うたた寝映画日記

米子ではたらく税理士の個人的映画論

肉弾(岡本喜八監督作品)

2006年09月16日 20時09分56秒 | 映画論
米子市公会堂で「なつかしの映画劇場」が催された。

上映作品は岡本喜八監督「肉弾」
上映前に、米子高専の学生さんが現在進行中の岡本喜八プロジェクトについて説明。どうやら「岡本喜八」を核とし米子を元気に変えたいらしい。スバラシイ!!
それに続き監督の奥様でありプロデューサーの岡本みね子さんがご挨拶。この喜八プロジェクトをサポートして下さるそうです。ココロ強い限り。

本編上映。

喜八監督の「そこまでやるか」と突っ込みたくなる程の痛烈な戦争風刺は、全裸で駆け回る寺田農扮する21.6歳の「あいつ」がすべてを物語っている。因数分解の方程式を口ずさみながら雨の中を走り、ヒロインとぶつかるシーンは喜八タッチ炸裂。ストーリー後半のロケのほとんどを砂丘と海で済ませちゃうあたり、映画は予算ではなくアイデアですよね喜八監督。ブラックユーモアの中に監督の戦争に対する怒りと人間に対する愛情が詰め込まれ、たて前では遠慮している部分を本音でストレートにしかも笑って蹴飛ばすから余計に考えちゃうんです戦争の無意味さを。