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先日買った本を読み終えた.府川源一郎・著『「ごんぎつね」をめぐる謎』.
多くの実践例と資料を紹介しながら,教育の場で「ごんぎつね」がいかに受容され,扱われてきたかを詳述する論考.その内容は,南吉の草稿と現行テキストの比較や,当初の文学界の反応,また,教師と子どもたちはこの童話に対して,文章の技術として分析するのか,それともストーリーそのものを追体験するのかという,国語の学習のあり方を改めて問い直すにいたるまで,広範囲におよぶ.さらに,死をもって成就するいかにも日本的な人情の世界に,教室全体で没入してしまうことにも批判の目を向け,「「ごんぎつね」とはこうあるべし・こう読まれるべし」というような,硬直した鑑賞態度に陥らないよう釘を刺しているのも,印象に残る点だ.
府川源一郎: 「ごんぎつね」をめぐる謎 子ども・文学・教科書
教育出版,2000,
ISBN4-316-36940-7
多くの実践例と資料を紹介しながら,教育の場で「ごんぎつね」がいかに受容され,扱われてきたかを詳述する論考.その内容は,南吉の草稿と現行テキストの比較や,当初の文学界の反応,また,教師と子どもたちはこの童話に対して,文章の技術として分析するのか,それともストーリーそのものを追体験するのかという,国語の学習のあり方を改めて問い直すにいたるまで,広範囲におよぶ.さらに,死をもって成就するいかにも日本的な人情の世界に,教室全体で没入してしまうことにも批判の目を向け,「「ごんぎつね」とはこうあるべし・こう読まれるべし」というような,硬直した鑑賞態度に陥らないよう釘を刺しているのも,印象に残る点だ.
府川源一郎: 「ごんぎつね」をめぐる謎 子ども・文学・教科書
教育出版,2000,
ISBN4-316-36940-7
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