まど

細く開いた窓を覗いてみると、そこにはNikonD70Sを前に困惑している女がひとり・・・

パレスサイドビルディング探検記5

2006-11-11 12:23:47 | Weblog

合理性に富んだパレスサイドビルディンングですが、たったひとつ、いただけないものが・・・。
エレベーターホールのボタンです。
屋上(お昼の一時間半、開放されています)に行こうと思ってエレベーターに乗ろうとしたら、ボタンがない!
このビルは毎日新聞社が入っているので、外部の人間がすぐ入れないためのテロ対策か?と勝手に思い込み(考え過ぎだって。)屋上まで階段で上がった私。
降りるとき、初めてこれの存在に気づきました。
エレベーターを呼ぶボタンは必ずドアの脇ついているものという先入観に囚われ過ぎでしたが、これ、私が健常者だから「注意力が散漫。」って笑って済むけど視覚障害者だったら絶対一人じゃエレベーターに乗れません。
駄目じゃん!
このビルが建った当時はバリアフリーという概念はなかったと思われるので、それは仕方ないとしても、後から誘導ブロックを敷くことは出来るはずですが。
それともオフィスビルには必要ないのかなあ。今まで苦情がなかったのかー?

まあ、私だって視覚障害者のことに考えが至るまでは、これがボタンだなんてかっこいい~、と感心したのですから、健常者って冷たいもんです。反省。


エレベーターホールを上からみたところ。
ボタンの足、見えます。

ところで、階段の裏側まで凝ってます。
私はコレhttp://shop.genesis-ec.com/search/item.asp?shopcd=17107&item=B3655を思い出しました。このカクカク感が同時代っぽいです。
どういう順番で作るんでしょう。パズルをしている感覚でやるんでしょうか。
ここがべったり塗りつぶされていたら、つまんないですね。
デザインしてある以外に、なにか合理性があってこの形にしたのかもしれませんが。
構造を判ってる人が見ると、何かもっと面白いことが隠されているような、パレスサイドビルディングでした。 


パレスサイドビルディング探検記4

2006-11-10 12:43:53 | Weblog

パレスサイドビルディングはエレベーターと階段のあるコア部分が円筒形なので、正円は重要なモチーフになっているような気がします。むしろ、先日の手摺のようなフリーハンドによる形はあまりありません。
殆どが直線と正円の織り成す空間ですが、何故か暖かい雰囲気を持っています。


パレスサイドビルディング探検記3

2006-11-09 12:29:50 | Weblog

パレスサイドビルは地下鉄竹橋駅を含んでおり、それは東京国立近代美術館の最寄駅であるため幾度となくこの建物を見てきたのですが、こんな素敵な表情を持っていると気づいたのは近年のことです。全く、目が開いていても何も見ていないんですねえ。今までどれだけの美しいものを見逃してきたのか・・・トホホ。

横に伸びる桟は日よけのルーバーで、それを竪樋がささえています。(?支え合っているのか?)竪樋も、ズドンと下まで通っているのではなく、各階ごとにお椀のようなもので受け、また下の階へ降りていくようになっています。
このお椀が実に可愛らしく、これに惹かれて中もよく見てみたいと思ったのです。

また、このルーバーはメンテナンス時の足場を兼ねているとのことです。合理的。
このお椀はオリジナルなのか、それとも何か他の用途に使われているものを持ってきたのか、気になります。合理性を追求した建物だということなので、その精神で、何かをパクってきたのであって欲しいところです。

上から見たところ。
雨の日、お椀が雨水を受けるところを見ていたら和みそうです。


パレスサイドビルディング探検記2

2006-11-08 12:56:16 | Weblog

 

「夢の階段」と名づけられています。

 特殊な構造のようです。
http://www.mai-b.co.jp/palaceside/information/story.html

 自分が上っているときはそう感じないのですが、カメラを構えてファインダーを覗いていると、揺れるのがよくわかります。うん、つり橋なんだもんね。

先日訪れた際に撮ったこの階段の写真http://blog.goo.ne.jp/mado915/d/20060913を見て、ムスメが「お母さん、いつ飛行機に乗ったの?」と聞きました。
設計者の林昌二氏は学生時代、飛行機の設計をしたいと思っておられたと何かで読みましたが、そのイメージがこんなところに現れていたのでしょうか。
シロートの感覚は結構鋭い。林さーん、喜んで下さい。この階段は飛行機へと繋がっていますよー。


パレスサイドビルディング探検記

2006-11-07 18:06:17 | Weblog

 

パレスサイドビルディング、判り易いネーミングです。

もともとこの場所にはかのアントニン・レーモンド設計で名建築の呼び声高い「リーダーズダイジェストビル」が建っていたので、その跡に建てるとなるとプレッシャーも相当なものだったでしょう。
請け負ったのは林昌二氏率いる日建設計。銀座四丁目角にある三愛ビルを建て、油がのっています。さて・・・。

先日、ちょっとだけ寄って、心に再訪を誓った(大げさか!)パレスサイドビルディングを訪ね、堪能してきました。何回かに分けてパレスサイドビル探検?の記録をUPします。

基本的な設計の構想・建物の構造については、私はシロートなのでよく判りません。
そこは建築雑誌にお任せするとして、素敵な空間・ディテールを切り取ってみました。

階段の手摺も手触りに拘った形をしています。


後の月

2006-11-05 17:18:30 | Weblog

11月3日は十三夜でした。
私はうっかり見忘れてしまいましたが、どんな月だったのでしょう。
中秋の名月は台風などで見せてもらえないことが多いのですが、十三夜の頃は天気が安定し、美しい月が見られるといいます。
身すぎ世すぎに追われ、ゆっくり月を愛でるということもない今日この頃です。

中秋の名月の後なので十三夜のことを後の月と呼ぶそうです。