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離婚裁判?8~落ち着け、部長!~

2006年12月06日 08時50分20秒 | 日記
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部長は相変わらず激昂している。
私が言うことを聞かないという場面が、ビジネスシーンでは、
部長と私の間柄上あり得ないことだったから、
こうまで簡単に部長の提案を突っぱねた私に対しても
部長にとっては思い切り青二才の夫が、
部長の前では「捨てられたかわいそうな夫」を演じ
部長を騙していたということについても、腹が立っていたのだろう。

一方私は、目の前の彼の感情など知ったことではなく、
ただここへは報告に来たのみだった、そのつもりだった、
なのにどうしてこんな展開になったのかと半ばパニック状態になっていた。

思えばこの数ヶ月間、「離婚」問題に向き合うとき、
私の隣には必ず山口先生が居た。
いつも楯になり、防御壁になり、私が直接傷つかないように、守ってくれていた。
だから、ずっと一人で戦っていた頃と比較して、
精神的免疫力が低下していたのかもしれない。

「とにかく、裁判はやめたほうがいい!バカバカしい!
なんで今頃になって俺に言うて来るかな、
弁護士にはもう依頼したの?
どこの弁護士に頼んだの?
山田先生に頼んだの?」

山田先生が私の、友人弁護士であることは、
部長もオフィスで何度も会ったことがあって知っていた。

「いえ、山田先生は、私が一番親しい先生なんですけども、
夫とも面識があるから受けられないってことで、
あの有名な本町法律事務所(仮名)の山口先生にお願いしました。」

「ええっ!今なんて言った???」

「本町法律事務所の、山口先生です。」

「それ、ホンマか?」

「はい・・・」

「よりによって、本町か!!!」

「・・・なんか、具合悪いことあるんですか・・・?」

「・・・・・。」

部長は黙り込んだ。
本町法律事務所の所長の中内先生は、全国的にも有名な先生で、
多くの大阪のビッグプロジェクトや有名な案件に携わっている。
部長も、中内先生とは10数年以上前から知り合いだった。

というより、そもそも取引先の私がとても懇意にしていた顧客の親友が
たまたま本町法律事務所の中内先生のセカンドの人で、
私はそうとは知らず顧客・そのセカンドの八木先生・私という組み合わせで、
頻繁に食事→カラオケという仕事抜きの楽しいお友達づきあいをしていた。
(お友達と言っても、二人は私より22歳年上)
あとである日、
八木先生がとてもとても有名な訴訟をこなした人でかつ、
本町法律事務所のセカンドだということを知り、私はとても驚いた。
ずっと三人でバカなことばかりしていたから、
そんなに偉い先生だと思っていなかったのである。
人脈の広い部長でも大変驚き、私に中内先生に紹介をして欲しいと言ったので
それで初めて部長と中内先生は出会い、
本町法律事務所と私の居た会社の接点が出来たという経緯があった。

「中内先生と、何かお仕事なさっているところですか?」

「い、いや、・・・そういうわけじゃないけどな。」

私は事務所の受付のふみえちゃんと先般会ったとき、
部長が時折中内先生のもとを訪れていると聞いていた。
ふみえちゃんは部長が石田純一似だと言い、かくれファンだと言って
いつも騒いでいた。
私にとっては師匠以上でも師匠以下でもない部長だったが
そう言って騒ぐ事務の女の子は多く、現実どこへ行っても結構モテるタイプの人だった。
しばし沈黙が流れ、辛口の石田純一が、口を開いた。

「俺が、アイツを説得するわ。」

「何をですか?」

「離婚裁判なんてやめろって、ちゃんと話し合えって。
それができないなら、ちゃんと生活費払って、
まっち~に待ってもらうならいついつまでって言って、期限を切れって。
で、離婚しかないなら、離婚するように説得するわ。
というは、まっち~は離婚しかないと思ってるなら、
俺が離婚するように、アイツに言うわ。」

「ええ???」

「悪いか、
じゃ、今から、アイツ呼ぶわ。」

「えええええええ??????」

「話は早い方がええやんけ。俺はそういう性格って知ってるやろ。」

立ち上がりそうになった部長の袖を掴んだ。

「ちちちちちょっと、待ってください。ここに呼ぶんですか?
そんな、そんな急に、困ります。私、困りますマジで。」

「いやいや、早い方がええよ。」

「そんな、無理です。ちょっと本当に待って下さい。座ってください部長。」

憮然とした顔で部長が座った。
部長は時計をチラッと見るフリをしたが、
これは「時間を知りたいのではなく、俺は時間を気にしているというポーズ」だと、
部長本人から教え込まれているので知っている。
腕組みをして、もう一度ふかふかのソファに沈まないように
浅く腰を掛けた部長は言った。

「何よ、今俺が居るからここで話せばええやないか。」

「私、ダンナが怖いんですよ。ダンナのことが怖くて怖くて、たまらないんです・・・」

また涙が溢れた。
今度は私は抑えきれずに、
肩を震わせてしゃくりあげて泣いた。

二人の座っていた席は、ホテルの喫茶の中でも、入り口に近い席だったから、
結構多くの人が、私達の近くに居たから、
部長は気まずくてたまらないだろうと思った。

男が立ち上がろうとして、女が袖口を掴んで、
女が泣き出す。
まるで不倫カップルの別れ話のように見えたのではないか。
私も部長も真剣勝負で、周りどころではなかったから、
なりふり構わずに話していたが、
きっとそう思ってみていた人も居ただろう。

「・・・・困ったなぁ・・・まあ、泣くなや。」

「すみません、すみません・・・」

「アイツの意見も聞きたいっていうかな、
俺、アイツがどう思ってるか知ってるつもりで居たからな、
離婚するとか言ってたし、それならそれで早くしてやったらいいと思うし、
それができないなら、生活費ぐらいちゃんとしてやれよって思うんよ。
だって、
アイツのせいで、母子家庭になれないから、
行政の支援とか受けられないんやろ?
なのに、離婚もしないし生活費も払わないなんて、
嫌がらせやないか。
離婚するにしろしないにしろ、
ちゃんとそこらあたり、責任の所在はお前にあるってことを、
俺がちゃんと話してやるから。な?」

「・・・・・・・」

「俺な、仕事で裁判何度も経験してるけどな、
あんなん、夫婦がするもんじゃないで。
芸能人じゃあるまいし。
全然意味ないって思うしな、金も時間もかかるだけだし、
お互い傷つくだけだと思うしな。」

「・・・はい・・・」

「だから、アイツも、調停では意地になってたかも知れないけど、
俺が言ったら違うかも知れないやろ。
ちょっと、今になってこんなこと言うのも、俺も悪いと思うけど、
任せてみてくれへんか。」

「部長・・・。
でも部長お忙しいのにそんなこと私、お願いできません・・・」

「忙しいってお前、もうここ来てから1時間半は経過しとるで(笑)
事務所にはちょっと出てくるってしか言うてないのに(笑)」

久しぶりに部長の、チャーミングな笑顔が出た。

「ほんまですね」

私も一瞬ほころんだ。

「じゃ、アイツに電話するわ。」

「いや、それだけはちょっと困ります!!!」

「なんでやねん???」

押し問答が続いた。
会うのは困る。
こんな所で今会いたくない。
部長のところに私が抜き打ちで挨拶に来たことだけでも、
どれほど夫の怒りを買うか、と思った。
それを想像するだけでも、怖かった。

「あのさ、何が怖いねん。俺、さっきから思ってたけど。
まっち~さ、おかしいで。
自分、会社に居た頃の自分思い出して見ろよ?
なんで、アイツごときが怖いねん。
まっち~は、どんな取引先に行っても、向かうところ怖いものなしだったやないか。
マインドコントロールというのかな、
気持ちが弱ってるというのかな、
わからないでもないけど、
冷静に考えたらな、
アイツなんて、どこが怖い?小さい奴やで?体はでかいけどな(笑)
だいたいな、
社歴も年齢も思い切り下ってことは、経験も知識も下ってことやしな、
体力はそりゃ上かも知れないけど、子供ってことなんやで?
子供相手に怖い怖いって言ってるのは、
まっち~一人でやな、
誰もそんなこと思ってないし、言ってないんやで???」

「・・・・でも怖いんです・・・」

部長は腕を組んだまま、
私は下を向いて涙を押さえたまま、
また時間が過ぎた・・・


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21 コメント

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Unknown (のら)
2006-12-06 19:19:16
「会社にいた頃のまっち~さん」
と、
「今自分の目の前で恐怖に震えているまっち~さん」
このギャップを見てもなお、モラハラの本当の怖さが理解できない部長さん。
やっぱり幸せな人には理解できないものなんですね、モラハラって。。
でも冷静に考え判断してみれば、これほどの変わり様は何故なのか? 思い至る筈。
何故まっち~さんがそんなに怖がるほどに変わってしまったのか、というのは、つまりそれほどのことをモラ夫がしてきたんだということですよね。
Unknown (Unknown)
2006-12-06 19:40:19
こういう適時に対応できない頭でっかちな部長っていますよね
そんな部長についていたマッチーさんが不思議です
部長さん・・ (ゆうき)
2006-12-06 20:07:25
が わからない様子でいるのなんとなくわかる気がします
私も友人に必死で話しますがどこまでわかってるんだろうとふとおもうこともあるし・・
それに弁護士さんにですら 暴力などよりこの精神的DVをより強く訴えたくても なかなか思うように伝わってない気がします。
弁護士さんはそれなりにわかっているようなのですが自分が心底わかってもらえた という気持ちになれない どこかで被害者意識が強すぎるなっておもわれているんじゃないかっておもうんですよね。
自分がいっていても その事柄 やりとりにかくれている奥の奥がなかなか言葉でうまくつたえれられなくて あ~きっと被害者意識でいるとおもわれたかななんておもってしまうことがよくあるんです。
モラハラを伝えるのって本当に難しい そして一からまた新たな人に伝えようと思うと本当にしんどい
部長の反応は仕方ないかも・・・ (クマゴロー)
2006-12-06 20:39:16
普通の人は理解できないクマ
こうしてブログで詳しく読んでるからかろうじてこりゃあかん!と思えるけど、普通の人にはああいうイキモノがいる事自体理解できない。しかもいつも自分が顔をつきあわせている部下ならなおさら。
 普通人の部長に分かってほしいなら、それなりの手順と時間をかけなければムリクマ。
 そのくらいありえないイキモノなんだよあれは。よく耐えられたと関心するクマ
      ∩___∩
     | ノ      ヽ'''''';、
   ......-/  ●   ● |  )
”” ;  |    ( _●_)  ミ  
     .|     |ω|   |  あいた口がふさがらない
     .|     |  |   |  ような話クマ
     .|     |  |   |  
     .|     |  |   |
     .|     |  |   |    
  ;;  彡、_   |⌒|  、`\__=X=・  
 ;  / __ ヽノ  /´ ――┴;;  
 ;  (___)    |  ―――'"         
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) ,,..-'''⌒;,   /
Unknown (モモ)
2006-12-06 20:53:47
顔をぶたれて、顎をはずされて、鼻を骨折させられて、もっと酷いことに毎日家庭内で陰湿ないじめを受けて、それだけのことをされた経験のない部長さんには、どれだけまっちーさんが元夫さんを怖がっているか、顔を見ただけでも心臓が止まりかねないか、なんて少しも分からないんでしょうね。

早く決着を着けるのはいいことだけど、部長さんはあまりにも勝手に方向を決めようとし過ぎる。。。

こんな二次被害受けて、まっちーさんさぞ辛かったことでしょう。 今、まっちーさんが幸せに暮らしていらっしゃることが私の救いです。。。
これがコントなら・・・ (ふうふう)
2006-12-06 21:27:56
モラ夫に連絡する!と部長がいきまくあたりで、後ろから一斗缶が飛んで来るんですがねぇ。
「ええかげんにせぇよ」のツッコミ付きで。
ちなみにこの役は、運悪く(?)後ろか横の席に座っていて、部長のピント外れの激昂を聞かされる羽目になった見知らぬお客さんで。

あ、「天井から金タライ落下」でもいいかも。


・・・本当、ブラックギャグコントとして読むくらいにしないと、やりきれない展開ですね。
この混乱しまくった状況を単身でどう打開されたのか、これからのまっち~さんの切り替えしが気になります!
Unknown (Unknown)
2006-12-06 23:54:03
部長の・・・独りよがりな“正義感”がそうさせるのか。
なんつーか。相手の為というよりも“ヒーローになりたいオレ”な感じが、とてもモラな空気。

第一段階は、まっち~さんを守るというよりも、まっち~さんの“家庭”を守ろうとするヒーローなオレ。
第二段階は、モラ旦那を呼び出して、悪漢をこらしめようとするヒーローなオレ。

やっぱりこの部長、モラなんぢゃないか???
まるでオレオレ詐欺やわ。。。(苦笑)

まっち~さんが過去を振り返り
仕事をしてる時代の「部長には、お世話になった・育ててもらった…」という感覚も
実は、モラと長らく暮らしていたせいで、モラな相手をモラと認識できずに、
モラの違和感をまだ感じていないころの感覚とも思えます。

振り返ると・・・わたしがそうだったから。(--;

それまでの私はモラに慣れすぎていて、周りの誰よりも、モラの気持ちが先周りして分かってしまうせいか、
どこに行ってもモラに好まれてしまう私でした。
それが分かったのは、モラ夫と別れてからのこと・・・。

まぁこの場合、部長さんには“ヒーロー”になってもらうのも“一つの手”かもしれませんね。

今度は何のヒーローに変身するのか。次回に期待~。。。
権威に弱いモラなだけに、実力のある法律事務所と弁護士先生の名を聞いて、態度が一変するのも面白いくらいに
情けないし(苦笑)

もう先は見えてきたので安心して読ませていただきます。
もう過ぎたことだけど。がんばれ、まっち~!!!
上のレスの訂正と追加。 (ちゃぼ)
2006-12-06 23:58:59
上レスで名前を書くのをわすれました。。。

やっぱりこの部長
(目の前のまっち~さんの苦しみは蚊帳の外。自分のことしか考えていない)
モラなんぢゃないか???

・・・という意味です。
普通に考えて (yukky)
2006-12-07 01:58:29
撲つわ、蹴るわ、そんな事する男を怖がるの当たり前なのに。。

「なんで、アイツごときが怖いねん」

なんでこんな↑台詞が出てくるねん?と言ってやりたいよ。
不思議。 (M&M)
2006-12-07 02:50:55
人を殴ったことを「あいつが悪い、悪いから殴った」とだけ主張し続ける元夫さんが、「得たいの知れない人間」、「別世界の人間」っていうことが、わかったんだと思っていたのに。

それでも自分がいるところで二人が話をすればどうにかなるのではっていう考えは、どこから出てくるのか、何を根拠に「任せろ」と言えるのか。

決して悪い人だとは思わないし、仕事もできる人なのだろうけれど、だからと言って自分がすべてに対して力をふるえるのだと思われても本当に困りますね・・・。

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