シネブログ

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『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』

2008年01月14日 16時16分25秒 | 映画レビュー
原題: NATIONAL TREASURE: BOOK OF SECRETS
製作年度: 2007年
別題:-
製作国・地域: アメリカ 上映時間: 124分
監督:ジョン・タートルトーブ
製作:ジェリー・ブラッカイマー、ジョン・タートルトーブ
製作総指揮:マイク・ステンソン、チャド・オマン、バリー・ウォルドマン、オーレン・アヴィヴ、チャールズ・シーガース
キャラクター創造:ジム・カウフ、オーレン・アヴィヴ、チャールズ・シーガース
原案:テッド・エリオット、テリー・ロッシオ、コーマック・ウィバーリー、マリアンヌ・ウィバーリー
脚本:コーマック・ウィバーリー、マリアンヌ・ウィバーリー
撮影:ジョン・シュワルツマン、アミール・モクリ
音楽:トレヴァー・ラビン
出演:ニコラス・ケイジ、ジョン・ヴォイト、ハーヴェイ・カイテル、エド・ハリス、ダイアン・クルーガー、ジャスティン・バーサ、ブルース・グリーンウッド、ヘレン・ミレン
オススメ度:★★☆☆☆

ストーリー:
ベンは、彼のもとを訪れたウィルキンソンと名乗る古美術商からある驚きの情報を知らされる。それは、今なお多くの謎に包まれているリンカーン大統領暗殺事件の犯人による日記で消失されていた一部が発見され、そこには暗殺の真犯人としてベンの祖先トーマス・ゲイツの名が記されていた、との衝撃的な内容だった。大統領暗殺者の末裔という汚名を着せられてしまったベンは何としても祖先の無実を晴らすべく、天才ハッカーのライリー、そしてベンとは今や破局寸前の恋人アビゲイルの協力を得て調査を開始。その日記に伏せられた暗号解析を機に、パリの自由の女神やバッキンガム宮殿へ飛び、徐々に真実へ近づいていく。しかし、その一方で、謎の一味がベンたちをつけ狙っていた…。



コメント:
前作同様ただただ登場人物に流されるまま自分も宝探しをした気分にさせられる映画だ。だが続編ということでどうしても前作と比較してしまうのが人間の性、個人的には間違いなく前作の方が楽しめたと言える。

本シリーズの見所と言えばまずは宝探しの元となるテーマである。前作はテンプル騎士団が残した宝の謎を描いており、今作はリンカーン暗殺者の日記に隠された宝の謎ときた。どちらもおもしろいテーマであり、宝物に繋がっていく展開、そして仲間それぞれの知識を生かした謎解きもサクサクと進んでいき最後まで飽きさせない。ラストで宝を発見するときの感動は素直に喜べる内容である。

だが今作はいろんな意味でやり過ぎていた感があったことを否めない。途中で大統領が絡んだ地点でもはや無理があった。前作はFBIや悪役など常に追跡者の影が存在していたのが、今作では主人公をあまりに放置しすぎているような気がしてならない。大統領の執務室に入るにしても、大統領に会うにしてもあまりにガードが甘すぎる。これだけ法的にマズイことをしている人物を野放しにするはずがない。映画だから仕方がないと言われればそうだが、それでも前作よりシビアさが抜けてしまっては、やはり満足度に欠けてしまう。いかにピンチを脱して宝に行き着くかが見物なだけにちょっと残念である。

二つ目の見所と言えばアクションだが、正直これに関してもかなり物足りない。前作では初っ端から爆発シーンで始まり、キーアイテムの争奪戦もかなり危機迫るものがあった。今作は……何かあったけ?もしかして予算が足りなかったのかな?という疑問を持ってしまいそうなほどあっけないものだった。近年のアクション大作に見慣れている人にとっては間違いなく物足りないだろう。

最後に期待するものと言えばキャラクタだが、新しく登場したのはベン(ニコラス・ケイジ)の母親エミリー・アップルトン博士(ヘレン・ミレン)と悪役ウィルキンソン(エド・ハリス)の二人くらいだ。どちらもかなりの大物を起用しているがなんとももったいない使い方である。

テーマに関しては本当に申し分ないのだが、それに付与していく材料が全て中途半端に終わった形だ。前作を鑑賞済みの人はとりあえずDVDを待って観ればいい内容だろう。続編もまだありそうな作品なだけに、次回作に対する期待とちょっと反省して欲しいという意を込めて☆2で。