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『ジャンパー』

2009年01月22日 01時12分08秒 | 映画レビュー
原題: JUMPER
製作年度: 2008年
別題:-
製作国・地域: アメリカ 上映時間: 88分
監督:ダグ・リーマン
製作:
サイモン・キンバーグ
アーノン・ミルチャン
ルーカス・フォスター
ジェイ・サンダース
製作総指揮:
ステイシー・マエズ
キム・ウィンザー
ヴィンス・ジェラルディス
ラルフ・M・ヴィチナンザ
原作:スティーヴン・グールド 『ジャンパー 跳ぶ少年』(早川書房刊)
脚本:
デヴィッド・S・ゴイヤー
サイモン・キンバーグ
ジム・ウールス
撮影:バリー・ピーターソン
プロダクションデザイン:オリヴァー・スコール
衣装デザイン:マガリー・ギダッシ
編集:
ドン・ジマーマン
ディーン・ジマーマン
サー・クライン
音楽:ジョン・パウエル
出演:
ヘイデン・クリステンセン デヴィッド・ライス
ジェイミー・ベル グリフィン・オコナー
レイチェル・ビルソン ミリー・ハリス
サミュエル・L・ジャクソン ローランド・コックス
ダイアン・レイン メアリー・ライス
マイケル・ルーカー
アンナソフィア・ロブ
マックス・シエリオット
トム・ハルス
ジェシー・ジェームズ
クリステン・スチュワート
テディ・ダン
オススメ度:★★☆☆☆

ストーリー:
ミシガン州に住むデヴィッドは同級生のミリーに想いを寄せるごく普通の高校生。そんな彼は冬のある日、川に転落してしまう。だが、溺れそうになったデヴィッドは次の瞬間、図書館へ移動していた。自分にテレポート能力があると知った彼は、母が家を出て以来、人が変わってしまった父のもとを離れニューヨークへ。そして、その力を使って銀行の金庫から大金をせしめ、自由を満喫するのだった。しかし一方で、デヴィッドと同じ能力を持つ“ジャンパー”たちの抹殺を使命とする組織“パラディン”のリーダー、ローランドにその存在を気付かれ、つけ狙われ始める。10年後、瞬間移動で世界中を旅していたデヴィッドは偶然ミリーと再会、またやがてジャンパーのひとり、グリフィンに出会うのだが…。

コメント:
『スター・ウォーズエピソード3/シスの復讐』でアナキン・スカイウォーカーを演じたヘイデン・クリステンセン。この映画でかの有名なダース・ベイダーを演じてしまったことで、彼の演技には常にダークサイド的なオーラが感じられるようになった。本作がその第一犠牲作品となってしまったか。『ジャンパー』は至って普通のSFアクションであるはずなのに、なぜかダークな映画に見えてしまう。

というよりは彼の役どころが悪いと言うべきか。
それとも敢えてそのダークさを狙ったのか。

それにしてはあまりに彼を善人として扱いすぎである。

テレポートという夢のある能力を持った少年が何を仕出かすかと思えばいきなり”銀行強盗”。「お金は返します」と書いておけば許される問題ではない。その金を使って何をするかと思えば”好きな国で女と豪遊”。おまけにあのダークな微笑が何だか妙に苛立ってしまって、間違っても彼に感情移入なんてできないのだ。

やってることは明らかに悪党並みの、モラルを欠いた行動の数々。

そんな彼を追って現れたのが“ジャンパー”たちの抹殺を使命とする組織“パラディン”のリーダー、ローランド。そりゃこれだけ”ジャンパー”に勝手邦題されては、このような組織ができても仕方がない。少し手荒な組織ではあるが間違いなくこちらの方がヒーローに近いのだ。

ということで、実は本作は何食わぬ顔で悪事を繰り返す”ジャンパー”を、この世から排除しようとするヒーロー”パラディン”のお話である。

って、こんなこと言ったら怒られるかもしれないが、それくらい主人公には味方することができない。結局ラストは幼馴染と呑気にやり過ごす姿が映され、バッドエンディングのような感覚を覚えてしまうので要注意だ。

そんなストーリーはさておき、SFアクションということで映像はかなりの迫力とスピード感が表現されていておもしろい。特にイタリアのコロッセオの戦闘シーンは内部の構造を生かしたもので迫力満点だ。ジャンパーがあっちこっちに移動するので目が追いつかないが、なんだかいろんなところを旅した気分にさらされる。

こんなすばらしい能力があったら、もっと賢い使い方ができるだろうに。
夢のないSF映画に終わってしまったことが何だか悲しい。


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