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※症例は患者様の同医済み.

針供養できても鍼供養できない

2015-02-08 11:07:45 | コラム

鍼灸治療は免許がないと人に打つことはできませんが、学生の場合は指導者のもとに実際に患者さんに針を施すことができます。
自分もそういう経験はしましたが治療と言えるものではありませんでした。
患者さんにうつぶせになってもらい、五臓六腑の調節と思い、それに関係する経穴(ツボ) すべてに針を打っておいていました。
そこに先生がきて、針山になっている患者さんの背中をみて、「おい!針供養じゃないんだから…」ということを言われました。
患者さんはたまったもんじゃありませんし、学生だからと許されるものでもなく、反省しました。

今日は、その「針供養」の日です。
説明不用と思われるので詳細は割愛しますが、所によっては12月8日に行ったり、供養というのに、お寺でなく神社で行う場合もあります。
針を成仏させるための仏事と考えたとき、現世に残って、針の自己がないようにするためのものとも思えてきます。
そういう意味では鋏供養もしかりです。
「写真供養」というのがあるのですが、目的がわかりませんでした。
「人形供養」というのもあるのでどこか同じ魂的なものを想像し怖くなりました。
表札供養、鏡供養なんか何とも思ってませんでしたが、
このように想像を発展させると表札や鏡を見るのが怖くなってきます。

鍼灸で使う針は供養というわけにはいきません。
厳重に保管し医療廃棄物として専門の業者に処分してもらいます。
もちろん有料で普通の廃棄物より高額です。
鍼灸の針だけ考えると広島だけでも大量の針が処分されているわけで、金属だけ集めて再利用する業者があるのにもったいないと思ってました。
金属は高熱で熔解するので病原菌やウィルスの感染症のリスクは全くなくなるはずです。しかしこういうことを考えても法的足かせがどこかにあるんでしょうね。
この手の矛盾は介護、医療現場では当たり前で、高齢者の介護施設ででる紙おむつは感染性廃棄物になるのですが、在宅では通常のゴミとして廃棄されてます。

そんななか歯医者で抜歯した歯の金属を集めて再利用するために寄付をしたというニュースがありました。
鍼灸治療で使った針を何かの役に立つのではないかと思いそれからずっと保管してました。

ある歯科医にそのことを言うと、歯科で使う金属と鍼灸で使う針のの合金は価値のある金属の含有率が全く違うので、そういう役には立たないというのです。価値だけで判断するとそうなるのでしょうが集めてきた針の重さとともに、気分も重くなってしまいました。

しかし鍼灸の針供養はできなくても、何かの形で感謝したいものです。


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