日仏学院は飯田橋にあります。私の家に一番近いおフランスです。
建物を設計したのは坂倉準三氏。
ここは二重螺旋構造の塔の中です。
こんなに美しい階段室を見たことがありません。
この日までは、私の中では松濤美術館の階段室が一番でしたが、ここを見てしまったからには・・・・・・。スマン、松濤美術館。
階段室というのは単に階段を内側に抱えているだけと言ってしまえばそれまでですが、それゆえシンプルで、ひとつの空間として完成しています。
特にここは白い壁に真鍮の手摺が伸びるさまが植物の蔓のようで、明かり取りの天窓に向かって発芽を待っているような感じ、ちょうど種(柿の種の中の白いところを思い出して下さい。)の中にいるような、暖かく安らいだ心地がします。
種の中の小宇宙、あるいは胎内にいるような、無垢なイメージを抱かせる空間です。
本当は全体がもっと明るいのですが、暗めに仕上げてみました。
天から光が降りてくるイメージです。
こちらは、さらに深い眠りの底へ向かう感じ。