2014年8月14日(木)18:30~
東京ではチケット取れないから・・とわざわざ大劇場に遠征したのになぜ?なぜチケットが??
はい、大劇場の御挨拶で主演の月城かなとくんが「東京の新公では一層進化した姿をご覧いただけるよう精進します」とおっしゃっていたので・・・やはりその「進化」を見届けなくては、と。
行って参りました。
で、挨拶での予告通り、進化した姿を見せてくれたのは・・ *新人公演役者(役名・本役)で寸評を。
■月城かなと(前田慶次・壮一帆)
ムラの新公でも出来過ぎ!と思いましたが、東京では、間の演技、リアクションの表情などに余裕が出てきました。
慶次、という役が身の中に入って、そこからまだまだ繰り出せるバリエーションを持っているのではないかと思うほど。精一杯やっている感もあるのですが、決していっぱいいっぱいではなく、舞台上での相手との真剣勝負を楽しめる境地に至っている感じ。
ご挨拶で、「日本物の雪組の伝統を継承したい」との抱負を力強く語っていましたが、あまりに出来過ぎてハマり役であったがために伸び代がないのでは、などと気の早すぎる悲観論が出るほどの彼女、これから、全然異なる世界観でのセンターも観てみたいと思いました。
見てはいませんが、平凡なサラリーマンを宝塚TOPが演じるというある意味難易度の高いShall We Dance?の主役も新公で経験済で評判が良かったことを考えると、このまま伸びて行かれるのではと期待。
なんといっても慶次のカブいた派手やかなお衣装を何着も着こなし、馬上の姿などは一幅の絵のように凛々しく美しい舞台姿の良さは最大の武器でしょう。
傀儡の長である庄司又左衛門との勝負の場面、相手をリスペクトする心意気が、それを受ける久城あすくんの演技の明確さと相まって感動的。
姿と心が相まってセンターとしての求心力を紡ぎ出す様をまさか新人公演で観られるとは。
良いものを見せてもらいました。
■有沙瞳 (まつ・愛加あゆ)
明瞭な発声と演技と歌の良さ。打てば響く答えの良さ。明朗で頭の回転の速いまつ像は本公演の愛加さん同様。
登場してすぐの歌、ムラよりも緊張しているのか、ちょっと調子が出るまでに時間がかかりましたが、エンジンがかかるとしっかりと芝居の世界で役を作って生きられる技量の持ち主。
最後の別れのセリフ、それ自体の抑揚は悪くないのですが、最後の余韻が乏しいのが残念。
緊張して端折ったのか・・・。VISUALは程よい身長でれいこちゃん(月城)との身長差も良く、中高のお顔立ち。瞼が重いかな?とも見えますが和物化粧のせいかも。これで洋風のお化粧でお目メパッチリなら路線候補ですね。
■永久輝せあ (奥村助右衛門・早霧せいな)
この役は・・・難しいんだなと思います。出番のほとんどは笛を吹いていたり見守っていたり。
そして、言葉を発する時には前田家一の重臣として、若くても信頼のおける出来る家臣を演じ、慶次との会話ではゆるぎない友情とまつとの恋の理解者としてともに悩む姿を見せなくてはいけない、ひとつひとつのセリフが際立って存在感を示す必要があるのですが・・・。
永久輝さんの演技はナチュラルで、歌も歌えるし声も悪くないのですが、全体に穏やかな分、友情の場面の関係性の近さ、幼馴染感は出ても、ピリッと場面を引き締めるべき家臣としてのセリフについては2番手が長く芝居の上手いちぎちゃん(早霧)と比べてしまって・・・。
舞台姿に華があるのは流石97期抜擢スター。
こんどはもっとアクティブな攻める役で観てみたいです。
あ、前田利家様から秀吉様への献上品がキャトルで大人気のぬいぐるみ「松風」だったのですが(笑)、その後ろで、助右衛門様が「完売」の巻物を広げていらっしゃいました^^
■真地佑果 (深草重太夫・夢乃聖夏)
ムラから愛嬌があって大きくていいなぁと思っていましたが、東京に来て、本当に伸び伸びと舞台いっぱいに演技をしていましたね。
ちょっと鼻にかかったようなクセのある、でも良く通る声で、アドリブも入れて、しっかりと受けを取っていました。
慶次とまつの逢瀬をのぞき見て、や・け・る~^^と飛び出してくるところ、まさかのホップステップジャンプの大きな動きで、朗らかでアクティブな、本役夢乃さんと同じ系統の演技で、彼女もハマっていました。
最後の見せ場、自分で気づいていなかったかもしれませんが心惹かれていた少女捨丸の亡きがらに「忘れもんだぜ」とかんざしを挿してやる演技、声の調子といい間と言いほろりとさせられて。。。
「心中・恋の大和路」で、コミカルな丁稚役を好演しており、こういう役がニンなのかもしれませんが、芝居心のある人ゆえ、もっと違った役どころでも・・と思ったことでした。
■煌羽レオ (雪丸・未涼亜希)
きれいなのにどうしてxxxと期待され続けて、でも新公オスカルという大役がついたときにも、あれ、もっときれいになると思ったのに??となかなか抜擢に応える演技を見せるに至らなかった感がある煌羽さん。
頭の形の良い美形のダンサーとして、なんとなく目に入ってきて気になるヒトではあったのですが。
ムラでは、本役同様、色気があり、スモークやセリ上がり、雷音での登場とまがまがしさいっぱいの芝居っ気たっぷりな演出を背負って、それに負けないクールな色気を醸し出さなくてはならない役をそのままなぞるのが精いっぱい・・・。
という感じに見えたのですが、東京に来て、お得意ではないはずのお歌も安定。存在感も雪丸らしさが出て、この一月での成長にオッと思った人でした。
もっと早くからこの域に達していれば・・と惜しまれます。次の新公が主演のラストチャンスの年代。チャンスが巡ってくると良いですね。
■久城あす (庄司又左衛門・香稜しずる)
傀儡子の長。ジプシーの如く、様々な技芸に秀でながらも表舞台で活躍する場を与えられない運命の身分、傀儡。
この作品は同じ裏社会に生きる忍びの一家「偸組」の長 雪丸と同じく、一族を表社会に出したいという野望を持ちつつ、あくまで正攻法(北条氏との契約)でそれを実現しようとする複雑な人物を明確に演技で伝える技量の持ち主。
前田家当主の嫡男という正統派の頂点から、傾寄ものの浪人に身を落としながらもアウトサイダーとしてやはり誇り高く生きる慶次は又左衛門の素性を嗅ぎつけつつも、彼の生き方・理想を尊重する姿勢を崩さず、又左衛門もまた、そのことを受け止め意気に感じる・・・。
感謝、理解、人としての尊厳という理想に対する共感と滅びの予感。
この2人のスリリングな関係性を、見事に浮き彫りにした久城・月城コンビの場面は見事でした。
本公演のお二人もとても良いのですが、新公の2人も拮抗した演技を見せてくれたと思います。
■真條まから (徳川家康・一樹千尋)
研3です。嘘でしょう・・と言いたくなる堂々たる歌、セリフ。
専科の一樹さんが含みたっぷりに演じる狸オヤジと遜色ない出来。
身分を偽って諸国視察の狸っぷりも、場面転換の陣ぶれコールも素晴らしい。
同じ日本物の名作「心中・恋の大和路」では冒頭の蜆売りの低い呼び声と腰を落とした歩き方で、一気に観客を時代劇の世界観に引き込み、あの蜆売りの子ダレ?と話題を呼んだ記憶もまだ新しい、そんな彼女ですが・・・。
研3でこれですからね・・・。ホントに末恐ろしいデス。
どのポジションを目標とされているのかはわかりませんが・・・。長く活躍してほしいですね。気が早いですが^^;
■桜路薫 (豊臣秀吉・夏美よう)
そしてもう一人の専科さん役。
剽げた秀吉イメージを持っているとあれ?と思う、デキル感じの天下人です。
御前に現れた慶次の無礼な意地の張り方を検分し、最後認めるまで、ちょっとハラハラさせる冷たい理知的な彼の中での思いのめぐらし方が目に現れる演技など、決断に至るまでの心理戦、あけっぴろげに見せて実は食えない冷酷さなど、複雑な秀吉像を丁寧に演じていました。
■天月翼 (前田利家・奏乃はると)
コミカルな小人物をアクセントを効かせた演技で見せました。
本役さんより更に小物感とコメディアンらしさを強調していたような・・・。メリハリがあって小芝居感が溢れていて、舞台での居方が上手いなと思いました。
彼女も充実の95期、研6ですね。
■星乃あんり (深草屋しげ・麻樹ゆめみ)
だれよりもキュッと引き締まったCUTEさと小顔で可愛らしさ抜群の彼女、路線娘役候補としてずっと使われているうちに、苦手なお歌がネックとなって、注目されていた娘役同期が次々TOPへの階段を上った今、今後の方向性を心配されるようになってきたところ・・・だと思うのですが。
今回は、彼女のもしかしたら、さっぱりとしたちゃきちゃきとした性格と言われる地の部分を上手に使った姉御演技。
これがとても上手くて・・・。
弟たちにテキパキ指図しつつも甘えられると仕方ないねぇな姉弟関係が、愛らしい小柄な容姿と相まってとても微笑ましく表現されていた新公配役、でした。
これをきっかけに、これから幅広い役どころに挑戦できるといいなと思います。
■星南のぞみ (捨丸・咲妃みゆ)
そして今、押されている娘役筆頭。雪組美少女。を
本役のみゆちゃんが少年の身なりでありながらも、その華奢さと鋭い動きと発声で、際立つ美少女らしさを表現出来ているのに対し、星南さんは今一つ芯が作れていない感じがありますね。
咲妃さんは同じ新公学年といえど、研4ですし、すでにバウヒロ、新公ヒロインなど経験も積んでの役なので、経験値が全く違う星南さんを比べるのは酷なのですが・・・・。今回の新公、他が出来過ぎなので、普通の新公レベルだった星南さんに厳しくなってしまいました^^;
お顔立ちが可愛くて、まだ研3ですし、成績は学年3位と実力のある方なので、今後に期待です。
ムラの新公では、観るこちらも、本公演の本役の演技がまだそれほどフィルターとなるほど入っていない状態で、言わば素に近い状態での観賞記となりましたが、今回は東京での本公演も何度か観た後の新公とあって、比較しての辛口視線が出てきたかもしれません。
また、舞台全体に漂う空気も、ムラはとにかく一丸となって無我夢中の熱さ・・・の中で各々が繰り出す技がスパークする・・・ような興奮がありましたが、東京では、落ち着いて、それぞれの役で表現したかったことを出していこうとする意欲と、逆に準備していたのに、いざとなると緊張からかやや空回り気味になったり・・(上手いのに無駄に早口になってしまって残念とか)という部分が散見されたのは新人公演ならではの風景ですね。
月城さんは、対する相手との対話での心の動きを丁寧に演じようと言う段階に確かに進化されているなと思わせるものがありました。
夏の蒸し暑い夜ではありましたが、新公直後ならではのファンと新公主演者の空気を味わってみたいなと、珍しくギャラリーをしてみました。
月城さんは黒のシャツとスリムなパンツ。ハット着用ではありましたがツバの下の大きな瞳と落ち着いて笑顔でお礼を言いながら1人1人のファンの方からお手紙を受け取る姿に丁寧で育ちの良い方なのだろうなと思わせる雰囲気がありました。
まわりのギャラリーのオバサマ方からも「トップになる子やわ」「眼力があるわ」「クセがなくていいわ」などとの声が漏れ聞こえ・・・。
今後の活躍を観て行きたい人を(また1人)見つけてしまいました
東京ではチケット取れないから・・とわざわざ大劇場に遠征したのになぜ?なぜチケットが??
はい、大劇場の御挨拶で主演の月城かなとくんが「東京の新公では一層進化した姿をご覧いただけるよう精進します」とおっしゃっていたので・・・やはりその「進化」を見届けなくては、と。
行って参りました。
で、挨拶での予告通り、進化した姿を見せてくれたのは・・ *新人公演役者(役名・本役)で寸評を。
■月城かなと(前田慶次・壮一帆)
ムラの新公でも出来過ぎ!と思いましたが、東京では、間の演技、リアクションの表情などに余裕が出てきました。
慶次、という役が身の中に入って、そこからまだまだ繰り出せるバリエーションを持っているのではないかと思うほど。精一杯やっている感もあるのですが、決していっぱいいっぱいではなく、舞台上での相手との真剣勝負を楽しめる境地に至っている感じ。
ご挨拶で、「日本物の雪組の伝統を継承したい」との抱負を力強く語っていましたが、あまりに出来過ぎてハマり役であったがために伸び代がないのでは、などと気の早すぎる悲観論が出るほどの彼女、これから、全然異なる世界観でのセンターも観てみたいと思いました。
見てはいませんが、平凡なサラリーマンを宝塚TOPが演じるというある意味難易度の高いShall We Dance?の主役も新公で経験済で評判が良かったことを考えると、このまま伸びて行かれるのではと期待。
なんといっても慶次のカブいた派手やかなお衣装を何着も着こなし、馬上の姿などは一幅の絵のように凛々しく美しい舞台姿の良さは最大の武器でしょう。
傀儡の長である庄司又左衛門との勝負の場面、相手をリスペクトする心意気が、それを受ける久城あすくんの演技の明確さと相まって感動的。
姿と心が相まってセンターとしての求心力を紡ぎ出す様をまさか新人公演で観られるとは。
良いものを見せてもらいました。
■有沙瞳 (まつ・愛加あゆ)
明瞭な発声と演技と歌の良さ。打てば響く答えの良さ。明朗で頭の回転の速いまつ像は本公演の愛加さん同様。
登場してすぐの歌、ムラよりも緊張しているのか、ちょっと調子が出るまでに時間がかかりましたが、エンジンがかかるとしっかりと芝居の世界で役を作って生きられる技量の持ち主。
最後の別れのセリフ、それ自体の抑揚は悪くないのですが、最後の余韻が乏しいのが残念。
緊張して端折ったのか・・・。VISUALは程よい身長でれいこちゃん(月城)との身長差も良く、中高のお顔立ち。瞼が重いかな?とも見えますが和物化粧のせいかも。これで洋風のお化粧でお目メパッチリなら路線候補ですね。
■永久輝せあ (奥村助右衛門・早霧せいな)
この役は・・・難しいんだなと思います。出番のほとんどは笛を吹いていたり見守っていたり。
そして、言葉を発する時には前田家一の重臣として、若くても信頼のおける出来る家臣を演じ、慶次との会話ではゆるぎない友情とまつとの恋の理解者としてともに悩む姿を見せなくてはいけない、ひとつひとつのセリフが際立って存在感を示す必要があるのですが・・・。
永久輝さんの演技はナチュラルで、歌も歌えるし声も悪くないのですが、全体に穏やかな分、友情の場面の関係性の近さ、幼馴染感は出ても、ピリッと場面を引き締めるべき家臣としてのセリフについては2番手が長く芝居の上手いちぎちゃん(早霧)と比べてしまって・・・。
舞台姿に華があるのは流石97期抜擢スター。
こんどはもっとアクティブな攻める役で観てみたいです。
あ、前田利家様から秀吉様への献上品がキャトルで大人気のぬいぐるみ「松風」だったのですが(笑)、その後ろで、助右衛門様が「完売」の巻物を広げていらっしゃいました^^
■真地佑果 (深草重太夫・夢乃聖夏)
ムラから愛嬌があって大きくていいなぁと思っていましたが、東京に来て、本当に伸び伸びと舞台いっぱいに演技をしていましたね。
ちょっと鼻にかかったようなクセのある、でも良く通る声で、アドリブも入れて、しっかりと受けを取っていました。
慶次とまつの逢瀬をのぞき見て、や・け・る~^^と飛び出してくるところ、まさかのホップステップジャンプの大きな動きで、朗らかでアクティブな、本役夢乃さんと同じ系統の演技で、彼女もハマっていました。
最後の見せ場、自分で気づいていなかったかもしれませんが心惹かれていた少女捨丸の亡きがらに「忘れもんだぜ」とかんざしを挿してやる演技、声の調子といい間と言いほろりとさせられて。。。
「心中・恋の大和路」で、コミカルな丁稚役を好演しており、こういう役がニンなのかもしれませんが、芝居心のある人ゆえ、もっと違った役どころでも・・と思ったことでした。
■煌羽レオ (雪丸・未涼亜希)
きれいなのにどうしてxxxと期待され続けて、でも新公オスカルという大役がついたときにも、あれ、もっときれいになると思ったのに??となかなか抜擢に応える演技を見せるに至らなかった感がある煌羽さん。
頭の形の良い美形のダンサーとして、なんとなく目に入ってきて気になるヒトではあったのですが。
ムラでは、本役同様、色気があり、スモークやセリ上がり、雷音での登場とまがまがしさいっぱいの芝居っ気たっぷりな演出を背負って、それに負けないクールな色気を醸し出さなくてはならない役をそのままなぞるのが精いっぱい・・・。
という感じに見えたのですが、東京に来て、お得意ではないはずのお歌も安定。存在感も雪丸らしさが出て、この一月での成長にオッと思った人でした。
もっと早くからこの域に達していれば・・と惜しまれます。次の新公が主演のラストチャンスの年代。チャンスが巡ってくると良いですね。
■久城あす (庄司又左衛門・香稜しずる)
傀儡子の長。ジプシーの如く、様々な技芸に秀でながらも表舞台で活躍する場を与えられない運命の身分、傀儡。
この作品は同じ裏社会に生きる忍びの一家「偸組」の長 雪丸と同じく、一族を表社会に出したいという野望を持ちつつ、あくまで正攻法(北条氏との契約)でそれを実現しようとする複雑な人物を明確に演技で伝える技量の持ち主。
前田家当主の嫡男という正統派の頂点から、傾寄ものの浪人に身を落としながらもアウトサイダーとしてやはり誇り高く生きる慶次は又左衛門の素性を嗅ぎつけつつも、彼の生き方・理想を尊重する姿勢を崩さず、又左衛門もまた、そのことを受け止め意気に感じる・・・。
感謝、理解、人としての尊厳という理想に対する共感と滅びの予感。
この2人のスリリングな関係性を、見事に浮き彫りにした久城・月城コンビの場面は見事でした。
本公演のお二人もとても良いのですが、新公の2人も拮抗した演技を見せてくれたと思います。
■真條まから (徳川家康・一樹千尋)
研3です。嘘でしょう・・と言いたくなる堂々たる歌、セリフ。
専科の一樹さんが含みたっぷりに演じる狸オヤジと遜色ない出来。
身分を偽って諸国視察の狸っぷりも、場面転換の陣ぶれコールも素晴らしい。
同じ日本物の名作「心中・恋の大和路」では冒頭の蜆売りの低い呼び声と腰を落とした歩き方で、一気に観客を時代劇の世界観に引き込み、あの蜆売りの子ダレ?と話題を呼んだ記憶もまだ新しい、そんな彼女ですが・・・。
研3でこれですからね・・・。ホントに末恐ろしいデス。
どのポジションを目標とされているのかはわかりませんが・・・。長く活躍してほしいですね。気が早いですが^^;
■桜路薫 (豊臣秀吉・夏美よう)
そしてもう一人の専科さん役。
剽げた秀吉イメージを持っているとあれ?と思う、デキル感じの天下人です。
御前に現れた慶次の無礼な意地の張り方を検分し、最後認めるまで、ちょっとハラハラさせる冷たい理知的な彼の中での思いのめぐらし方が目に現れる演技など、決断に至るまでの心理戦、あけっぴろげに見せて実は食えない冷酷さなど、複雑な秀吉像を丁寧に演じていました。
■天月翼 (前田利家・奏乃はると)
コミカルな小人物をアクセントを効かせた演技で見せました。
本役さんより更に小物感とコメディアンらしさを強調していたような・・・。メリハリがあって小芝居感が溢れていて、舞台での居方が上手いなと思いました。
彼女も充実の95期、研6ですね。
■星乃あんり (深草屋しげ・麻樹ゆめみ)
だれよりもキュッと引き締まったCUTEさと小顔で可愛らしさ抜群の彼女、路線娘役候補としてずっと使われているうちに、苦手なお歌がネックとなって、注目されていた娘役同期が次々TOPへの階段を上った今、今後の方向性を心配されるようになってきたところ・・・だと思うのですが。
今回は、彼女のもしかしたら、さっぱりとしたちゃきちゃきとした性格と言われる地の部分を上手に使った姉御演技。
これがとても上手くて・・・。
弟たちにテキパキ指図しつつも甘えられると仕方ないねぇな姉弟関係が、愛らしい小柄な容姿と相まってとても微笑ましく表現されていた新公配役、でした。
これをきっかけに、これから幅広い役どころに挑戦できるといいなと思います。
■星南のぞみ (捨丸・咲妃みゆ)
そして今、押されている娘役筆頭。雪組美少女。を
本役のみゆちゃんが少年の身なりでありながらも、その華奢さと鋭い動きと発声で、際立つ美少女らしさを表現出来ているのに対し、星南さんは今一つ芯が作れていない感じがありますね。
咲妃さんは同じ新公学年といえど、研4ですし、すでにバウヒロ、新公ヒロインなど経験も積んでの役なので、経験値が全く違う星南さんを比べるのは酷なのですが・・・・。今回の新公、他が出来過ぎなので、普通の新公レベルだった星南さんに厳しくなってしまいました^^;
お顔立ちが可愛くて、まだ研3ですし、成績は学年3位と実力のある方なので、今後に期待です。
ムラの新公では、観るこちらも、本公演の本役の演技がまだそれほどフィルターとなるほど入っていない状態で、言わば素に近い状態での観賞記となりましたが、今回は東京での本公演も何度か観た後の新公とあって、比較しての辛口視線が出てきたかもしれません。
また、舞台全体に漂う空気も、ムラはとにかく一丸となって無我夢中の熱さ・・・の中で各々が繰り出す技がスパークする・・・ような興奮がありましたが、東京では、落ち着いて、それぞれの役で表現したかったことを出していこうとする意欲と、逆に準備していたのに、いざとなると緊張からかやや空回り気味になったり・・(上手いのに無駄に早口になってしまって残念とか)という部分が散見されたのは新人公演ならではの風景ですね。
月城さんは、対する相手との対話での心の動きを丁寧に演じようと言う段階に確かに進化されているなと思わせるものがありました。
夏の蒸し暑い夜ではありましたが、新公直後ならではのファンと新公主演者の空気を味わってみたいなと、珍しくギャラリーをしてみました。
月城さんは黒のシャツとスリムなパンツ。ハット着用ではありましたがツバの下の大きな瞳と落ち着いて笑顔でお礼を言いながら1人1人のファンの方からお手紙を受け取る姿に丁寧で育ちの良い方なのだろうなと思わせる雰囲気がありました。
まわりのギャラリーのオバサマ方からも「トップになる子やわ」「眼力があるわ」「クセがなくていいわ」などとの声が漏れ聞こえ・・・。
今後の活躍を観て行きたい人を(また1人)見つけてしまいました
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