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更年期障害でなく"夫源病"。東洋医学で癒す。

2013-04-28 07:58:03 | 女性の病機
 中高年の女性で原因疾患がない、強い耳鳴り,横揺れのめまい,激しい頭痛,のぼせ,ひどい肩こり,全身の痛み,動悸、息切れ,呼吸困難,不眠,倦怠感...と言えば、鍼灸師は更年期障害を疑うと思います。
しかしいくら治療しても今ひとつであれば、"夫源病"を疑う必要もあります。
これは大阪大学大学院医学系研究科の准教授である石倉文信先生が名付けた病名で、主婦の身体に更年期のような症状がでてしまう病気です。
その"夫源病"ですが字をみてもわかるように夫が原因しています。夫の言葉や行動に対する不平や不満がストレスになり、脳の視床下部(自律神経やホルモンのバランスを司る部位)にストレスをかけ続け、次第に自律神経がバランスを失い暴走して、
色々な症状をおこす、と考えられています。
どういう夫の態度がストレスを与えるかというと、いろいろありますが独自に要約してみますと以下のようなことだと思います。

・常に自分が正しいと思っている。
・自分が家族を養ってやっている。
・自分がいつも犠牲になっていると勘違いしている。
・家庭のことを采配する。
・自分のことはさておき妻にはちゃんとしろとうるさい。
・風呂、食事とか生活リズムは自分中心。

こういう夫が定年退職をしてずっと家にいることになれば病状は悪化することは予想されます。


ただ病気は何でもそうですが、その病気に罹患しやすい人というのもあります。
"夫源病"に関してはこういうタイプの主婦が罹患しやすいそうです。

・夫に対してものが言えない
・もともと生真面目な人、
・まじめだけど頑固な夫をもつ妻、

勝手な想像ですがサザエさんのお母さんのふねさんが頭の中に浮かんできました。


そこで鍼灸治療はどうなのかというと、更年期障害は内からの変化ですが"夫源病"は外からの抑圧が原因となるので治療自体は同じでも対応の仕方が違ってくるはずです。
更年期障害では食事や生活リズムなどを指導をされる方もおられますが、抑圧が原因している夫源病では発散させてあげることが大切です。
いくら適切なアドバイスをしたとしてもその言い方が上からである限り治療には結びつかないので、鍼灸師は、とにかく聞いてあげれる存在になっておく人間性が要求されます。そして、そうした配慮のもと治療が生きると思います。

麻生副総理が医療費に関して、最近こんなことを言ってたみたいです。
「食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで、糖尿病になって病院に入っているやつの医療費はおれたちが払っている。公平ではない。無性に腹が立つ」「生まれつき体が弱いとか、けがをしたとかは別の話だ」
同じような食生活をしていても糖尿病になる方もおられるので持って生まれた体質も考えられるし、ストレスもあるのでⅡ型でも自業自得的に論じられない場合もあります。
この夫源病では原因が夫にあるのに治療費は自分で払うというのもおかしい話です。

 実際に"夫源病"と診断を受けて来られる方はおられませんが、話を聴くうちに夫への不満と、夫源病の症状が一致してきてはじめてわかります。その症状も様々なので鍼灸治療もむろん違ってきます。

 例えば主症状が、頭痛となれば、外感によるものは除外して、
内傷性頭痛で考えていくと、病像から
中医学では"肝陽上亢" "肝陽亢進" "痰濁阻滞"よりは、脾や腎の"気虚" "陽虚"、
"気滞""気血両虚"が近い印象です。

膀胱経の是動病と所生病に頭痛があって、是動病が進行し重傷化したものが所生病なので、夫源病の頭痛は激しいことから所生病と考えてしまいますが、是動病の頭痛のほうが激しいように記載されてます。 そう考えると東洋医学的には軽症とも言えます。

奇経治療では、"陽維脉" "陽キョウ脉"に頭痛がありますが激しい頭痛ということでは陽キョウ脉に"雷頭"と記載されているのでこっちのほうが強そうです。

 あと"瘀血"や"水毒"による頭痛もあります。

頭痛で使われる一般的経穴を列記してみます。
列缺、合谷、陽谿、温溜、下廉、頭維、解谿、腕骨、攅竹、眉衝、曲差、五処、承光、通天、絡却、玉枕、天柱、崑崙、申脈、京骨、束骨、足通谷、至陰、関衝、液門、中渚、外関、清冷淵、消レキ、ケイ脈、顱息、絲竹空、瞳子リョウ、頷厭、懸顱、
懸釐、曲鬢、率谷、天衝、浮白、頭竅陰、完骨、本神、陽白、頭臨泣、目窓、正営、
承霊、脳空、風池、陽輔、足臨泣、キョウ谿、足竅陰、大敦、行間、太衝、神道、身柱、陶道、大椎、ア門、風府、脳戸、強間、後頂、百会、前頂、シン会、上星、神庭
発作時の局所への鍼灸施術は悪化する場合がありますので、気持ちいいと言われても慎重にしたほうがいいと思います。

 東洋医学で考えていくとまだまだたくさんでてきますが、結局最後は、反応点と自分の直感を頼りにしてます。


最近帰宅すると倦怠感があったり、血圧を測るとちょっと高かったりします。
明らかに"妻源病"だと思います。
これを癒すには抑圧をかわす忍耐が必要です。
文句を言われたら絶対に反論せず「はいはい」と何でも返事をしておくことが自分の身を守ることになります。

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