まりねこの足あと

映画、美術展の感想を書こうと始めたものの、いつの間にかアニメ感想&グッズ中心となったブログ。

佐伯祐三展

2008-05-23 23:56:11 | 美術展
於:そごう美術館(横浜)、HPはこちら。
観覧料:800円(前売り券)

約4ヶ月ぶりの美術展です
大阪市立近代美術館建築準備室の所蔵作品を中心に、約80点が横浜に集結

一番最初には、佐伯が10代の頃描いた自画像が展示されていました。
今にも言葉を発しそうで、うむむ、これが10代の作品とは思えませぬ。

初期の画風は、ばっちりセザンヌやユトリロの模倣ですが、
次第に誰にも真似できない、佐伯独自の画風が確立されてきますね。
荒っぽい筆遣いの中に、胸に迫るような何かを感じずにはいられなかったです。

顔を削り取ったことで有名な「立てる自画像」は、「ノートルダム大聖堂」の裏に描かれていたため、
何と、逆さまで展示されていました・・・えー
解説によると、佐伯はどうやら、気に入らない作品の裏面に別の作品を描いたとか。
佐伯は気に入らなくても、私は好きな絵なので、正面から見たかったな。

その他には、田端駅近郊を描いた作品と、「新聞屋」が気に入りました。
前者は、藍色の背景にぽっかりと浮かび上がる、白い信号機?が印象的。
後者は、踊るような新聞のタイトル文字が、絵に生気を与えていますね。
また、画家仲間が「最高傑作」と評価する作品(フランスの田舎町の建物を描いたもの)
も展示されていましたが、佐伯はこれがイマイチ気に入らなかったしく・・・
これは最後の方の作品「煉瓦焼」が相応しいかもしれないな、と勝手に思いました。

この後、新宿で開催中の「ヴラマンク展」にも行こうかな、と計画していたのですが、
迫力ある佐伯の絵をいっぱい見た後は、ヴラマンクが何となくのっぺりしてツマラナイ・・・
この人が佐伯(画風確立前ですが)に向かって「アカデミック!」と叱責したなんて・・・
また、この人が批判したピカソやブラックの方が、私は好きだなー。

横浜の次は、三重県立美術館に巡回するみたいですね。
詳しくは、こちら!


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