原題 BATTALION/THE RETURN OF THE LIVING DEAD
製作年度:1985年
上映時間:91分
監督:ダン・オバノン
出演:クルー・ギャラガー 、ジェームズ・カレン 、ドン・カルファ 、トム・マシューズ 、ビヴァリー・ランドルフ 、ジョン・フィルビン
オススメ度:★★★★★
ストーリー:
ゾンビ映画の元祖「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生」で描かれた事が実際にあったという前提で作られた間接的な続編。ロスにある科学資料庫の地下で発見された謎のタンク。そこから吹き出した特殊なガスには死者を蘇らせる作用があった……。
コメント:
一般的にゾンビ映画といえばジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』が挙げられる。しかし僕はその作品を未だ観たことがない。というのも、1978年公開でちょっと古い映画ということもあるせいかレンタルショップでDVDを見かけたことがない。また僕の世代的には1985年に製作された『バタリアン』のほうが主流であったということが理由だ。
そこでこの二つの作品には大きな違いがあることに気付くだろう。そう、ゾンビの移動速度だ。基本的にジョージ・A・ロメロが手掛けた作品ではゾンビは歩くものだと決まっている。だから一般的には”ゾンビ=歩く”という法則が成り立っているように見受けられた。だがその基本を崩した映画がこの『バタリアン』だ。
特殊なガスにより蘇った死者たちがゾンビとなって襲ってくる。しかもこいつらはみんな口を揃えてこう叫ぶ…
”脳みそをくれ~~”
生きている人間を見つけるとためらうことなく頭に狙いを定めて”走って”襲ってくる。その光景はまさに餌に群がるハイエナのよう。これこそゾンビの真の姿だと思った。死体は腐ってるから歩くのが普通だとか、頭を撃てば死ぬというルールはこの映画には通用しない。本作では誰にも救いようのない地獄絵図が繰り広げられてしまうのだ。
しかしこんな内容がコミック・タッチで描かれていることに感心する。全くといってもいいほど恐怖は感じないのだ。劇中に出てくる“オバンバ”やら“タールマン”といったゾンビのキャラクターはどこか愛嬌があっておもしろい。そんなゾンビと真面目に会話を始める人間もバカっぽくていい。登場人物は少ないがよく出来たストーリー構成で観ている者を飽きさせない。結局ラストは政府の手により町ごとミサイルで吹き飛ばされる。そのミサイルが投下されるまでの”ひゅ~~~~~”という音が今でも耳に残っている。あっけない最後だが、それもシンプルでわかりやすくてとてもいいのだ。
ゾンビ映画といっても世の中にはかなりたくさん存在するが、僕が一番オススメするのはこの『オバタリアン』だ。ゾンビ系が苦手な人も気が向いたらぜひチャレンジして欲しい。最後に、このゾンビ映画を観た以降、僕は”走るゾンビ”を好きになってしまったということは言うまでもない。
製作年度:1985年
上映時間:91分
監督:ダン・オバノン
出演:クルー・ギャラガー 、ジェームズ・カレン 、ドン・カルファ 、トム・マシューズ 、ビヴァリー・ランドルフ 、ジョン・フィルビン
オススメ度:★★★★★
ストーリー:
ゾンビ映画の元祖「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生」で描かれた事が実際にあったという前提で作られた間接的な続編。ロスにある科学資料庫の地下で発見された謎のタンク。そこから吹き出した特殊なガスには死者を蘇らせる作用があった……。
コメント:
一般的にゾンビ映画といえばジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』が挙げられる。しかし僕はその作品を未だ観たことがない。というのも、1978年公開でちょっと古い映画ということもあるせいかレンタルショップでDVDを見かけたことがない。また僕の世代的には1985年に製作された『バタリアン』のほうが主流であったということが理由だ。
そこでこの二つの作品には大きな違いがあることに気付くだろう。そう、ゾンビの移動速度だ。基本的にジョージ・A・ロメロが手掛けた作品ではゾンビは歩くものだと決まっている。だから一般的には”ゾンビ=歩く”という法則が成り立っているように見受けられた。だがその基本を崩した映画がこの『バタリアン』だ。
特殊なガスにより蘇った死者たちがゾンビとなって襲ってくる。しかもこいつらはみんな口を揃えてこう叫ぶ…
”脳みそをくれ~~”
生きている人間を見つけるとためらうことなく頭に狙いを定めて”走って”襲ってくる。その光景はまさに餌に群がるハイエナのよう。これこそゾンビの真の姿だと思った。死体は腐ってるから歩くのが普通だとか、頭を撃てば死ぬというルールはこの映画には通用しない。本作では誰にも救いようのない地獄絵図が繰り広げられてしまうのだ。
しかしこんな内容がコミック・タッチで描かれていることに感心する。全くといってもいいほど恐怖は感じないのだ。劇中に出てくる“オバンバ”やら“タールマン”といったゾンビのキャラクターはどこか愛嬌があっておもしろい。そんなゾンビと真面目に会話を始める人間もバカっぽくていい。登場人物は少ないがよく出来たストーリー構成で観ている者を飽きさせない。結局ラストは政府の手により町ごとミサイルで吹き飛ばされる。そのミサイルが投下されるまでの”ひゅ~~~~~”という音が今でも耳に残っている。あっけない最後だが、それもシンプルでわかりやすくてとてもいいのだ。
ゾンビ映画といっても世の中にはかなりたくさん存在するが、僕が一番オススメするのはこの『オバタリアン』だ。ゾンビ系が苦手な人も気が向いたらぜひチャレンジして欲しい。最後に、このゾンビ映画を観た以降、僕は”走るゾンビ”を好きになってしまったということは言うまでもない。