O型の人の鍼灸治療

鍼灸治療で問診する場合、症状、病歴などを聴き、精神的なことや、つま先から頭のてっぺんまで起きている些細な症状をしっかり聴きます。
服用焼くや医療機関での血液などの検査結果も把握しておく必要があります。
そういう中で、血液型も鍼灸施術上、必要な情報の一つかもしれません。
几帳面な性格だから気苦労多く肩が凝るとか、
神経質だから胃炎を起こしやすいとか、
そういう血液型の特徴的な性格からくるものではありません。
血液型と病気は統計上　　　、いくつかの変量の相関関係において、偶然とはいえない差があるからです。
どういうことかというと血液型によって、なりやすい病気があるのです。

例えば、胃潰瘍や胃炎を起こしやすい血液型はA型ではなくO型のようです。

一般的におおざっぱな「O型」といわれているので、胃炎、胃潰瘍とは無縁なイメージなので意外でした。
問診で胃の調子がよくないと言われるのはA型が多いと思ってましたが、日本人にA型が多いだけなので何にしてもA型が多いのは当たり前なんですよね。

そこでO型の患者さんにどうアプローチをすべきかということです。
単純に「胃」を健やかにする治療をすればよいということになりますが、胃が悪いわけじゃないのにO型だから胃を治療するのも変な話しです。
また胃疾患の予防というのもしっくりきません。

ただ東洋医学では五臓六腑(肝、心、脾、肺、腎、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)の中心を「脾胃」と考えているので、
保健を目的とした鍼灸治療では「脾胃」を癒す経穴(ツボ)がよく用いられています。
そもそもなんでＯ型の人が胃炎や胃潰瘍を患いやすいかというと、Ｏ型の血液物質が細胞レベルで胃潰瘍などの原因であるピロリ菌に感染されやすいからだそうです。
そういう意味からも免疫力を上げる五臓六腑を健やかにする鍼灸治療がよいはずです。
秋に向けて徐々に健康な体にするつもりであせらずじっくりやればよいと考えます。
実際の鍼灸治療では訴えや現症に重きをおいてますので血液型を参考にはあまりしてません。
ただ家計的に胃が弱いとか血液型と一致したときには、参考にして気を付ければよいのではないかと思います。

ちなみに、B型はO型に比べ膵臓がんのリスクが1.72倍、A型は O型に比べ胃ガンのリスクが1.20倍、AB型はO型と比べて1.59倍のリスクで脳梗塞を発祥…。

【蛇足】
先日、ある患者さんに問診したところ、胃炎の病歴があったので、「血液型はO型じゃないですか？」
と尋ねたところ「どういうことですか！？」と憤慨されました。
おおざっぱなO型と指摘されたような誤解をされたのでしょう。
しかしO型でした。


【免疫力を上げるツボ】
百会　風池　肩井　大椎or身柱　脾兪or胃兪or三焦兪　腎兪　命門　中かん　機械or関元　足三里　三陰交or復溜or太谿　

【【参考文献】】
血液で分かる なりやすい病気・なりにくい病気 /
永田 宏(著)
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