過去の自分のブログを読んでて、
書くといいながら、書いてない事が結構ある事に気付いた。
その1つに、もの凄い患者の木村さん(仮名)がいた事を書いてみよう。
雨上がりの空。
木村さんと出会ったのは、
俺が入院初日、まだベットの準備が出来ていないからというので、デイルームで待っていた時だった。
やたらとデカイ声で会話しているオッサンがいる。
なんて元気な入院患者だよ?
と思いながらチラッと見る。
見た感じ80歳くらいのおじぃさん。
嫌でも話しは聞こえてくる。
どうやら隣に座っている御婦人に病気のアドバイスをしているらしい。
「ワシなんかね!こんな病気で、こんな感じで、今はこんなんやのに!そやからおかぁさんは大丈夫やて!」
あ…出た…病気自慢のオッサン(笑)
「この病院の創立者を知ってるから、なんやったらワシが言うたりますわ!」
へぇ…凄いなーおじぃちゃん(笑)
でも、御婦人が苦笑いしてるよ?
何気におじぃちゃんの点滴タワーが目線に入った。
…あれは尿道カテーテルの袋やな…?
スゲー色!どす黒いやん…
なんの病気なんやろ…?
もう1個ぶら下がってる小さい袋はなんやろ…?あれにもどす黒い液体が…?
ともかく、このおじぃさんのターゲットになったら厄介やな…
同室の人は可哀想かも?
なんて思ってたら、ベットの用意が出来たとの事。
病室は6人部屋の真ん中…
最悪のポジションじゃないか。
皆さんカーテンを閉めきっているので、御挨拶も出来ないけど、ま、また後で…
担当看護師のTちゃんに病院での過ごし方等の説明を受けていると…
「看護師さん!隣の兄ちゃん何の病気なん!?」
カーテン越しに聞こえてきたドデカイ声は…
「あのじぃさんっ!」
参った!同室の!しかも隣っ!
しかも、なんてデリカシーのない質問だっ!
T「えと…それは…私からは言われへんし… 自分で直接聞いたら?」
Tちゃんも困っているし、仕方ない。
ハッキリ言って黙らしてやろう。
癌だと聞いたら少しは大人しくしてくれるだろう…
俺「腎臓癌ですっ!」
どやっ?聞いたらあかん事を聞いた気分やろ?
「ワシと同じやんかっ!!」
やってもた…
これは正に、火に油を注ぐ…という奴だ…
じぃちゃんのボルテージはMaX
「ワシは、あーで、こーで、あれで、
ほんで、創立者と知り合い(略)」
もう、こんな感じだったので、
木村さん(仮名)との初対面の印象は
最悪の「やってもたっ!」だったのだ。
このタイプの人は、俺の一番苦手とするタイプだ。
しかし、この後、退院後も一緒にお茶をするまでの仲になる。
強靭な強さを持った「怪物じじぃ」だったのだ。
つづく…
何やら大変な生活が始まりそうな予感…
絵に描いたような、関西人やね(笑)
このマイペースなおじぃさんに、
makotoさんは、振り回されて行くのかな?
続きが気になります
続きをお楽しみに