記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

一生で一番の痛み

2009年04月20日 22時36分38秒 | Weblog
私はまだ治療された経験はないが、歯科治療の中でも特に根っこの治療は根気のいる治療だ。
土曜の夕方治療から戻った義父は半泣き状態でぐったりとうなだれていた。
前回の治療で歯茎から膿を出したと、歯茎に穴が空いている状態を見たが穴の大きさが少し大きい気がした。
今回更に切開をし、しまいには抜歯になったようだ。根っこはいくつかひびが入り破折していたと説明された。
経験上、根っこの治療がなかなか回復しない時は破折を疑ったほうがいい。レントゲンでは破折は写りずらい。明らかにパッカリ割れた場合を除き縦に入ったひびは確認が困難なのだ。
結局、粉々になった歯のかけらを取り出すのに苦労し2時間かかったとのこと。麻酔は効いているはずなのだが、痛いから痛いと訴えると先生は圧迫している感覚だから問題ないと、掛け合ってくれなかったことに愚痴っていた。
実際どちらの痛みだったのかはその場にいない私には判断出来ないが両手に拳を作るほどなのでやはり痛かったのだろう。
根っこの先で破折した場合は術者としては誠に厄介だ。腫れた状態だから視界は悪く、直視は難しい。さらに破折が長く放置された場合は、破折した歯のかけらが顎の骨に癒着していることがある。義父も癒着していたようだ。土曜日はしばらく唾液に混じって出血が続き片方の口からティッシュをぶら下げていた。お気の毒さまとしか言いようがない。
しかし翌日、痛みがおさまりいつも通りの朝ごはんを食べることが出来たので母親が驚いていた。

結局のところ、根本的な原因は患者側なのだ。私がブラッシングのことをうるさく言っても馬の耳に念仏状態。たまに実家に戻ると洗面所には楽に汚れを落とすと言ううたい文句の洗浄キットがデンっと陣取っている。手が不自由なわけではないのだから、自分の手を使って磨くのが一番だと私は思う。手を使う事はボケの防止にもなるではないか!
結局のところ痛い思いは当然の報いなのだというと血も涙もない氷のような人間みたいだが、自らがケアをしなければ身体と違い自然治癒は望めないのです。だから併せて予防を目的とした定期的な健診が大切なのだ。歯科は医科にくらべると致死となる症例が多いわけではないから国民の意識自体高いとは言えない。悲しい事である。
動物にとって歯を失う事は死を意味するが、食生活が豊かな人間はそんな心配がない事も事実。
今回のことで相当参っていた義父だが、どうなることやら。痛みが消えてしまうとコロッと忘れ、ケアを怠りそうだ。
やれやれ。
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