自分が独居老人になり、体が動かなくなったら、ヘルパーに来てもらうか、老人ホームに入るか、どうしようかと時々考えます。できれば自宅で死にたいものだと思います。しかしいろいろな問題があります。自宅で亡くなった町の独居老人のことをよく考えます。
この町に住んでいたある独居老人が、自活が大変になったので、子供さんの願いを受け入れて老人ホームに入所したことがあります。ところが老人ホームが嫌で自分で家に帰ってしまいました。体が不自由でしたが、家の近くを散歩したりして寝たきりにならないように頑張っていました。西洗火消しの会の消火訓練のように家の近くで行われた自治会行事には、活動はしませんでしたが、家から出てきて見学をしていました。近所の人に会うことが好きでした。定期的に子供さん、ヘルパー、福祉ボランティアに来てもらいながら自分の家で生活していました。訪問者は、ドアフォンを鳴らしても反応がないので勝手に庭先に回って庭から家に上がりました。老人ホームにはこの家や町の雰囲気がなかったのでしょう。この方は次第に衰弱して本人の希望どおり自宅で息を引き取りました。自分の家族があって別の町に住んでいた子供さんは通って親の世話をしましたが、苦労したようです。
別の独居老人ですが、頑張り屋でヘルパーを使っていませんでした。福祉ボランティアが時々訪問していましたが、ドアフォンを押してもなかなか出て来ませんでした。遅くなる理由は、身だしなみを整えるのに時間がかかるとのことでした。ボランティアは、勝手に庭に回って上がるほどの関係にはなっていなかったのでドアフォンに応答してくれないときは不在と思って帰りました。兄弟がいて定期的に電話をしていましたが、ある時、電話の応答がなかったので心配して訪問したところ亡くなっていました。自宅で頑張れば孤独死することもあります。