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ケニチのブログ

ケニチが日々のことを綴っています

松田華音=伊福部昭「ピアノ組曲」他

2025-06-09 | 音楽 - 伊福部昭
 先日買ったCDを聴いた.松田華音による,伊福部昭・ピアノ組曲ほか.

 譜面を正確かつ細部まで念入りに再現した演奏.松田は,強奏時にも決して力まず,じっくりとしたタッチに一貫しており,舞曲集としてのこの曲の,擬古典的な美しさに,改めて耳を傾けるもの.録音鮮明.

 カップリング(というより本来こちらがメインか)の「オスティナータ」も,ライヴらしい活気はあるが,勢い任せにしない整然の進行で,楽しめた.


伊福部昭の芸術13 易―ピアニズムの深淵
松田華音・外山啓介 (ピアノ),
広上淳一 (指揮),
札幌交響楽団,
King Record,KICC 1629

松田華音,東京フィル他「伊福部昭総進撃」

2025-05-26 | 音楽 - 伊福部昭
 夜,東京オペラシティで行なわれた,松田華音,東京フィルハーモニー交響楽団ほか出演の『伊福部昭総進撃』を聴いた.キングレコードによる伊福部シリーズの,久々のリリース再開を記念した,3時間におよぶ豪華プログラムのコンサート.おもな目当てだった第3部は,両ナンバーとも,やや速めのテンポを採り,たえず適度なアクセントやニュアンスを付けながら進行する,整然の演奏.本名率いる東京フィルは,前ステージでの疲れもあってか,大小の乱れも出るが,明るく充実した響きのアンサンブルで,とりわけ,タプカーラ終結部での,畳みかけるような加速は圧倒的だった.

 冒頭のソロコーナー,ピアノ曲での松田は,難曲を前にいくぶん不調に思われたものの,力任せにしないじっくりとした弾きようが,悪くない.また,初めて聴くSF交響ファンタジーのオルガン版は,この楽器のシャープな迫力が,独特の緊張感を生み出しており,予想以上に楽しめた.


伊福部昭総進撃 キング伊福部まつりの夕べ
【日時】2025.5.26 18:00-
【出演者】松田華音 (ピアノ),石丸由佳 (オルガン),和田薫・本名徹次 (指揮),東京フィルハーモニー交響楽団
【場所】東京オペラシティ コンサートホール
【曲目】
■伊福部昭: 《子供のためのリズム遊び》,ピアノ組曲
■伊福部昭=和田薫編: SF交響ファンタジー第1番 [パイプオルガン版]
■伊福部昭: SF交響ファンタジー第1~3番
■ 〃 : 交響譚詩,シンフォニア・タプカーラ

井上道義+群響=伊福部昭「日本狂詩曲」他 (CD)

2025-05-23 | 音楽 - 伊福部昭
 先日買ったCDを聴いた.井上道義指揮+群馬交響楽団による,伊福部昭『日本狂詩曲』ほか.

 2021年秋,僕も現地で接した同楽団の定期演奏会(井上道義+群響=伊福部「日本狂詩曲」他/2021-11-20)からの,ライヴレコーディング.改めて内容に触れれば,終始遅いテンポを採り,音楽の造形の一つ一つにじっくりと耳を傾けた演奏で,伊福部ならではの力強さにも事欠かない.ミッキー率いる群響は,珍しいレパートリーへの不慣れこそ感じさせるが,十分に好調で,とりわけ各ソロパートは,生き生きとして魅力的.録音は鮮明で,各プレイヤーとオーケストラ全体の振舞いとを,適度な残響のなかに,ともによく捉えたもの.ただし,ダイナミックレンジがいくぶん狭く,また,テイク間の継ぎ目が,不自然に残っているのは,気になる.

 会場ではいま一つピンとこなかった,カップリングの矢代だが,けっこう良い曲だ.多少単調なところはあるものの,独特の暗さを帯びたモダンな楽想に,若い作曲家の意欲と謙虚さが,しかと結び付いた30分強である.


矢代 秋雄:交響曲、伊福部 昭:日本狂詩曲 (SACD-Hybrid)
井上道義 (指揮),群馬交響楽団,
オクタヴィア・レコード,OVCL-00871

冨平恭平+浜響=伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」他

2025-04-13 | 音楽 - 伊福部昭
 昼すぎ,アクトシティ浜松で行なわれた,冨平恭平指揮+浜松交響楽団の定期演奏会を聴いた.めあてのタプカーラは,強奏時にもうるさくならない整然としたアンサンブルで,かつ前のめりのリズムのなかに進行する快活な演奏.伊福部の音楽が持つ迫力,土俗性よりもむしろ,舞曲であり,もちろんシンフォニーでもあるこの曲の,素朴さや構成美に,改めて聴き手の注意を向けさせるもの.

 盛りだくさんのプログラムを通して,冨平率いる浜響は,終盤にやや集中が切れる感じはあったものの,技術的にも十分に安定.ドヴォジャークでの島宗も,線は細いながら,よく通るストレートな音色のソロだった.


浜松交響楽団 第98回 定期演奏会 ~魂を揺さぶる大地の調べ~
【出演者】島宗楽 (チェロ),冨平恭平 (指揮),浜松交響楽団
【日時】2025.4.13 14:00-
【場所】アクトシティ浜松・大ホール
【曲目】
■バルトーク: ルーマニア民俗舞曲 Sz.68
■ドヴォルザーク: チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
■J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲第1番ト長調より アルマンド (ソロ・アンコール)
■伊福部昭: シンフォニア・タプカーラ
■ 〃 : ゴジラ (アンコール)

K.ウォン+日本フィル=伊福部昭「日本組曲」他

2025-03-01 | 音楽 - 伊福部昭
 昼すぎ,サントリーホールで行なわれた,K.ウォン指揮+日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会を聴いた.めあての伊福部は,大編成のオーケストラならではの迫力よりも,各フレーズへの念入りなニュアンスや,パーカッションのほどよいアクセントで音楽を整理していく,メリハリの演奏.カーチュン率いる日フィルは,ブラスセクションにやや散漫さはあるものの,十分に安定.いっぽう,終曲「佞武多」では,むやみにアッチェレランドをかけるのがちょっと慌ただしく,趣に欠けるように思った.

 他のナンバーについても,抑制された美しさのアンサンブルに一貫し,チャイコフスキーでの小林も好調.また,『絵』ラストの「キエフの大門」は,じっくりとした充実の響きのなかに進行し,この楽章がほんらい慎ましやかな聖歌であることを,改めて思い起こさせる.


第409回 名曲コンサート
【出演者】小林美樹 (ヴァイオリン),カーチュン・ウォン (指揮),日本フィルハーモニー交響楽団
【日時】2025.3.1 14:00-
【場所】サントリーホール
【曲目】
■伊福部昭: 管絃楽のための《日本組曲》
■チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
■バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番より ラルゴ (ソロ・アンコール)
■ムソルグスキー=ラヴェル編: 組曲《展覧会の絵》
■リムスキー=コルサコフ: 熊蜂の飛行 (アンコール)