前潟都窪の徒然草

折々の社会現象に対する所感、随筆、アフリエイト

突き崩せない強固な霞が関官僚制の壁

2007-12-28 14:03:27 | ニュース雑感
  庶民の期待の星であった渡辺行革相の努力も虚しく、独立行政法人整理合理化計画は期待された成果を挙げることができなかった。

  そこには渡辺行革相をして言わしめた「まな板の鯉に包丁渡しても」という堅固な官僚制の厚い壁があった。
  
  平の清盛もその悪弊に悩まされて以来脈々と続く日本の堅固な官僚制の悪弊を知らされた思いである。

  彼ら官僚の意識は「我々は人並み以上の勉強と努力をして難関の国家試験に合格してきたエリートである。そのエリート官僚に伝統的に引き継がれてきたのが、勇退後の生活保証の互助制度という天下り先の外郭団体である。その恩恵に預かれないのが羨ましくてがたがた言うのであれば国家試験に合格して官僚になってみろ」という意識が透けて見える。これを霞が関の裏シナリオという。






パキスタンのプット元首相暗殺される

2007-12-28 13:31:36 | ニュース雑感
  パキスタンのブット元首相が演説中に自爆テロで爆殺されるという悲惨なニュースが流れた。

  イスラム原理主義信奉者やアルカイダ所属員達が隠れ住んでいる国柄だけに親米路線を主張するブット元首相は不倶戴天の敵と見なされたのであろうか。

  そもそも翻って考察するときにアッラーの唯一神を絶対価値と信奉するイスラム世界に価値相対主義を基本原理とするデモクラシーを持ち込んで統治しようという発想自体に無理があると思う。

  この事件はまさにハンチントンがその著・文明の衝突の中で説くように文明の衝突の一事象であると思う。

  イスラムの中核国家たらんとしたサダムフセインの野望が費え去り、イラク自体が混乱のさなかにあるとき、イスラム文化圏の中核国家が存在しないことから引き起こされていると見るべきかと思う。ハンチントンの仮説が証明された一つの事例であろうか。

  イスラム世界では強力なイスラム中核国家が出現しない限り、エンドレスにこの種のテロ行為が今後も続くであろうという予感がする。