ケニチのブログ

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小泉和裕+名フィル=プロコフィエフ「交響曲第7番」他

2018-06-15 | 音楽 - プロコフィエフ
 夜,旧市民会館で行なわれた,名フィルの定期演奏会をKと聴いた.めあての「第7番」は,やや速めのテンポに一貫し,正確な譜読みと技術とに支えられた安定のアンサンブル.暗譜で指揮する小泉は,細部をじっくり描き出したり,特定のパートにズームアップしたりせず,さらさらと流れていく颯爽の曲作りで,この交響曲のシンプルな作風をまっすぐに伝えていた.それにしても,ラストの追加コーダはやはり蛇足だ.作曲者の無念と悪意に満ちた20小節あまりを聴くたび,今やこれをあえて採用する理由はないんじゃないかと思う.


名古屋フィルハーモニー交響楽団 第458回定期演奏会
【演奏者】小山実稚恵(ピアノ),小泉和裕(指揮),名古屋フィルハーモニー交響楽団
【日時】2018.6.15 18:45-
【会場】日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
【曲目】
■プロコフィエフ: 歌劇『戦争と平和』作品91 序曲
■チャイコフスキー: ピアノ協奏曲第1番変ロ長調 作品23
■プロコフィエフ: 交響曲第7番嬰ハ短調 作品131『青春』
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V.アシュケナージ+シドニー響=プロコフィエフ「交響曲全集」

2018-05-13 | 音楽 - プロコフィエフ
 先日買ったCDを聴き終えた.V.アシュケナージ指揮+シドニー交響楽団による,プロコフィエフ・交響曲全集.

 各交響曲とも,やや速めのテンポで,かつ譜面を丁寧に再現した演奏.シドニー交響楽団は,奏者一人ひとりの音が聴こえてくるような粒立った弦セクション始め,充実した技術のアンサンブル.アシュケナージの曲作りは,氏のショスタコーヴィチの交響曲全集(「アシュケナージ=ショスタコ・交響曲全集/2012-12-25」)で難点だったむやみに重心が高い感じもなく,プロコフィエフの音楽に欠かせない一定の迫力や暗さを湛えたもの.また,とくに「第4番」以降のナンバーで,譜面上に記述のない僅かなテンポの収縮が聴かれるが,あらかじめ意図された演出というよりは,楽想の変化に引っ張られて不可避的に起こってしまったような自然な推移で,好感.録音は鮮明.


プロコフィエフ: 交響曲全集 (3CD)
シドニー交響楽団,
ヴラディーミル・アシュケナージ (指揮),
EXTON,EXCL-00099
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J.ガフィガン+オランダ放送フィル=プロコフィエフ「交響曲第2&4番」

2018-04-11 | 音楽 - プロコフィエフ
 先日買ったCDを聴いた.J.ガフィガン指揮+オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団による,プロコフィエフ・交響曲第2&4番.

 両交響曲とも,譜面を細部まで正確に再現した演奏.オランダ放送フィルは,ヴィブラートを控えた清新な弦楽器群始め,充実したアンサンブル.ガフィガンの曲作りは,過剰な表現のない,いたってシンプルなものであるが,ただ,テンポ処理に関しては,勝手なギアチェンジやルバートが聴かれ,そのたびに音楽の流れが失われるのは残念.とくに,「第2番」第1楽章においてそれは顕著で,強烈なサウンドが延々展開される執拗さにこの楽章の面白さがあることを考えると,作為的なテンポ移行は,その魅力を大きく減じる改悪である.録音は極めて鮮明.
 それにしても,若書きの「第2番」のスコアを見ていると,読み手(もしくは聴き手)をもてあそぶような天邪鬼なアイディアにあふれており,作曲者が当時いかに生意気で性悪の青年であったかがまざまざと伝わってくる.


Sergei Prokofiev: Symphonies Nos. 2 & 4 (SACD Hybrid)
Netherlands Radio Philharmonic Orchestra,
James Gaffigan (conductor),
CHALLENGE CLASSICS,CC72779
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M.オールソップ+サンパウロ響=プロコフィエフ「交響曲第7番」他

2017-11-07 | 音楽 - プロコフィエフ
 先日買ったCDを聴いた.M.オールソップ指揮+サンパウロ交響楽団による,プロコフィエフ・交響曲第7番「青春」ほか.

 終始やや遅めのテンポで,譜面を正確かつ丁寧に再現した演奏.サンパウロ響は技術的に万全ではないながらも,力強くも清新な響きの弦セクションが支える充実のアンサンブル.適度なアクセントの効いたティンパニの打撃も気持ちがよい.オールソップの曲作りは,控えめなルバートを操るなどして,音楽の流れをスムーズに整理したもの.録音は鮮明.スケルツォ楽章終結部近くに,編集ミスと思しき2小節ぶんの欠落あり.


プロコフィエフ: 交響曲第7番 他
マリン・オルソップ (指揮),
サンパウロ交響楽団,
ナクソスジャパン,8.573620
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A.チスチャコフ+セゾンリュス管=プロコフィエフ「冬のたき火」

2017-10-14 | 音楽 - プロコフィエフ
 先日買ったCDを聴いた.A.チスチャコフ指揮+セゾン・リュス管弦楽団による,プロコフィエフ『冬のたき火』.

 終始丁寧かつ力みのない清新な演奏.チスチャコフ率いるセゾン・リュス管は,技術的には平凡であるものの,誇張のない率直な曲作りとアンサンブルで好感が持てる.この手の伴奏音楽は,ストーリーを意識しすぎて全体的にうるさくなりがちであるが,ここではむしろ弱音を大切にした機微ある進行.フィグリの明るく柔和な朗読もよい.この組曲,大衆向けに書かれた単純明快な作風ながら,それでいて,ただ俗っぽいだけの「使い捨て音楽」に成り下がっていないあたり,プロコフィエフの面目躍如といったところだ.録音は鮮明であるが,豊かな残響のなかに音の輪郭がやや散漫か.
 それにしても,英語・フランス語の両ヴァージョンのナレーション付きと,音楽のみ(ポップ風にいえばカラオケ)の合計三パターンで収録してあるというのは,アルバムの構成として無粋の極みである.こちとらどうして同じ曲(しかも同じ演奏)を何度も聴かなくてはならないのか?こんなことをするなら,それこそ『ピーターとおおかみ』や『みにくいアヒルの子』を併録するとか,いくらでもやりようがあるだろうに.


Prokofiev: Le Bûcher d'hiver - Winter Bonfire
Orchestre Symphonique et Chœur de la Saison Russe,
Andreï Tchistiakov (conductor),
Vincent Figuri (narrator),
SALAMANDRE,Salamandre 600
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