります。

Astronomy

[おまけ]
アマゾンでブルーオイスターカルトを調べたら、若き日のアーノルド・シュワちゃんのエクササイズCDが見つかりました。
いったいどの曲聞きながらエクササイズしたのでしょう。







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Opeth

2007-11-16 01:39:40 | 最近聞いた音楽
かねてから疑問に思っていたのですが、ハードロックとかヘビーロックと呼ばれていたものが、ヘビメタに成ったのはいつの事でしょうか?
ジャンル分けなんて、どうやっても境界線がブレるものなのですが、個人的な思いとしては、パンクによって一端は絶滅したかに思われたオールドウェーブが復活した80年代、ジューダス・プリーストとかアイアン・メイデンとかデフ・レパードあたりがメタル化の原点なのではないでしょうか。
こういうときは、教えてWikiな人、ということでWikipediaでひいてみましたが、明確な回答はありませんでした。

再び、かねてから思っていた事ですが、ヘビメタというのは、それまでのハードロックと違い、ブルースを直接のルーツとしていないのではないかと思っています。
では、ヘビメタのルーツは何かというと、一つはパンク。
ピストルのたまに倒れたオールドウェーブが復活する際に、自分を倒したパンクそのものを取り込んだのではないかと思います。
そして、もう一つがプログレ。
ヨーロッパをヘビメタと呼ぶのかどうかわかりませんが、ファイナル・カウント・ダウンを聞いたとき、「あ、これはプログレの様式美だ」と思いました。
形容矛盾ではありますが、古きよきプログレを踏襲するエイジアとヨーロッパが重なって見えたんです。
プログレという奴も、コレマタ、ブルースをルーツにしていないという事で、ヘビメタと重なるような気がします。

さて。
tommyさん推薦のOpethを聞いてみました。
昨日聞いて、今日レビューというのもなんですが、結構気に入ってます。

Tommyさんから出された課題はこちら


[Damnation]

1. Windowpane
2. In My Time of Need
3. Death Whispered a Lullaby
4. Closure
5. Hope Leaves
6. To Rid the Disease
7. Ending Credits
8. Weakness

全編メロトロンとギルモア風あるいはラティマー風タメと引っ張りのギター。
ちょっとばかりメイソン風ドラムと合わせて、これはプログレバンドといっても過言ではありません。
詳細は、Tommyさんのブログを参照してください。

もう一枚聞いたのがこちら


[Deliverance]

1. Wreath
2. Deliverance
3. A Fair Judgement
4. For Absent Friends
5. Master's Apprentices
6. By The Pain I See In Others

こちらは典型的なヘビメタ。
グワーとのどの奥から出てくるようなデスボイスもあれば、普通の声のボーカルもあります。
Damnationが全編プログレであるのに対して、こちらはデスあり、プログレありで、どちらかというこ、こちらのアルバムの方が、今、気に入ってます。

それで、Opethを聞いただけで偉そうなこといいますが、プログレとヘビメタの共通点を幾つか発見しました。
 1.曲が長くて、構成が複雑。
 2.ブルース臭くない。
 3.意外と叙情性に流れる。
 4.ドラムが結構マイケル・ジャイルスしてる。
なんだか、決め所のメロディーがどちらも叙情的ですよね。

ヘビメタとプログレの相違点というと、やはりヘビメタの方がリズム感は良いですね。

プログレというと、かなり「何でもアリ」の世界で間口広いのですが、ヘビメタはそれよりも入り口は限られた広さしか持っていないと思います。
というか、プログレは広すぎ、ですね。
だから、なのか、ヘビメタ聞くと、どこかに「理想的なヘビメタ像」というのがあるような気がします。
どこかにヘビメタの天国があって、ヘビメタバンドはヘビメタ天国の音を実現するために音を出しているような気がします。

で、そのヘビメタの理想像ってなんだろう、って考えたんですか・・・意外なところに行き着きました。

ヘビメタって、意外とサービス精神満点ですね。
アルバム一枚聞くと、その世界に浸れますよね。
で、結構マッチョかと思いきや、意外と事情的でリリカル。
しても、ブルース臭くなくて、様式美を意識していた。
そういうバンドありましたよね。
そう、Queenです。

Queenて後期はかなりシットリしたポップロックでしたが、デビューしたての頃は、新鮮なヘビーロックバンドでした。
ちょっと少女趣味かかっていましたし。。。

ヘビメタバンドが目指す、究極的なヘビメタの天国って、実は意外やデビュー当時のQueenだったのではないか。。。
なんだか、意外なところに行き着いたのですが、どうでしょう。





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Trip / (e) Shuzo BAND

2007-11-03 09:44:41 | 最近聞いた音楽
公式ホームページ

9月に紹介した
、きたのじゅんこさんのブログ「妖精のつぶやき」で紹介されていた(e)Shuzo BandのTripがやっと届きました。
2008年のカレンダーと一緒に注文したので、届くまで1ヶ月以上掛かってしまいましたが、いつとどくかワクワクしながら待つのもいいかな、と思いました。

曲のサンプルは、公式サイトで聞けます。
是非ご試聴ください。
メンバーについても、公式サイトに紹介されています。
まだ3回しか聞いてないので(シカモ3回目が今!)詳細なレポートは別の機会に。
・・・ということで、まずはご紹介のみ。



[Trip]
1. Pull the Knife and Stick It Again / Carraroe Jig / (e) Jig
2. Rising Sun / Plough And The Stars / The Road to Errogie
3. O’Carolan’s Ramble To Cashel / O’Carolan’s Cups
4. Farewell to Wally Range/Comb Your Hair and Curl It / The Ashplant
5. The Factory Girls / The Miller of Drohan / Her Long Black Hair
6. Harvest November
7. Ancient Moon
8. The Glens Of Aherlow / Congress / Trip To Herve's
9. Josefin's Waltz
10. Dusty Windowsills / Trip to Tsudanuma
11. はじまりはじまる
12. Tamlinn / Pachelbel's Cannon

[追記]
アイリッシュ・フルートやティン・ホイッスル、アイリッシュ・ハープにアイリッシュ・ブズーキ。それにフィドル、というバリバリのアイリッシュ・サウンド。
アルバム「Trip」では、トラッドを主体としていますが、作曲者の中には日本人の名前もちらほら。
小室等の名前もあります。
小室等とアイリッシュ・トラッド、同じフォークと呼ばれていても、全然別の次元のカテゴリーと思っていました。
それが(e)shuzo Bandの手にかかると、風土の違いこそあれ、根っこのところは同じなんだな、と妙に納得してしまいました。

今、これを書きながら聞いていたのですが、9曲目のメンバーの掛け合いには、鳥肌が立つほどスリリングで、グイグイ引き込まれるようでした。





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10月31日

2007-11-01 01:00:07 | 最近聞いた音楽
帰りの電車の中で、フリップ&イーノを聞きながらウトウトしていると、
夢のようなモノを見ました。
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なんだかの研究のために、フッサールという名前の、キリギリスの仲間を捕まえなくてはならない。
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そこだけ。
前後が全くわかりませんが、夢ってそれだけでなんだか完結してますよね。
しかし、何故にフッサールなのか?

家に帰ると、カボチャの煮物が待っていました。
おくさんに、感謝。

永遠への回帰

2007-10-27 03:51:46 | 最近聞いた音楽
先日、会社を早く退社した日のこと、渋谷のHMVに入ってみました。
HMVが開いてる時間に帰れるなんて・・・実に久しぶり。

ハミングバードのCDを探してみたのですが、見つかりませんでした。
ジャズ売り場まで行ってみると、チック・コリアの新盤が。
日本のみ発売のピアノトリオ。
チック、エディ・ゴメス、ジャック・デジョネット。
お、デジョネットさん、キース・ジャレットともトリオ。チック・コリアともトリオ。流石マイルス・ジャズ学校の同窓生。
試聴してみました。
1曲目の最初のところだけでも、これが、実に良い。
この3人のトリオなら、外しようが無いですね。
チック・コリアの、球が転がる得なピアノ。
キース・ジャレットの、真珠の粒のようなピアノとはまた違い、味わいありますね。
でも、ちょっとスタンダーズの影に隠れているのが残念。

そのまま、何曲か聞こうと思ったら、隣の試聴コーナーにマイルスを発見。
黄金のカルテット、電化する前の、ジャズを壊し続けたカルテットのライブ。
これも良い。
と、また隣に、ジョニ・ミッチェル。
ジョニ・ミッチェルの曲のジャズバージョン。ミニアルバム、というかシングル盤?
ヴォーカルは入っていなかったので、カバーものか。
で、コレモ良い。
ほって置けば、何枚でも買っちゃいそうなので、そそくさと退散しました。

さて、そんなこんなで、チック・コリアです。
nakapageさんのところで、YouTubeの「道化と暴君の決闘(パート1)」のリンクを見つけたので辿ってみると、
Vulcan Worldsの映像を発見。
http://www.youtube.com/watch?v=uxg1AoEz9p4
なんか、若いアル・デメオラが初々しくて良いです。

この曲大好きです。
時を遡る事・・・30年?
シンセサイザーの音ばかり追いかけていた、偏屈ロックファンの若き老水の耳に飛び込んできたのは、隣の兄の部屋から流れてくるVulcan Worlds。
これは、ナンダ。ジャズか、ロックか。しかも、電化キーボードがギュンギュン言ってるぞ。何者だ、これは。
と思い聞いてみると、Return To Forever。
ええ!! だってRTFといえば、カモメのアコースティックで、アイアート・モレーラのラテン土着リズムで、そりゃフローラ・プリムはどこかスペーシーな声を聴かせてくれるけど、全体としてカモメでスペインな訳じゃないですか・・・
そのRTFが、どうしてこうなっちゃったの!!
と、ビックリした記憶があります。

この時の音は、FMからエアチェックしたものだったのですが、そのテープ(当時はまだオープンリール)を何度繰り返して聞いた事か。
とうとうテープがおしゃかになり、今度は「友&愛」だか「Tsutaya」から借りてきたLPをカセットに。
そのカセットもお釈迦になり、アルバムを買ったのはCDになってからのこと。
もう何度も聞いたはずなのに、CDになってまた繰り返し聞いていました。

プログレファンには、ラストのSong to the Pharoah Kingsがおすすめかも。
デメオラのギターが頑張るEarth Juiceも良いのですが、LP時代のB面ではタイトル曲の「Where Have I Known You Before?」が光っていますね。
全体的に、電子楽器使ったスペーシーなクロスオーバーサウンドを聴かせているこのアルバムですが、3曲短いピアノソロが収録されています。
電気仕掛けの大作の中継ぎをするようなピアノソロですが、Where Have I Known You Before?とWhere Have I Known You Before?はとても美しく響いてきます。
ちょっとおどけた感じのWhere Have I Danced With You Before も良いのですが、先の2曲が、アルバム全体のイメージを締めてますね。
3曲とも2分ぐらいの小曲なんですけどね。

RTFとしては4枚目のこのアルバム。
ギタリストのアル・デメオラは、オーディションで採用されたとか。
このメンバーの中では、まだまだ若造なのでしょうか。
「スペイン高速悪魔との死闘」の様なやり邦題はまだ見られません。
どちらかというと、電化むキーボードと被りまくり。リズムに回れば、スタンリー・クラークがいるし、歌うようなドラムのレニー・ホワイトもいる。
なんていうか、あの、アルディメオラが普通にギター弾いてるよ、みたいな感じがなんともこのバンドが、夢のようなバンドであったことを物語っているようです。
先に紹介したYouTubeの映像では、4人の掛け合いが見られたり、結構楽しめます。





[Where Have I Known You Before?/銀河の輝映]
1. Vulcan Worlds
2. Where Have I Loved You Before?
3. Shadow of Lo
4. Where Have I Danced With You Before
5. Beyond the Seventh Galaxy
6. Earth Juice
7. Where Have I Known You Before?
8. Song to the Pharoah Kings

このアルバム以降、不動のメンバーとなったRTFは、「ノー・ミステリー」「ロマンの騎士」というRTFの「仕上げ」に撮りかかる訳ですが、実は有名になりすぎて、聞いていません。


ブログ内の関連リンク:
「慈愛への旅/スタンリー・クラーク」
「マイルスデイビス暦」



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Jeff Beck Tim Bogert Carmine Appice

2007-10-20 11:38:09 | 最近聞いた音楽
ドラの音で始まるこのライブ。
LP2枚組という長さながら、SuperstitionからラストのPlynth/Shotgunまで一気に聞かせるベック流ハードロック。
世界最強のリズムセクション+世界最強のロックギタリストの組み合わせ。
「世界最高のハードロックバンドをつくりたかった」というベックの夢(だと聞いた事があります)が、様々な紆余曲折の末に生み出した名盤と言えます。

J.ペイジはZepのLPを随分買いそろえたし、クラプトンも少しずつ買っているうちにだんだんとたまってきたし・・・でも、なぜかJ.ベックのアルバムって殆ど聞いてないんです。
LP時代に買ったのは、このライブ・・・だけ?
Blow by Blowはカセットテープで随分聞いたけど(あの有名な「ギター殺人者の凱旋」ていう邦題が着いていた頃です)
CDになってからWiredをやっと購入した・・・ぐらいでしょうか。
と、いうぐらい。
3大ギタリストのなかでは、個人的評価が、不当に低すぎる、と自分でも感じています。

ドラの音、歓声に応える掛け声、そしてギターの音。Superstitionのはじまりです。
いろいろと曰くのある曲ですが。。。
名曲は、名人によってこうも表情を変えるのか、おどろきます。
スティービー・ワンダーの方で知っていた「迷信」なのですが、BBAバージョンでは強力なロックに仕立て上げられています。

LPの2面に収められていたのがこの3曲のメドレー。
 Going Down
 Boogie
 Morning Dew
先の述べた、世界最強のリズム隊という土台の上で、ベックのギターがうねりまくります。
ベックに刺激されてか、ボガートのベースも弾け飛びます。
BBAのスタジオ盤は最近になってやっと聞きたところです。
スタジオ盤は、とても緻密に作られた魅力があると思われる(なにせまだ1回しか聞いてないので・・・)のですが、この3曲聞くとBBAの魅力はスタジオを飛び出したライブという空間で最大限に発揮されるのだと感じます。

LPの3面は、雰囲気を変えてスローテンポな曲が集っています。
Sweet Sweet Surrender・・・は、ちょっとおいといて、と。
 Livin' Alone
 I'm So Proud
 Lady
この3曲は泣けますね。
  I'm so proud of being loved by you
なんていう歌詞も泣けますが、ベックのギターがまた泣けます。
そして、前言撤回。
BBAは、カーマイン・アピスの一人リズム隊の上で、ベック+ボガートが暴れまくるバンドですね。
決して、ベックのワンマンバンドにはならなかったところ。
BBAの各自の絶妙なバランスの上で、飛べるところ間で飛んで行く。
と、書くとまるでクリームみたいですが(当然クリームを意識していた事だと思いますが)、トビっぷりはクリームの方が上です。
クリームって、普段は別々好き勝手な個としてにいるのに、交差点で偶然出会うと意気投合して一緒に話し込んだりするけど、また別れて好き勝手なことしてる・・・わかってもらえますか、そういう感じがするんですが・・・どうでしょうか?
BBAはいつも一緒にいて、誰か一人がふざけて突然走り出すと、他の二人も笑いながらいっしょに走り出す。ますますわからないか。。。

それはさておき,LP4面。
トーキングモジュレーターのチューブくわえてベックが歌(?)うBlack Cat Moan。
ここからいよいよこのライブの「仕上げ」が始まります。
Why Shuld I Careでは、ギターとベースの掛け合いをしたり、観客に掛け声掛けたりしていますが、そういう余裕をみせつつも、3人がゴリゴリと真っ向勝負に出ます。
引きずるようにコードをかき鳴らすベックのギターの合間を埋めていくボガートのベース。
Shotgunのこの部分好き何です。
このラストのところが聞きたくて、またアルバムを最初から聞き直してしまう。
何度も何度も聞いたけど、未だに聞き飽きない、魅力的なアルバムです。






[BBA Live In Japan]
Disc 1
1.Superstition
2.Lose Myself With You
3.Jeff's Boogie
4.Going Down
5.Boogie
6.Morning Dew

Disc 2
1.Sweet Sweet Surrender
2.Livin' Alone
3.I'm So Proud
4.Lady
5.Black Cat Moan
6.Why Shuld I Care
7.Plynth/Shotgun

Jeff Beck : g, vo
Tim Bogert : b, vo
Carmine Appice: ds, vo


[いきなり追記]
BBAスタジオ盤聞き直してみました。
こちらは、コーラスとかハーモニーとかを中心に作られているのでしょうか。
ライブとは、イメージかかなり違います。




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秋の晴れ間に・・・

2007-10-14 23:12:10 | 最近聞いた音楽
It's never rains Southern California というぐらいだから、カリフォルニアといえば青い空。


これは、10年ほど前、会社の研修という名の社員旅行で行ったサンフランシスコの青空。
サンフランシスコといえばといえば、青空に、路面電車

にSFジャイアンツ。ナイターも見に行ってきました。

日本と違って、べたべたしないカリフォルニアの青空は、日本で言うと秋空に近いのでしょうか。
秋の晴れ間にライ・クーダー」と書いたのは、2年前の11月。
秋というより、もう初冬ですが、さっぱりと乾燥した空気が、西海岸の音楽と良くマッチする。ような気がします。

ライ・クーダーの記事から2年。
先日の出社時のこと。Sun Bearコンサートも、ちょっと間開けてから聞こうか、さて、じゃぁ何を聞こう、とiPodをグリグリしていたら、引っ掛かったのがGrateful Dead。
実は、どういう訳だかDeadは苦手。
入門がAoxomoxoaだったのがまずかったか・・・
このアルバム2回挑戦して、2敗しています。
American Beautyは、以外と聞けたのですが「ああ、ウェスとコーストのバンドだね」という感想のみで、特別、もっと聞いてみたい、と思うような事はありませんでした。
なんというか、ちょっとあの軽さと、スカスカの音が合わなかったんですよね。
ということで、長らくGrateful Deadは「苦手サウンド」として置き去りにされていました。

それが、秋の日の魔法でしょうか、先日たまたま聞いたLive Dead。
Darh Starから、スコン、と嵌ってしまいました。
気分が乗ると、インプロビゼイションを延々と繰りひろげる、と噂には聞いていました。
20数分という大作Dark Starも、ソレナリに期待して聞いたのですが・・・
以前聞いたときには、緊張感が無く、ダラダラと長い曲だなぁ、と思って受け付けませんでした。
でも、この日は、なんとなく曲の流れに身を任せて漂うような感じになり、そしたらこれが以外に気持ち良い。
70年代、ウエストコースト、サイケデリック、インプロビゼイション、マ○○○ナなんていう言葉にとらわれずに、ただただ曲に浸っていれば幸せ。
このバンドは、そうやって当時の時代に受け入れられていたのでしょう。
まぁ、じっさいは、演奏するほうも、聞くほうも紫の煙に酔いしれて、デロデロ状態だったのかもしれませんが。
ま、21世紀の今の時代、そういうことは、懐かしんだりしないで、ひたすら音楽だけに酔いしれていたほうがよろしいかと思いますが。。。

さてさて、これで俄然、次ぎも聞く気が出てきたGrateful Deadなのですが、次ぎ何にしようと思うと、これが困ってしまいます。
なにせ歴史が長いバンドなもので、名前きいたことあるアルバムだけでも山ほどあるし。。。
Dark Starみたいに、タラタラと浸れる音楽に出会えると良いのですが。。。



[Live Dead]

1. Dark Star
2. Saint Stephen
3. The Eleven
4. Turn On Your Love Light
5. Death Don't Have No Mercy
6. Feedback
7. We Bid You Goodnight

Jerry Garcia: guitar & vocals
Phil Lesh: bass guitar & vocals
Bob Weir: guitar & vocals
Mickey Hart: percussion
Bill Kreutzmann: percussion
Tom Constanten: keyboards
Pigpen: vocals, congas, organ on "Death Don't Have No Mercy"






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そして、ここにもウクレレが

2007-10-07 22:34:01 | 最近聞いた音楽
今日は、おくさんの仕事の下見に付合って、日比谷公園~出光美術館に行ってきました。久々のデート、といいたいところですが、下の子どもが一緒です。

日比谷公園では、外務省が主催(かな?)のグローバルフェスタ、というのをやっていました。海外で活躍するNPO団体などが、一堂に集って、ノリとしては学園祭。小音楽堂周辺から大噴水のあたりまで、テントがビッシリ、人出もギッシリ。
もっと、のんびりした日比谷公園を予想していたので、びっくり。

昼食は、これまた下見をかねて松本楼。
30分ほど並んで、洋食プレートのオムライスを食べました。
考えてみれば、街の中の洋食やさん。ファミレスに押されてしまったのでしょうか、イタリアとかフランスとか、専門店に客をとられたのでしょうか、洋食屋さんて、あまり見かけなくなった様な気がします。
松本楼、生憎テラス席は、なかなか空かず、店内のテーブルへ。でも、窓際の席で、心地よい風が通り抜けていきます。

折角の松本楼、とちょっと気張りすぎて食べ過ぎたおなかをこなす為に、日比谷公園をそぞろ歩き。
すると、件のグローバルフェストの会場から、気持ちの良い歌声が。
歌声に誘われて、小音楽堂に行くと、女性歌手が一人、ステージ上で歌っていました。
いままで、聞いた事の無かった歌手ですが、声が大きく、歌もよくとおる。観客との間、というのか、スージ慣れした感じで「ポッと出の、ただ者ではない」という雰囲気を持っていました。

そして、1曲目が終わり、2曲目に。
この後の予定があったので、帰ろうかどうしようかと思っていたら、やにわにウクレレを取り出して、ストラップかけて歌い出しました。
こんなところで、ウクレレ構えて歌う歌手と初体面するとは。。。
おくさんの方に振り向くと「あ、これは、嬉しいかもしれない」とつぶやいていました。
家に帰って、早速ネットで検索。
SAKURAさんという方である事が判明。
存じ上げませんでしたが、95年デビューということで、10年選手。
ステージ慣れしているはずです。
Def Techとの共演や、山口百恵のトリビュートにも参加。
・・・ということを知っていれば、もっとよい席で聞いていたのに。
いやいや、席がどこでも関係ないです。遠くを歩いていた我が家族を呼び寄せたその声の力は、本物です。

生憎、時間が無かったもので、3曲目のウクレレ弾き語り風の曲の途中で帰ってしまいましたが、日比谷公園を出るまで、ウクレレの心地よい音が響いていました。




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SAKURAさんのオフィシャルサイト

こんなところにもウクレレが

2007-10-06 03:11:09 | 最近聞いた音楽
脳というヤツは、たとえイヤな思い出でも、都合のいいように脚色して記憶しているそうですね。
そんな、脚色された記憶の中に残っている、気持ちの良い音楽。というと。
ゴンチチの「PHYSICS」。85年の作品だそうでして、これは化石の魚(?)のジャケットと共に、未だに印象に残っている作品ですね。といっても、それ以来ゴンチチちゃんと聞いていないので、それだけこのアルバムとの出会いが印象的だったのかもしれません。
例えてみれば、夏の日の午後の風鈴、打ち水、通り雨。周囲の気温を3℃ほど下げる、そんな感じの音楽でした。
そうそう、ゴンチチといえば、ウクレレのアルバムも作っているので、是非聞いてみたいものです。

もう1枚は、高中正義の「セイシェル」。
こんな島国、名前も知りませんでしたが、カモメ? ウミネコ? アジサシ? 取りの群れ飛ぶ南国の空に憧れて、一度は行ってみたい、と思ったものです。そういえば、新婚旅行の候補地に上げていたかも・・・
高中といえば、ミカバンド。「黒船」では、オシャレなフュージョンを聞かせてくれていましたが、南国の、当時はまだ単語も無かったかもしれないリゾート気分に浸るならば、やはり「セイシェル」

と、どういう訳か、2枚とも「夏」がキーワードとなるアルバム。気持ちいい→解放感→夏という繋がりがあるのでしょうか。

夏→秋と一歩踏み込んだ感のあるのがペンギン・カフェ・オケ。
気持ち良いアルバム3枚目は、夏の開放的な気持ち良さ、というよりは、秋口のちょっと落ち着いた心地よさ、といったらよいでしょうか。

デビュー作は、1981年の「Music From The Penguin Cafe」。私が最初に聴いたのは、高校友達のY君から借りたこの1枚目だったか、次のアルバムだったか・・・
ペンギンと、人を食ったような、ペンギンのかぶり物をした人(エジプトの壁画から抜け出した神様のようにも思えます)のジャケット。ジャケの色は違いますが、どちらも似たようなイメージの作品だったと思います。

それから、暫くなりを潜めていて、世間ではペンギンズ・バーが流行り始めた84年に発売された3作目がこの「Broadcasting From Home」。実は全然知らないアルバムでした。偶然新宿のディスクユニオンのプログレのところで中古を発見。630円。

ペンギンカフェについては、情報が少なくて、今回はこちらのサイト
Penguin Cafe Orchestra
を完全に頼って書いています。

2ndを出してから3rdアルバムまでの間、ペンギン・カフェ・オケとしての活動が、暫く途切れています。オケの主催、サイモン・ジェフスは、どうやらこの間たびたび来日して、坂本龍一とコラボレーションしているみたいです。それで、久しぶりに母国イギリスに帰ったぞー、という意味なのか、ペンギン・カフェという我家の復活だぞー、という意味かはわかりませんがも我家に戻って、広く世間に語りかけたのがこのアルバムのタイトルの所以。かな、と考えたりしてみました。

1曲目は「Music For A Found Harmonium」。

どこまで真実なのかわかりませんが、来日したときに拾った(というのはあり得ないので、偶然であった、ということなのでしょうか)ハーモニュウムが主役となっているこの曲。ちょっと聞いただけで「あぁ~、ペンギンカフェだぁ」と、緩やかな感動に包まれてしまいました。

いわゆるミニマル・ミュージックというやつ。何度も繰り返されるリフに、徐々に周りの楽器が絡んできます。少しずつ少しずつ変化しながら、表情を変えていく曲。1回聞いただけでも、その旋律が耳に残り、いつの間にか鼻歌として口ずさんでたりして。

こうやって、アルバム全体を通して聞くと、もう何度も繰り返して聞いたみたいに、あちこちの曲の断片が、頭の中を飛び交っているのですが、それでもサッパリとした薄味系の味付けのせいか、アルバムの最初からまた繰り返して聞いてしまいます。
そうやって、何回も、何回も繰り返して聞いていられるのが、ペンギンカフェ。

しかし、物事には必ず終わりがやって来ます。
オーケストラ主催のサイモン・ジェフス。1997年12月11日に脳腫瘍のために、この世を去ってしまいました。48才という、早すぎる死でした。
もう、新しいペンギンカフェの音楽は聴く事ができなくなりましたが、それでも僕たちは何度でも何度でも飽きずに、ペンギンカフェのアルバムを繰り返して聞く事でしょう。





[Broadcasting From Home / Penguin Cafe Orchestra]
1. Music for a Found Harmonium
2. Prelude & Yodel
3. More Milk
4. Sheep Dip
5. White Mischief
6. In the Back of a Taxi
7. Music By Numbers
8. Another One from the Colonies
9. Air
10. Heartwind
11. Isle of View (Music for Helicopter Pilots)
12. Now Nothing

Simon Jeffes- Bass, Guitar, Percussion, Piano,Violin, Drums, Guitar (Electric), Harmonium, Triangle, Ukulele, Vocals,Producer, Omnichord, cuatro
Helen Liebmann- Strings, Cello
Trevor Morais- Percussion, cowbell, Wood Block
Steve Nye- Piano, Keyboards
Marcus Beale- Violin, Violin (Electric)
Dave Defries- Trumpet, Flugelhorn, Wind
Fami- Drums
Michael Giles- Drums
Kuma Harada- Bass
Neil Rennie- Ukulele, cuatro
Geoff Richardson- Bass, Guitar, Percussion, Ukulele
Geoffrey Richardson- Bass, Guitar (Electric), Viola, Penny Whistle, Shaker
Annie Whitehead- Trombone
Gavyn Wright- Violin
Emily Young- Paintings
Ian Morais- Engineer






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渋谷で神様の声を聴いた

2007-09-29 12:41:08 | 最近聞いた音楽
少し前の事、美狂乱を聞きながら渋谷を歩いていると、神様の声が聞こえました。
神様は、耳元でこう言いました。
Elvis Has Just Left The Building

老水的音楽の神様、いえば一人はマイルス・デイビス。言わずとしれた、ジャズの神様。名プレイヤー、名アレンジャーは数々いますが、ジャズという音楽の枠組みをあそこまで拡張したのは、神様の成せる技だと思います。

あ、老水的神様の条件は、鬼籍にリストされている必要があります。

ロック界での神様といえば、フランク・ザッパ。Elvis Has Just Left The Buildingと言われてしまえばしょうがないでしょう、久しぶりに「Broadway The Hard Way」を聞いてみました。

実はこのアルバム、ちょっと苦手でした。
マザーズ、あるいはソロ名義で出されたアルバムは、アバンギャルドな雰囲気の中にも、ブルースフィーリング、ロックらしいコンボとしての音がありました。
ところがこのアルバム、Make a Juzz NoseおよびThe Best Bandと同じ音源。ホーンセクションを含めた、ビッグバンド構成でおこなったツアーの模様が、前述の3枚に収められています。最初に聞いたときに、分厚い音が、ものすごく暑苦しく聞こえてしまいました。どうも、その印象がいつまでもまとい付いているようで、このアルバムきくと「あー、疲れるんだよなぁ、この音」っていう思いが先に出てきてしまい、楽しめませんでした。

しかし、流石に神様。
今回は、ドンピシャリのタイミングを指定してきたみたいです。iPod(疲れるというのに、何故かiPodには取り込み済み)で再生してみたところ、1曲目のElvis Has Just Left The Buildingから、もう楽しくてつい微笑んでしまいました。
いや、いままでも、ちゃんと聞いてたんですよ。
ビッグバンド構成のツアーメンバー。これは、アルバムで繰り広げているザッパワールドの再現には必要な構成だったのではないでしょうか。アドリブ、ということはあり得ないと思いますが、バンドの演奏は緩急自在。ギター中心のストレートなロックから、シニカルでコミカルな曲、さらにはジャズロックまで、見事な演奏を繰り広げています。

ザッパの持っているいろいろな面がバランスよく取り込まれたこのアルバム、聞き所満載ですが、個人的には11曲目Stolen Momentsから12曲目のMurder By Numbersへかけてのジャズ的な流れ。Murder By Numbersではゲストとしてスティングが加わり、スティング節を聞かせてくれます。カッコいい。

先の3枚のアルバム、それぞれテーマのようなものを持って編集されています。このアルバムは政治的な歌詞の曲が中心に収められたとか。ジャケットも、ザッパものにしては珍しく、ちょっとカッコつけたポートレート。
実はザッパは、88年の大統領選挙に立候補する事を大まじめに考えていたそうです。88年と言えば、パパ・ブッシュとデュカキスの年。本当に立候補していたら・・・ま、いいか。


[Broadway The Hard Way]
1. Elvis Has Just Left The Building
2. Planet Of The Baritone Women
3. Any Kind Of Pain
4. Dickie's Such An Asshole
5. When The Lie's So Big
6. Rhymin' Man
7. Promiscuous
8. The Untouchables
9. Why Don't You Like Me?
10. Bacon Fat
11. Stolen Moments
12. Murder By Numbers
13. Jezebel Boy
14. Outside Now
15. Hot Plate Heaven At The Green Hotel
16. What Kind Of Girl?
17. Jesus Thinks You're A Jerk




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懐かしの日本のプログレ(その1)

2007-09-21 03:59:21 | 最近聞いた音楽
日本のクリムゾン、と言えば美狂乱。
実は、今まで聴いた事ありませんでした。
須磨さんのギターは、フリップと同じ音がして、同じフレーズがあちこちに。
流石に「まどろみ」というクリムゾンコピーバンドをやっていた(これも修業か?)だけあります。

須磨さん、どう聴いても、フリップをアイドルとして育ったギター小僧。
フリップに憧れてギター初めて、クリムゾンと同じ音出すようになったんですね。
それに「美狂乱」というネーミングが、クリムゾンの音楽性そのものじゃないですか。
この「美」「狂」「乱」という名前を聞いたときは、正直びっくりしました。
クリムゾンの音楽を「美」と「狂」と「乱」という3つの軸で定義した。
あの、混沌としたクリムゾンが、美狂乱という、とても分かりやすい要素に分解されたことには、本当に驚きました。

・・・というのが、「美狂乱」を聴く前に想像していた「美狂乱」でした。
で、だいたいこの線でブログ記事書いて、オフィシャルサイトをみてびっくり。
先にみておけば良かった。
普通、先に調べますよね。

公式サイト。
何故か二つあります。
Official web site
Official Home Page
 
SUMA Storyという、須磨さんが書いた(と思いますが・・・)須磨少年成長記。
ここで、須磨少年がロックに出会った頃の事、美狂乱になった頃の事が詳しく述べられていました。
読んでみたら、びっくり。
須磨少年ミーツロックは小学校5年生。
小学生時代にバンドを組み、中学ともなると、パープルだのクリームだのアイアンバタフライだの。
時代の中で、ロックを聴きまくりの、演奏しまくりの状態だったようです。
中学・高校と輝かしいほどの活動の末に(末?)高校卒業とともに上京。そして挫折。
故郷に戻っての再活動開始とともに「美狂乱」誕生。
実に、ここまでクリムゾンの名前が出てこない。

クリムゾンとの出会いは、第1期美狂乱時代。
「美狂乱」がクリムゾンと似ていると人伝えに聴いてから、クリムゾンを聴き始めたとの事。
ここにきて、立場が逆転。
まず、美狂乱ありき、でクリムゾンとの出会い。
ブルース色の見当たらないロックバンドということで、クリムゾンに興味を持ったそうです。
ちなみに、出会いは「USA」みたいですね。

それから時が流れて、第4期美狂乱結成。
ここにきて、めでたくレコードでビューとなったそうです。

さて。
こんないきさつを、知っていても、知らなくても、美狂乱を一度聴くと忘れられないのが、須磨さんのギター。
前述した通り、どこからどう見てもフリップの影響がありあり。
今のクリムゾンが、複雑になりすぎた、と思ったら美狂乱。
昔懐かしいクリムゾン/フリップのギターに出会った、と思える事でしょう。

そして、もう一度聴くと、あれ、これは明らかにクリムゾンと違う。
何度かメンバーチェンジを繰り返した美狂乱。
今回聴いた1stと「乱 Live」は、ともにトリオ編成。
共に、というか、同じメンバー。
ギター・ドラム・ベースという、最小のロック編成で、かなり複雑な曲を演奏していますが、そこはそれ、基本が3人の世界。
とても軽いんです、フットワークが。
クリムゾンの混沌とした音・・・リズム隊とフロントが入り乱れて主導権を取り合うような複雑なアレンジではなくて、流石トリオ編成、ギターを中心に良くまとまったサウンドを聞かせてくれます。
1stアルバムでいうと、2分足らずの短い曲ですが「狂(パート2)」。
ここでは、須磨さんのフリップギターを中心に、3人のパワーがゴリゴリとぶつかり合っています。
こういうストレートなぶつかり合いがギタートリオの魅力ですね。

ライブの方では「二重人格」。
10分を越える大作(どの曲も大作なのですが)ですが、3人のプレイが良くまとまっています。
この曲を聴いていたときに「あ、このバンドってトリオなんだ」と意識しました。
物すごく複雑なのに、パワフルでストレート。
須磨さんのギターはフリップをはみ出して「狂」にして「乱」です。

公式サイトでディスコグラフィーをみていたら、美狂乱、後に8人編成になったとか。
トリオ編成も魅力ですが、8人になって、クリムゾンのように混沌とした音楽(アフリカに接近しているらしいですが・・・)も聴いてみたいものです。
そして、最新作・・・というのか、初期の曲をアレンジし直して、古くからのメンバーを集めて録音し直した「アンソロジー Vol1」。
こちらも大所帯の編成で、興味あります。
美狂乱として年を経た須磨さんが、初期の作品を料理し直す。
その出来栄えにも、ちょっと興味あります。




[美狂乱]
1. 二重人格
2. シンシア
3. 狂(パート2)
4. ひとりごと
5. 警告

須磨邦雄(ギター、ボーカル)
白鳥正美(ベース)
長沢正昭(ドラムス)

[乱-ライブVOL.3]
1.狂パート1
2.警告
3.組曲「乱」
4.二重人格

須磨邦雄(ギター、ボーカル)
白鳥正美(ベース)
長沢正昭(ドラムス)





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朱雀の準備が着々と進んでいるようです。

2007-09-15 21:30:03 | 最近聞いた音楽
以前紹介したRieさんの新曲!!
「朱雀」として飛翔する準備中だそうです。


飛鳥

 伸び伸びとした、前に進んでいく意志が現れています。
 聴いていると、元気もらえます。


In the dark

 ビョークが主演したダンサー・イン・ザ・ダークをイメージしているそうです。
 「飛鳥」とはちょっとイメージ違いますが、これも聴いていると前向きな姿勢になります。


心海(仮タイトル)

 「しんかい」と読むのでしょうか? 新しいバンドのイメージを模索しながら、新しいことを「こころみ」ているようにも思えます。


chaos

 以前も紹介した名曲。
 朱雀としてデビューするのが待ち遠しいです。




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ミルキーウェイの彼方へ

2007-09-15 02:15:15 | 最近聞いた音楽



[Weather Report]
1. Milky Way
2. Umbrellas
3. Seventh Arrow
4. Orange Lady
5. Morning Lake
6. Waterfall
7. Tears
8. Eruydice

銀河の中を飛び交っている電波の様な、グガーンという音が消えると、2曲目の「Umbrellas」。
ナンジャこりゃ? という感のある1曲目から一転、アップテンポなジャズ。ジャズとはいえ、そこはこのバンド。アコースティックでありながら、適度に電化されて、ダウン・トゥ・アースでありながらスペイシー。煙草の煙りモクモクのジャズ喫茶で、モノも言わずに聞き込む、という音楽とはちっと異なります。
ですが、ここでは、ウェインのサックス、ザビヌルのエレピ、ヴィトゥスのベースがぶつかり合って、白熱のプレイを繰り広げます。そこを、アイアート・モレイラとムーザンの打楽器隊が合の手をいれつつ、盛り上げます。
技と技とのぶつかりあい。相手がこう来たら、こう返す。返されたら、こう出て行く。魂と魂のぶつかり合い。
聴いてみて、改めて思いました。
これは、新しいジャズへの宣言だ、と。
まだ「Heavy Weather」も「8:30」もなかった時代。どこかしらない場所に向かって、前向きに進んでいくことを楽しんでいるかのようです。

数日前、地下鉄の中で、ザヴィヌルの写真を見かけました。前にも書きましたが「Z」という雑誌の広告。
ああ、まだこの雑誌の表紙を飾っているんだ、と思ったのですが。
きっと今ごろは、銀河鉄道で、ミルキーウェイの彼方を目指しているんでしょうね。

以前書いた記事




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続:逆巻く嵐は~

2007-09-09 10:57:42 | 最近聞いた音楽
翌日の朝。
台風の余波で、空は灰色の雲が凄いスピードでながれ去り、
そして時折パラパラと風に乗って雨が降っていました。
台風のパワーに負けない音楽を、と思い選んだのは、マイルスの「Pangaea」から「ジンバブエ」。
グルグルと渦巻くようなリズムに対抗するかのように、マイルスのトランペットが鋭い音で空間を切り裂きます。
わき出すような力のぶつかりあいが20分以上も続くと、一転、静寂がやって来ます。
それまで電車の中で、目をつぶって聴いていたのですが、ここでふと目を開けると空の色がだいぶ明るくなってきていました。
曲は、穏やかなソロが続いて、最後にはドラムがフェードアウト。
それは、まるで遠ざかる台風と呼応するかの様でした。

渋谷に着くと、ビルの間を風が走り抜けていましたが、雲の向こうには、はっきりと太陽が輝いているのが見えました。

暑いうちにLittele Featも聞いておきました

2007-09-04 02:41:52 | 最近聞いた音楽
7月の終わりに、ヤヤーさんのところでThe Bird and the Bee というのを紹介してもらいました。
いや、ジツハ、マダキイテナイノデスガ・・・
このバンド、ネットではカンタベリーっぽいと評判なんですね。
なんと、ローウェル・ジョージの娘が参加しているそうです。

ローウェル・ジョージといえばLittle Feat。
「暑い夏を乗り切る、夏より暑い」シリーズの時に取上げようかと思ったのがLittle Featと、苦手の「あれ」(その内書きます)。
でも、聞いている時間無かった(ツタヤでレンタル済みだった!?)ので、今回はパスしていたのですが。。。
The Bird and the Bee を見て、やはり聞きたくなりました。
それで、どうにか涼しくなる前に、レンタルしてきて聞きくことができました。
(そこまで言うなら、買えよなぁ・・・)





01.Dixie Chicken
02.Two Trains
03.Roll Um Easy
04.On Your Way Down
05.Kiss It Off
06.Fool Yourself
07.Walkin' All Night
08.Fat Man in the Bathtub
09.Juliette
10.Lafayette Railroad


ン、ストトストトトスト
というピアノのイントロ。
もう何十年も聞いていなかったのに、ちゃんと覚えていました。
Dixie Chicken。

これが出たのは高校の頃でしょうか。
こういう、ゆるい系の曲は、憧れつつも苦手でした。
それで、Little Featあまり聞いていなかったのですが・・・
その出自、というと大げさですが、ザッパのところを、薬物をやめられずに解雇されたローウェル・ジョージのエピソード聞いて、大変興味はありました。
だって、ザッパと、デキシーランド風ファンクとが一致しなかったからです。
え、ホントウにザッパのところにいたの!? と言うのがLittleFratの第一印象でした。
とはいえ、それももう遥か彼方。歴史的時間が流れるほど昔の話です。

さて、素敵なお姉さんのジャケットに包まれたアルバムをプレイヤーにかけると、まごうことなきLittle Featの世界。
しかし、ここでハタと思い知りました。
このバンド、FMでしか聞いてなかった!!
2曲目からは全くしらない曲。
それが、かえって新鮮だったのかもしれません。

やはり印象的なのは、アルバムの1曲目Dixie Chicken。
何度聞いても、気持ちいいですね。
2曲目も1曲目の延長か。もっとポップになった感じ。

でも、このアルバムの真骨頂は3曲目からかも。
スローテンポなRoll Um Easyから、何曲か、小品ながら地に足のついた、というか、大地にへばりつきそうなブルースが並んでいます。
デキシーランドのゆるい、そして華やかなファンクから一転、内省的な曲にLittel Featの真骨頂を見たような気がします。
何曲か、つい物思いに沈み名がにら、聞き込んでしまっている自分を見いだした丁度その時に、Fool Yourselfが「おいおい」と、呼びかけてきてくれます。

「Walkin' All Night」「Fat Man In The Bath Tub」再びデキシーランド風なアップテンポな曲なが気分を高めたかと思うと、
  ジュリエット
  悲しい歌は歌わないで
という切ないラブソング「Juliette」が心を掴みます。
そしてアルパムラストのインスト曲「Lafayett Railroad」が静かにフェイドアウトして、アルバムの幕を閉じます。

うう、なんてカッコいいアルバムなんでしょう。
40分の中に、起承転結があって・・・いや結がフェードアウトする事によって、もう一度聞きたくなるような、もう何度でも繰り返して聞いて、聞くたびにカッコいいフレーズを見つけて。
まさに、名盤と呼ぶのに相応しいアルバムですね。

実は、これの前に「Saillin' shoses」

も聞いていたのですが、他のアルバムをも、もう少し聞いてから書こうかなと思います。


公式サイト



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