先日買ったCDを聴いた.M.ギーレン指揮+ウィーン放送交響楽団による,バルトーク『中国の不思議な役人』ほか.
両ナンバーとも,遅めのテンポを採り,譜面をとにかく追った演奏.ギーレン率いるウィーン放送響は,管打楽器群の力強いサウンドが中心になって,バルトークの烈しい音楽の持ち味を,率直に引き出しているが,随所でアンサンブルが甘く,平凡なミスも多発.ライヴレコーディングであることを差し引いても,ちょっとこれは商品化がためらわれて然るべき出来だ.協奏曲でのコヴァチッチも,技術的には悪くない(ただし,第1楽章カデンツァ直前に派手なポカが出る)ものの,何かともたつくオーケストラに足を引っ張られて,本調子でない印象.録音は鮮明だが,いくぶん音像が遠く,精彩に欠ける.また,ステージ上や客席からのノイズを,大きく拾っているのも難点.
Béla Bartók - The Miraculous Mandarin・Violin Concerto No. 2
ORF Vienna Radio Symphony Orchestra,ORF Choir,
Michael Gielen (conductor),
Ernst Kovacic (violin),
Naxos Deutschland,C230141
両ナンバーとも,遅めのテンポを採り,譜面をとにかく追った演奏.ギーレン率いるウィーン放送響は,管打楽器群の力強いサウンドが中心になって,バルトークの烈しい音楽の持ち味を,率直に引き出しているが,随所でアンサンブルが甘く,平凡なミスも多発.ライヴレコーディングであることを差し引いても,ちょっとこれは商品化がためらわれて然るべき出来だ.協奏曲でのコヴァチッチも,技術的には悪くない(ただし,第1楽章カデンツァ直前に派手なポカが出る)ものの,何かともたつくオーケストラに足を引っ張られて,本調子でない印象.録音は鮮明だが,いくぶん音像が遠く,精彩に欠ける.また,ステージ上や客席からのノイズを,大きく拾っているのも難点.
Béla Bartók - The Miraculous Mandarin・Violin Concerto No. 2
ORF Vienna Radio Symphony Orchestra,ORF Choir,
Michael Gielen (conductor),
Ernst Kovacic (violin),
Naxos Deutschland,C230141