mapio's STREETS OF MOVIE

観た映画の感想とそれから連想したアレコレ(ネタバレ有)。

モンキーボーン MONKEYBONE

2006年09月22日 | Weblog
製作:マイケル・バーナサン
マーク・ラドクリフ
製作総指揮:ヘンリー・セリック
クリス・コロンバス
ラタ・ライアン
サム・ハム
脚本:サム・ハム
撮影:アンドリュー・ダン
音楽:アン・ダッドリー
出演:ブレンダン・フレイザー: ステュ
ブリジット・フォンダ: ジュリー
ウーピー・ゴールドバーグ:デス
デヴィッド・フォーリー:ハーブ
クリス・カッタン:首骨折で死んだ元体操選手
ジャンカルロ・エスポジート:ヒプノス
ローズ・マッゴーワン :キティ
   声の出演:ジョン・タトゥーロ:モンキーボーン
2001/米/1h33m ☆☆☆★

  「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」や「ジャイアント・ピーチ」などの作品で知られる映像派ヘンリー・セリック監督が実写とCGIによるマペットアニメーションとを融合させて作った愉快なファンタジー・ラブコメディ。セリック監督の持つダークな世界観はダウンタウン(字幕は何故か“ダークタウン”これは原作の絵本から訳されてるようだ)でいかんなく発揮されている。「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザー、アニメのキャラ・モンキーボーンが異世界と現代を舞台に大冒険を繰り広げる。
 世界的に有名な売れっ子マンガ家、ステュ・マイリー(ブレンダン・フレイザー)の最新作『モンキーボーン』がついに完成し、盛大な完成披露パーティが開かれるが、ステュは華やかなだけの映画界にも、新しいキャラクターを作ることにも飽きて独りうんざりしていた。恋人のジュリー(ブリジッド・フォンダ)にプロポーズしようと彼女を誘ってパーティを抜け出したステュは偶発的な事故に遭い昏睡状態に陥る。そして目覚めたステュの前には、奇怪な住民達と共に歌って踊って悪態をつくモンキーボーンが現れた。そこは昏睡状態にあるほかの人々と、その人たちの妄想で出来た虚構が入り交じった悪夢のイマジネーションで構成された世界“ダーク・タウン”だったのだ!妹がかつてステュと立てた誓いに従って、生命維持装置を外す準備をしていると知った時、ステュは悪夢の神であるヒプノス(ジャンカルロ・エスポジート『ドゥ・ザ・ライト・シング』)と取引をし、死の神、デス(ウーピー・ゴールドバーグ)から復帰パスを盗むのを手伝うことになった。
 映画はこのままダーク・ファンタジーで進んでいくのかと思ったら、モンキーボーンに出し抜かれ、乗り移られたステュが昏睡から醒めてからがお笑いで、まるで別人となった主人公をB・フレイザーが絶妙の演技力で見せている。本当のステュが首の骨折でドナーとなった元体操選手(C・カッタン)の死体を借りて生き返るシーンはもう何度観ても笑える!首の骨が折れてる上に司法解剖中なのでT定規を背中に突っ込んでガムテープぐるぐる巻きで走る時の顔もすごい。モンキーボーンよりこちらの方がインパクトが強い。猫メイクで登場するR・マッゴーワン(『スクリーム』)もセクシーでバットマンに出てくるM・ファイファーのキャットウーマンに負けず劣らず素敵です。他にも飼犬の悪夢のシーンなど、笑ってしまうインパクトの強い映像がいくつもあるので最後まで飽きは来ない。がしかし、舞台の半分が悪夢世界だから、どぎつい映像もあり、見る人を選ぶ映画かも知れない。
 音楽はマービン・ゲイ、ジミ・ヘンドリックスからブレンダン・フレイザーやジョン・タトゥーロ自身が歌う曲まで全編ほどよく散りばめられています。