ケニチのブログ

ケニチが日々のことを綴っています

座うたざ「金色夜叉」

2018-12-09 | 音楽 - その他
8-9日

 東文化小劇場にて行なわれた,座うたざのオペラ公演『金色夜叉』に伴奏ピアニストとして出演した.ステージの進行や役者たちの息遣いに注意深く反応して弾く二時間超はただただ重労働であるが,ふとした瞬間に自分が劇中にいるように思ったり,お客の側になって眺めていたりと,不思議な仮想体験だった.改めて感じるのは,萩オペラにおけるピアノパートの多弁さで,そこから歌やストーリーが導き出されていくという,「音楽の主体者」としての在りようである.


萩京子作曲: オペラ 金色夜叉
【出演者】座うたざ,中野健一 (ピアノ)
【日時】2018.12.8-9
【会場】名古屋市東文化小劇場
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尾高+県芸オケ=R.シュトラウス「英雄の生涯」他

2018-11-30 | 音楽 - その他
 夜,芸文コンサートホールにて行なわれた,愛知県立芸術大学管弦楽団の定期演奏会をMと聴いた.両ナンバーとも,尾高の率直かつ丁寧な曲作りのもと,強弱の起伏ゆたかによく歌う明るい演奏で,技術的にもおおむね安定した快適なアンサンブルだった.


愛知県立芸術大学管弦楽団 第29回定期演奏会
【演奏者】尾高忠明 (指揮),愛知県立芸術大学管弦楽団
【日時】2018.11.30 18:45-
【会場】愛知県芸術劇場 コンサートホール
【曲目】
■W.A.モーツァルト: 交響曲第39番 変ホ長調 K.543
■R.シュトラウス: 交響詩『英雄の生涯』作品40
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G.シュワルツ+シアトル響=ストラヴィンスキー「火の鳥」他

2018-11-22 | 音楽 - ストラヴィンスキー
 先日買ったCDを聴いた.G.シュワルツ指揮+シアトル交響楽団による,ストラヴィンスキー『火の鳥』ほか.

 同じ演奏を収めたディスクを15年ほど前にも購入して持っているのであるが,そちらはN.マカロワによるナレーションが重ねられており,これが終始うるさく肝心の音楽をかき消すのが鑑賞にあたり煩わしいため,本盤にリトライ.改めて感想を述べれば,全編を通して,やや遅めのテンポを採り,譜面を丹念に再現した演奏.シアトル響は,力強くも決してくどくならない明瞭なアンサンブルが魅力で,とりわけ木管ソロの美しくくぐもった独特の音色は印象に残る.ただし,曲中のところどころで譜読みミスが聴かれるのは残念.シュワルツの曲作りはパート間の音量バランスや,内声の動きによく耳を傾けた丁寧なものであるが,各フレーズの開始時にいちいち僅かな溜めが入り,音楽の横の流れを悪くしている嫌いあり.録音は鮮明.


STRAVINSKY: The Firebird・Fireworks
Seattle Symphony,
Gerard Schwarz (conductor),
NAXOS,8.571221
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T.クルレンツィス+ムジカエテルナ=マーラー「交響曲第6番」

2018-11-15 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.T.クルレンツィス指揮+ムジカエテルナによる,マーラー・交響曲第6番「悲劇的」.

 全曲を通してやや遅めのテンポを採り,譜面を細部まで丁寧に再現した演奏.ムジカエテルナは,ヴィブラートを抑えた弦セクション始め清新かつ安定したアンサンブル.ただし,この交響曲で重要な役目を受け持つスネアドラムの音色が貧弱なのは残念.クルレンツィスの曲作りは,ところどころで埋もれがちな内声を強調してみたり,楽想の変わり目でいちいちルバートをかけるなど,あいかわらずの「したがり」なのだが,幸いいずれもこの楽団の率直なサウンドのなかで音楽の流れを大きく損なうものではない.また,アンダンテ楽章では,むやみに悲しみの世界に浸るのではなく,強弱の起伏を大きく取って伸びやかに旋律を歌わせており出色.録音は優秀であるが,ダイナミックレンジにいささか欠ける観あり.

 いっぽう,指揮者によるブックレットの曲解説は,無内容かつ自己陶酔的な代物で,読んでいて気分が悪くなるほどだった.


マーラー: 交響曲第6番「悲劇的」 (Blu-specCD2)
ムジカエテルナ,
テオドール・クルレンツィス (指揮),
ソニー・ミュージックエンタテインメント,SICC 30490
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R.ウォーターズ他=ストラヴィンスキー「兵士の物語」

2018-11-07 | 音楽 - ストラヴィンスキー
 先日買ったCDを聴いた.R.ウォーターズ語り+BCMFミュージシャンズによる,ストラヴィンスキー『兵士の物語』.

 一人で三役の語り手を担うR.ウォーターズの,穏やかながらも声色豊かな演じ分けは耳に快適.とくに,複数の俳優によってこれらを配役してしまう上演が増える昨今,どうしてもうるさくなりがちなストーリー描写を,絵本の読み聞かせのようにごく自然に進めていくところが良い.いっぽう,劇中たびたび聴かれる,作曲者が楽譜上にあえて指定してバンドの強奏時に語り手に喋らせるシーンは,音量バランスという点で二者をいかに両立させるのかが一つの聴きどころであるとも言えるのだが,ここでは語りのタイミングをことごとく前後へずらしてそのスリリングな衝突から逃げており残念.また,全編に亘りストーリー上の効果音をパーカッションによって再現するのは,そんなもの聴き手に自由に想像させればじゅうぶんなのであり,まったくの蛇足と感じる.さらに,ラミューズの原作をもとに新しく書き改められたテキストは,意欲作であるとともに分量が増え,ストーリーの進行を重くしてしまった印象も(なにしろ全体で80分近くかけている).
 BCMFミュージシャンズによる演奏隊は,やや遅めのテンポを採って曲の造形を細部まで描き出す,譜面遵守と高い技術のアンサンブル.ただ,緩徐ナンバーなどでその丁寧な足取りがたたって,音楽が停滞ぎみになるのは遜色.録音は極めて優秀.


IGOR STRAVINSKY: THE SOLDIER'S TALE
Roger Waters (narrator),
BCMF Musicians,
Sony Music Entertainment,19075872732
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