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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

芸術祭十月大歌舞伎・夜の部♪

2006-10-22 08:37:36 | 伝統芸能
20日の金曜日、会社の友人とお休みを合わせて、歌舞伎座夜の部、行って参りました!
演目はお目当て仁左衛門さんが勘平の「仮名手本忠臣蔵」の五段目、六段目。
そして幸四郎の新三の「梅雨小袖昔八丈」髪結新三。



まずは忠臣蔵。
訪問先の腰元お軽と逢引していた間に主君の塩冶判官に運命の急転があり、今はお軽の実家に身を寄せ猟師として生計を立てている勘平の出。蓑をまとう猟師姿ながら、笠をかざす姿のよさは、仁左衛門ならでは。今回、前から4列目、花道から3つ目の席でしたので、ちょうど役者が型を決めるその延長線上に位置している場所で、花道芝居を堪能出来、ラッキーでした

雨の山崎街道で、塩冶家に仕えていた千崎弥五郎に出会い、暗に仇討ちの計画があるを知り、主君の大事にいあわせなかった汚名を晴らすためにも金子を用意して連判参加頼む勘平。
その後、同じ街道沿いに姿を現す、舅の与市兵衛。婿を侍に復帰させるため、娘のお軽を祇園の一文字屋に売る約束の半金50両を手に、雨宿りの稲村の前で感謝の言葉とともに高々と差し出すその財布を背後からヌッと伸びる白い腕。ここは文楽とは違う、歌舞伎ならではの演出です。
海老蔵の美しすぎる斧定九郎。与市兵衛を切って捨て、雨に濡れた鬢の髪をスッスッとなでつけるその仕草がナルシスティック。乱暴な山賊、という設定ながら、怜悧な美しさを見せる、美味しい役どころ。花道でカッと眼を見開く見栄も決まって、海老蔵に良く似合います。
後は猪が走り抜け、誤って斧定九郎を撃った勘平、闇の中で人を撃ったことを手探りで知るも、偶然手に当たった縞の財布の50両を見つけ、これ幸いと持ち帰ります。




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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ポンチ姐)
2006-10-23 13:19:08
mariaさん
あちこちに出没で失礼します{火} ここは先月の文楽でもご覧になった箇所ですよね。文楽と歌舞伎では微妙に演出が異なりますね。

勘平も仁左さんは東京風(六代目菊五郎型)をベースにされているので
メチャクチャ、いい男(超美形)の勘平・・でしょう。
同じ歌舞伎でも上方風の勘平は衣装も猟師姿のまま。(ドテラ風の肩入れという衣装を着ています)だから江戸風のスッキリとした「イケメン」ではなくて少々野暮ったい勘平でしょうか。

定九郎、一文字屋(おかるを買いにくる祇園の女郎屋)、勘平に結果切腹を促す事になる【二人侍】等も文楽と歌舞伎とでは、少しづつ違いますねぇ。
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Unknown (maria)
2006-10-23 23:56:13
ポンチ姐さま

待ってました!{ハッピー}
そうなんです。ちょうど文楽の後で同じ場面でしたので(猪も走りましたし{ひつじ})色々興味深かったです。

仁左さまの勘平は、なんというかはんなりとやさしい匂いたつような色男。猟師姿のときはさほどでもないのですが、帰宅してお着替えは?と問われてそうだ、紋服を持ってきてくれと浅葱の紋服をお召しになるとそこだけハッと明るく華やいだようで、心なしか一文字屋の女将も、愛想よく媚を含んだような一目置いた様子に見えました。
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Unknown (ポンチ姐)
2006-10-27 09:45:47
mariaさん
松嶋屋の勘平、ブラボー!!!!{ラブラブ}{ドキドキ}{キス}でございます。もう一度ノン、もう2~3度見たかった(笑)ほかの方の勘平も見ていますが、松嶋屋のは「いい男」「きれい」というだけでなく、動きに無駄がなく、何より「勘平」という男の性根を見事に演じ切っていました。

私、もう瞬きもせず、息を詰めて~~~、じぃ~~~と最初から最後まで
舞台を見つめ続けておりましたよ~~ん!!

収穫:海老蔵の定九郎、凄みと美しさ、低音でたった一言いう「50両」、これにシビレました。まるで、写楽の錦絵から抜け出たような海老@定九郎でござました{ラブ}

一文字屋お才は秀太郎で見たかったなぁ。それと二人侍の一人、不破数右衛門(弥十郎)が勘平を諭す台詞はもう少し「情」を持って言って欲しかった・・。ここ、いい所なんですよぉ~♪ 私には少し「情」がないように感じられました・・・。

歌舞伎の義太夫狂言の原作は人形浄瑠璃(文楽)ですが、役者を際立たせる演出の歌舞伎と物語性を重視する文楽では、同じテキストを使いながらも微妙に芝居が違いますね。

六段目に関して言えば、歌舞伎では主役は勘平、文楽ではおかるの母
(歌舞伎ではおかや・・という名前がありますが、文楽では名前すらなくて
与市兵衛女房・・とだけ・・です)が主人公です。

歌舞伎ではおかるの母の「嘆き」はカットされていて、勘平の悲劇だけが
際立つ演出ですが、文楽ではおかる母(婆)の愁嘆場があり、一人ぼっちになってしまった老母の悲劇が最後に語られています。

あっ、それと音羽屋型の勘平を完成させたのは六代目菊五郎ではなくて
五代目菊五郎でした。訂正しますね(^-^;
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