井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

安重根について

2013年10月30日 | 歴史・政治
安重根(アン・ジュングン)については立場立場で、解釈が異なるので、その全てを出さねば
フェアではないし、しかしそれをやるには、時間がかかり過ぎる。
(彼の撃った銃弾では伊藤は死んでいず、他の者が撃ったと、あたかも
ケネディ暗殺時のオズワルドのような、人身御供、替え玉説まであるので、
そこにまで踏み込むと収拾がつかなくなる)
 
なので基本的事柄だけ。

伊藤博文殺害について、彼が検察官に述べた内容は以下である。
少し勉強した人なら、幾つか彼が間違いを意図的にか、無知による
誤解でか述べているのに気づくだろう。

 

一、今ヨリ十年バカリ前、伊藤サンノ指揮ニテ韓国王妃ヲ殺害シマシタ。

二、今ヨリ五年前、伊藤サンハ兵力ヲ以ッテ五カ条ノ条約ヲ締結セラレマシタガ、ソレハミナ韓国ニトリテハ非常ナル不利益ノ箇条デアリマス。

三、今ヨリ三年前、伊藤サンガ締結セラレマシタ十二ケ条ノ条約ハ、イズレモ韓国ニトリ軍隊上非常ナル不利益ノ事柄デアリマシタ。

四、伊藤サンハ強イテ韓国皇帝ノ廃位ヲ図リマシタ。

五、韓国ノ兵隊ハ伊藤サンノタメニ解散セシメラレマシタ。

六、条約締結ニツキ、韓国民ガイキドオリ義兵ガ起リマシタガ、ソノ関係上、伊藤サンハ韓国ノ良民ヲ多数殺サセマシタ。

七、韓国ノ政治、ソノ他ノ権利ヲ奪イマシタ。

八、韓国ノ学校ニ用イタル良好ナル教科書ヲ伊藤サンノ指示ノモトニ焼却シマシタ。

九、 韓国人民ニ新聞ノ購読ヲ禁ジマシタ。

十、 ナンラアテルベキ金ナキニモカカワラズ、性質ノヨロシカラザル韓国官吏ニ金ヲ与ヘ、韓国民ニナンラノ事モ知ラシメズシテ終ニ第一銀行券ヲ発行シテオリマス。

十一、韓国民ノ負担ニ帰スベキ国債二千三百万円ヲ募リ、コレヲ韓国民ニ知ラシメズシテ、ソノ金ハ官吏間ニオイテ勝手ニ処分シタリトモ聞き、マタ土地ヲ奪リシタメナリトスト聞キマシタ。コレ韓国民ニトリテハ非常ナル不利益ノ事デアリマス。

十二、伊藤サンハ東洋ノ平和ヲ攪乱シマシタ。ソノ訳ト申スハ、日露戦争当時ヨリ、東洋平和維持ナリト言イツツ、韓皇帝ヲ廃シ、当初ノ宣言トハコトゴトク反対ノ結果ヲ見ルニ至リ、韓国民二千万ミナ憤慨シテオリマス。

十三、韓国ノ欲セザルニモカカワラズ、伊藤サンハ韓国保護ニ名ヲ借リ、韓国政府ノ一部ノ者ト意思ヲ通ジ、韓国ニ不利益ナル施設ヲ致シテオリマス。

十四、今ヲ去ル四十二年前、現日本皇帝ノ御父君ニ当ラセラル御方ヲ伊藤サンガ失イマシタ。ソノ事ハミナ韓国民ガ知ッテオリマス。

十五、伊藤サンハ、韓国民ガ憤慨シオルニモカカワラズ、日本皇帝ヤ、ソノ他世界各国ニ対シ、韓国ハ無事ナリト言ウテ欺イテオリマス。

ーーー以上ーーー

たくさん突っ込みたいところだが、時間がない。これで暗殺かい、たまったもんじゃないな、と思う。たぶんに、当時の抗日分子たちに吹きこまれたであろうと想像される虚偽が紛れ込んでいる。
この安重根の述べた「理由」を日韓ともに、事実に即して冷静に検証してみるべきだろう。
識字率を一挙に上げたり、平均寿命を二倍近くに延ばしたり、概ね善政のオンパレードであり、いわゆる欧米型の植民地搾取支配を日本がやったのではないことは、その過程でお互いに明らかになるはずである。(一は史実に反する)

基本的に、伊藤博文は日韓併合に対しては慎重論者であり、その伊藤を殺害してしまったことで、安重根が反対していた日韓併合が早まった、というのはほぼ定説として定着している。
要するに、ある意味敵に塩を送った形。勘違いの、早まったテロリスト。
論理を通せば、韓国が「日帝による侵略」だと日本を責めてやまない日韓併合を
その意図に反して、結果的に早めた人物なので、韓国が安重根を義士として
称えるのは滑稽な自己矛盾であろう。

それなのに、今韓国ではサッカーの試合会場のスタンドに安重根の顔と共に、『歴史を忘れた民族に未来はない』という横断幕が掲げられるが、彼らのいう「歴史」とはそもそも何か?

日韓併合に至らなければ、相変わらず李氏王朝の抑圧支配下に置かれ、中国の
属国であったわけだが、それが本当に朝鮮の人々が望んだ形態だったのか?
日本が介在しなければ、中国の属国であり続けたか、ロシアに呑み込まれていた可能性もあり、それは日本の統治よりましであった、と捉える立ち場なのか? 

先の戦争で彼らは戦勝国側にいたわけではなく、日本側だった。
日韓併合は、朝鮮側から乞う勢力も有り、国際法上違法性は何もない。
朝鮮側も同意してのことである。

感情論は抜きに、日韓併合が韓国の現在見られる近代国家への第一歩となったのは
客観的事実である。時価にして16兆円から20兆円に相当するインフラその他の施設が
無償で朝鮮には渡され、これは現在の韓国の国家予算に近く、いかに当時の韓国が
それで潤ったか。その後も夥しい援助が日本側からは行われている。
そもそも日韓基本条約で、全ては片付いたことになっている。

問題は現在皆無であるべき。それが条約というのものである。

安重根はソウルにある韓国の靖国ともいうべき顕忠院に祀られていて、
ここは韓国の大統領はむろん、日本の総理、皇族すら参拝して
礼を尽くしている。自衛隊の研修生も団体で、お参りする。
しかるに、韓国は日本の靖国参拝を撃つのである。

日本は韓国を侵略などしていない。そもそも韓国は戦勝国側ではなく、
日本側についていたので、むしろ謝罪をタイやインドネシアに対してするのが筋。
そのタイやインドネシアが日本に友好的で、(タイなどこちがが気恥ずかしくなるほど
日本が大好きである)共に戦った韓国が日本を一番激しく非難するのも
つじつまの合わない話。

論理というつじつまが合わぬのが彼らの特徴ではあるのだけれど。
感情が先に来て、屁理屈が後からつく。

アジア諸国が、靖国に反対、とか侵略された傷をいまだに持つ、とか
大仰に言い立てるが、アジア40カ国以上あるうち、日本を侵略国として
攻撃するのはたった2カ国しかない。中国と朝鮮(南北)である。
それも本気で言っているのか、国策としての「言ったほうが得だもんね、
カネゆすれるもんね」のレベルなのか、中国のような巨大国を
一束にまとめるには、日本という仮想敵国があるほうが便利だからか
どうも、今ひとつ判然としない。

日本のマスコミも「アジア」という言い方で、あたかも全アジアが
日本を目の敵にしているごとき言い方をする。
靖国参拝は「アジア諸国の感情を刺激する」という言い方をするが、
40数カ国ある国々のうち、アンチは2カ国のみ、日本を好きでいてくれる
国々のほうが圧倒多数なのに、なぜか嫌悪を向ける国2カ国に
焦点を当てて報道される。韓国の歴書教科書の反日記述が言われても
明治天皇の写真を掲げたマレーシャの教科書には触れないのである。

余談だが、安重根の死刑執行者である、関東都督府の都督・大島義昌は安倍総理の高祖父にあたる。やや、因縁めく糸を感じないでもない。

伊藤博文が日韓併合に消極的であった証の一つとしては、近年発見された伊藤のメモがある。「韓国の富強の実を認むるに至る迄」という記述があるメモ。
合邦であり、併合・・・侵略のニュアンスもない。朝鮮が富み、強くなるまで、と明記している。
そして、日本は朝鮮でそのような政策を施した。
個々無論、安重根のような抗日・反日要素はいた。だが少数である。
半島の大多数、日本につき、映画館で日本軍の戦況を伝えるニュース映画では
日本の快撃に、同時にいた日本人観客より熱狂した、と記録にある。
兵隊の応募に対しても、青年たちが殺到した、これも記録がある。

ちなみに、安重根に対する北朝鮮の評価は、その精神は認めるが「テロはよろしくない。反面教師である」という立場。

そこにまた、朴槿恵大統領が習近平国家主席に銅像建設を持ちかけるが、あえなく却下。
さすがに中国もそこまで、恥ずかしい姿を世界にさらすことは避けた。

テロリストを称賛する国家が、世界で評価されるものか。

安重根の息子は、親日家で1939年に来日、伊藤博文の寺に参ったり、伊藤の
息子と親しく会ったりしているので、わけがわからない。
韓国人に筋道を求めるのが無理だという、これも一例かもしれない。

それにしても、日韓併合当時に安重根が生き延びていて、その経緯を
リアルに見聞きしていたら、果たしてどんな感想を抱くだろうか。
彼が予期していた併合の実態とは大幅に異なっているはずだ。
植民地ではなく、「合邦」である。

安重根を、簡略に書くつもりがこれだけ長々しくなった。もとはといえば、コメント欄に安重根について記述を頂いたことと、中学生を名乗る韓流擁護論者が現れたことがきっかけである。

韓流擁護の人が必ず言う幼い定形をこの中学生も言い、なぜもっと勉強しないのだろう、と
それは大人に対しても思う。韓流が好きになるのは阻止しない。
批判もない。しかし、取り込まれてはならない部分があるということである。
いずれそれについては書こうと思っている。(拙稿をアップしたらちょうど、その中学生が現れて、多少はわかってもらったようであり、よかった)

それにしても、いまだに「日本は朝鮮から名前や言葉まで奪った」と真顔で言う大人のいることに脱力する。

【韓日合邦を要求する声明書】

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E6%97%A5%E5%90%88%E9%82%A6%E3%82%92%E8%A6%81%E6%B1%82%E3%81%99%E3%82%8B%E5%A3%B0%E6%98%8E%E6%9B%B8

朝鮮側から韓日合邦を望む電報。

結局、韓国側の合邦推進者と反対派の比率の問題であろう。
史実を見れば大筋、半島で日本の施政は受け入れられていた、
と私は思う。


越えられない壁

2013年10月30日 | 日記

韓国人の若者に聞いた軍隊内の性奉仕強要とか、要するにパワハラに属するもので、序列意識が厳しいのが韓国だそうだが、これは儒教の影響もあるのだろうか。どうも女性への強姦多発や、暴力が多いことには、女性の位置が低いことにも原因がありそうな気がする。

付き合いのある韓国人(こちらは60歳前後)から聞いた話で、個人的な
話を一般化するつもりはないのだが、お母さんに対するお父さんの
暴力が半端なかったそうで、血まみれだったと、それを伝える彼の
顔が青ざめて硬化していたから、相当のものだったのだろう。

そして彼はもっと凄いことを言った。
「そういうおふくろはね、私に父親を殺(や)っちまえと、そそのかすんだよ」

彼自身は背も高く、ハンサムで学生時代は非常にもてたそうで、
また仕事も成功してお金持ちである。
しかし、彼は言うのだ。
「日本政府に金は残さない」

北の金正日による日本人拉致は称賛するし、普段良い付き合いでも
日韓問題の基幹に触れるとこうだ。だからしょせん、それ以上親しくもなれない。
私という個に親愛を示してくれても、日本は嫌い。
しかし私は日本人である。日本を嫌われている以上それ以上、お互い近づけない。
反日教育を施されている韓国人たちが、日本からの修学旅行生に愛想よく
フレンドリーで、学生たちが勘違いするのは解るのだが、腹には日本への
憎しみと侮蔑を飼っている。そこは直視しておいたほうがいい。
いい交わりを持っている韓国人の若者との話はこの間書いたが、
日韓問題には触れない。触れたら瓦解する何かがあるだろうからだ。
ただ少数、おたがい腹を割って話し合える韓国人もいる、とは聞く。

しかしながら、日韓友好など、基本の問題をきちんとしてからでないと、
絵に描いた餅である、ということは戦後68年間のあるとあらゆる
日韓友好の成果が、何かあれば1日であっけなく突き崩されて来た
歴史を見れば、解るだろう。