極楽とんぼは風まかせ

東は東、西は西。交わることなき二つとはいえ、
広い太平洋、東の風が吹き、西の風が吹き・・・

若者は車を飛ばし、年よりは歩いて骨を鍛える

2011年09月01日 | 今日の風の吹きまわし
木曜日。ん、今日はちょっとばかり涼しい。もう今日から9月なんだなあ。午後1時のポーチの気
温は摂氏15度。9月と言えば、第1月曜日のレイバーデイ(労働祭)の連休が終われば一斉に
新学年。親たちは子供を連れて学用品や衣服など、新学年に必要なものを買い揃えるのに奔
走し、テレビには親たちは鼻歌ルンルン、子供たちはふてくされ顔という「Back-to-School Sale
(新学期セール)」のコマーシャルが流れる。もっとも、日本のような入学式とか始業式とかいっ
た儀式はないから、後は親たちは子供たちを学校に送り込むだけの話。(BC州では相も変わら
ず州の教員組合が現実離れした要求をして、どうやらスト決行の構えだけど。)

現実離れした話と言えば、郊外のサレーで、猛スピードで路上レースをしていたらしい車13台を
摘発したら、運転していたのは(女性1人を含む)全員が20歳以下で、半分が仮免許か暫定免
許中、中には18歳以下の高校生もいた。免許を取れるのは16歳からだから、このあたりまで
はよくある怖いもの知らずのティーンの話で終わるんだけど、話題をさらったのが彼らが運転し
ていた車。なんと揃いも揃ってものすごい高級車で、ランボルギーニが3台、マセラティが2台の
ほか、フェラーリ、ベンツ、アストンマーティン、アウディ、ニッサン。どの車もほぼ新車らしく、そ
の価値は合わせて200万ドル(1億数千万円)を越えるというからすごいし、13台中の12台は
親の名義だというからまたすごい。さらに、それを十代の子供たちが平日の午後のハイウェイを
200キロのスピードで飛ばしていたというのもすごいし、レースのスペースを作るために速度を
落とした後尾の2台が並んで走って交通の流れを妨害していたという悪知恵の発達ぶりもすご
い。もしもワタシが裁判官だったら、10年くらい免許停止にして、車は没収だな。車は7日間押
収されるけど、実際に彼らがもらった違反切符は196ドルの「注意散漫運転」の一枚だけ・・・。

ニュースの映像に映った若者たちを見て、彼らの親たちの背景についていろいろと疑問がわい
てくるけど、ま、ワタシは自分の二本の足の運動代わりに、モールまで郵便箱のチェックと野菜
の買出し。玄関を開けたとたんにパラパラと雨粒の音がしたので、カレシの勧めで急遽かさを持
参。運動だから、背筋を腰から首筋までしゃき~っと伸ばして、おなかをぐい~っと引き締めて、
足も爪先まで気合を入れて、ランウェイを歩くファッションモデルの気分になって、モールまで早
歩き。まっ、おちびのおばちゃんじゃあ、誰もモデル気分で歩いているなんて思わないだろうな。
だけど、郵便を引き取って、青果屋に回ったら、おお、ぷっくりと実の入った地物のとうもろこしの
山だ・・・。

誘惑に負けて買ったとうもろこしは、夕食メニューがアメリカなまずの南アフリカ風カレーだから、
真夜中のランチにするか。他にモヤシにアスパラガスにインゲン、ブロッコリ、ほうれん草。トート
バッグがずっしりと重くなって、これではモデル歩きは無理。スーパーに回って、ソーセージやら
大豆タンパクのチキンナゲットやらを買い込んで予備のバッグに詰める。トートを袈裟懸けに担
いでいる肩はストラップが食い込んで痛いし、伸ばしている背中は筋肉が凝ってくるしで、行き
はよいよい、帰りはコワイ。何キロ担いで歩いたのか知らないけど、こういうのを「負荷運動」と
いうんだろうな。垂直に荷重をかける負荷運動は骨を丈夫にするんだそうな。年を取るにつれて、
丈夫な骨は自立を失わないための秘密兵器。でも、雨にも遭わずに帰り着いて、文字通り肩の
荷を降ろしたら、なんだか背丈が10センチくらい縮んだような感じがしたけどなあ・・・。