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こんなんで金が払えるか!医療従事者・施術社のクレーム対応

2013-05-18 15:16:53 | コラム
昨今、治療院は乱立と言えるほどあちこちによく見かけます。
もちろん、患者獲得は困難になってきます。
そうなったときに一回来てくれた患者さんは絶対に失ってはいけません。
"元デパートお客様相談室長の関根眞一氏は、「そうしたとき生きてくるのが苦情・クレームで、
これが経営を支えていく」と言ってます。


先般、職場でクレーム対応の研修がありました。
治療院というものは病院と接客サービス業の中間的性格をもっているので関根眞一氏の話と研修内容から鍼灸治療院でのクレームとその対策を考えてみます。


研修は事例を交えながらのものですが、内容は、、プライバシー、情報漏洩、守秘義務などに抵触してそれこそクレームがくるので具体的には書きませんがどこの医療機関でもある内容だと思います。

まず、待ち時間や駐車場などのハード面のクレームがあげられ、そこでどうやって対応したかが説明されました。
しかし方法を論じても、それが対応の悪さなどで、人の苦情に移行したとき難しくなります。
百貨店の苦情の60㌫は社員に対してで商品の苦情は15㌫くらいだそうです。
しかしその60㌫の中には、もともとが商品の苦情だけだったものもあるかもしれません。


また患者さんに配慮のない失言によるものは別にして、丁寧な対応にもかかわらずクレームがつく場合もあったようです。
たとえば人を返して伝言したり、専門用語を誤解されたりと、想定外のクレームが勃発する場合もあります。
しかしクレームというのはもともと想定外に勃発するのでそれはそれでこちらの落ち度として反省しなければならないと思うんです。
百貨店でも使用法の間違いとか、食品中の食材を異物だとか、勘違いによるクレームや苦情は23.1㌫あるそうですが。これも製造者側の改善点になります。
結局こちらの意図がどういうつもりであったかというのは問題じゃなく、くらいあんとがどう受け止めたかというのが大切なんですよね。


アメリカの訴訟は金銭目的が多いため年間4000万件起こるそうですが、日本では25万件あるそうです。
医療機関では金銭目的の訴訟というのは少ないですが、サービスの不服による入院費の支払い拒否があった場合、金銭的損失は発生します。
例えば、病院の都合により個室での入院を余儀なくされたり、誤診に費やした検査費用、専門機関へいくまでに検査した中かん病院での医療費、などとどこの病院でも起こりうる話です。
またそれらを理由に支払い拒否の可能性もあります。

では実際に支払い拒否などが起こったとき、それを認めるとこちらの非をみとめたことになり、さらに賠償や訴訟に発展する可能性さえあります。
こういうとき、病院とかでは医師会の顧問弁護士に相談し適切な対応がなされます。
治療院の場合、それを担うのが、日本鍼灸師会や全日本鍼灸マッサージ師会などになろうと思います。賠償保険に対応している団体はいろいろとあるようですが、このように賠償問題に発展する前段階のトラブルには顧問弁護士がいる団体しかないと思います。

訴訟の怖さを知らない施術者はけっこういるみたいです(僕の周りだけかもしれませんが)。

治療院での施術で悪化して病院にかかられる方はおられますが、お金に糸目をつけられない方が訴訟でも起こしたら個人の治療院経営者はひとたまりもありません。絶対に信頼できる団体に入会しておくべきだと思います。


医療機関ではこのようなクレームに対してどう対応するのかというマニュアル作りが進められているとともに、今までのクレームを集積してデータベースをつくりサービスの向上を図ってます。
でも一番大切なのは、クレームの対策より予防です。


「クレーマーというものは本来、世の中にいなかった。クレームを言った人に押し返したいという気持ちからその人を押し返してしまう。それは理不尽な返し方とわかっていても押し返したい。そうなると言われたほうは学んで攻めてくる。そういうのを作ったのが企業側である。」
「苦情をいう場合は体力も時間も必要であるから言行動に移す人は5件に1件。しかしそれでも、どう対応するかという不安もあるのでそのへんを察して対応しなければならない。」
「物理的なクレーム以外は謝罪しかない。そこでそのときにこちらがどれくらい毅然とできるかであり、逃げようとか隙を見せた場合つけ込まれて金銭解決になってしまう。」

クレームが起きることについて関根眞一氏は、このように言っており、さらに苦情を受けたときどうすべきかということを5箇条にまとめて言われていたので最後に列記しておきます。
ただこれは企業のお客様相談係からの視点ですが、苦情をいう心理ということでは
治療院経営者も参考になると思います。

1.相手の話を全部させる。

相手は全部しゃべることにより相当気持ちは治まる。そこで「ちょっと待ってください、それはですね」となると大失敗となる。


2.言っていることが間違っていようがいまいが、すべて肯定して聴いてあげる。
肯定するとは「そうですか、そうだったんですか」という。「それは違うでしょう」はだめですべて流していき相づちをうつ。ただしそのときはメモをとりながらでないとだめ。それで間違いは間違いで書き残す。


3.迅速に。
いらだちは長ければ長いほど大きくなる。その場で疳積を起こす人は比較的解決はらく。迅速に対応するというのはいやな思いをずっと抱いていたことをわかってああげてくださいということ。


4.誠意をもって対応しなさい。
誠意とは二つあり、一つは正直に話すことで、苦情を受けたときもその事実を正直に伝えて解決法も正直にお話するということになればそれはそれで誠意である。二つ目の誠意は「1.」と「2.」であった話を聴くということになる。

5.せっかくの苦情をどうやって生かすか。

記録をずっと残していく。記録は新入社員にも見せる。記録は財産であるが相手の言ったことをそのまま残すのが財産であり、業界用語に書き換えてしまうと意味はない。業界用語に変換してしまうと怒りの度合いが正しく伝わりにくい。"

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