うたた寝映画日記

米子ではたらく税理士の個人的映画論

『マルサの女』(伊丹十三監督作品)

2007年03月28日 21時34分12秒 | 映画論
数年ぶりに『マルサの女』を観る。最後に観たのは私が税理士になる前。今こうして税務知識を踏まえた上で観直すと、伊丹監督の取材・調査の徹底さに驚かされる。
食料品店を営む老夫婦に「毎月どれくらいお店の食料品を自分たちで食べていますか?」という調査官の問いに、
「月8万円くらいかな」と正直に答える老夫婦。
すると
「お宅は法人にされたから、毎月8万円の1年分で96万円の売上の計上漏れと代金は社長さんへの売掛金にしといてね」と調査官。
「自分の店の商品を食べて何が悪い。何で税金とられんねん」と納得いかない社長。
いわゆる自家消費。税務上は売上計上が当たり前でも、一般常識からいえば摩訶不思議な細かいネタです。伊丹監督も疑問に思ったから取り上げたのでしょう。
徹底した取材をもとに社会風刺を織り交ぜながら極上の娯楽作に仕上げる伊丹監督の手腕は、さすが。今それができるのは「それでもぼくはやってない」の周防監督ぐらいか!?




芥川龍之介を久しぶりに読む

2007年03月24日 18時24分49秒 | Weblog
没後80年ということで芥川龍之介の特集本が出ていたので衝動買い。
『羅生門』『杜子春』と昔、教科書で義務的に読んでいた作品を読み返す。

新鮮だ。中高生時代にこんなものを国語の時間に読んでいたのか!?

人間の本質に迫る内容。童話風のストーリーの中に、人間の「本音」を垣間見せ、読者の「建前」に満ちあふれた日常を揺さぶる。

今更興奮しているのは私だけ?

中でも『鼻』は、他人の不幸に同情しながらも、その人が不幸を克服したら逆にある敵意が湧いてくると表現し、潜在的な人間の利己心を描き出す内容に、これまた衝撃。

この感覚は、この歳になってやっと『寅さん映画』の面白さが理解できたのと似ています。

喜八プロジェクト始動

2007年03月21日 20時10分27秒 | 映画論
米子市出身の映画監督・岡本喜八さんのスピリットを受け継ぎ米子商店街を活性化させようという取り組みが「NPO法人喜八プロジェクト」として始動しました。といってもNPOの申請をした段階で、認可はもう少し先ですが。

先日、プロジェクトを応援する会が催され、東京からベルリン映画祭帰りの岡本みね子さんも出席されました。
岡本喜八監督の墓前にご挨拶をしたあと、会場まで徒歩で移動したのですが、その間少しだけみね子さんとお話できました。
知らない人からすれば普通の素敵なご婦人なのですが、僕にとってはスーパースター。緊張のあまりお話した内容もさだかではありません・・・。とても気さくで素敵な方でした。
しかし・・・「『結婚のすべて』を米子で上映したいです」という想いを伝えられなかった。今度お会いしたときはお伝えしなきゃ。
ベルリン映画祭での喜八映画に対する観客の反応も聞きたかったのに。
今後も「喜八プロジェクト」の活動から目が離せません。

所得税確定申告任務完了

2007年03月17日 16時13分24秒 | ビジネス
3月15日期限の確定申告業務無事任務完了いたしました。

今年の確定申告は、電子申告の実践を目標にかかげました。最初の頃はスタッフにも戸惑いの表情も見えましたが、最終的には例年と業務フローが変化した中スタッフみんなよくがんばってくれました。ありがとう。

税理士事務所側も電子申告ですったもんだでしたが、税務当局の現場サイドでは我々以上にもっとすったもんだで大変だったとお察し致します。
今後も電子政府を構築する第一歩として官民一丸で取り組みたいものです。

誰かが変えてくれるのを待つのではなく、自分から変えていかなきゃ根本的に何も解決しないでしょ。

一段落着いたので私の癒しである『東京物語』(小津安二郎監督作品)を観る。もう何回観たか数えられない作品。僕の理念哲学の源です。

「血のつながった実の子供より、いわば他人のあんたがいちばんようしてくれた。紀子さん、ありがとう」(笠智衆のセリフ)

核心です。未見の方はぜひ。


あと1週間

2007年03月07日 20時23分18秒 | Weblog
確定申告期限まで残すところ1週間となりました。

事務所スタッフみんな最後の直線の追い込みでがんばってます。

米子は、3月なのに雪がチラチラ冬に逆戻りです。
先日まで春のような気温だったのに。

「女ごころと春の空」最近は、秋だけではないようです。

やはりタイヤ交換は確定申告が終わるまではおあずけです。

気がつけば・・・

2007年03月01日 22時12分00秒 | Weblog
気がつけば・・・「もうすぐ春~るですねエ恋をしてみませんか
の3月です。
現在確定申告モード真っ最中!!
今年は電子申告なので
「本番の申告書の印刷で数字がマスからはみ出しちゃって失敗しちゃった」
なんてゆうストレスはもうありません。
しかしながら3月15日が終わるまでは、な~んか落ち着かないんですよね