旅してマドモアゼル

Heart of Yogaを人生のコンパスに
ときどき旅、いつでも変わらぬジャニーズ愛

野田MAP「ロープ」(ネタバレなし)

2006-12-07 | 観たものレビュー
昨日は

シアターコクーンで野田MAP「ロープ」を観劇

重い

重いよ

プロレスの話かと思いきや

ひきこもり青年の話かと思いきや

ゆがんだ現代社会の話かと思いきや

さすがは野田MAPの舞台

そんなスケールの小さな話じゃなかった

・・・ベトコン・・・

ネタバレを避けようとするとほとんど語れないのですが

些細な嘘

些細な騙し

ちっぽけな社会の縮図がぐるぐると展開しながら

同心円的に次々と巨大化していき

最後には途方もない「悪魔」を降臨させてしまう

すべてが「そこ」へ繋がっているのだと

その見事な連鎖に驚愕させられ、そして同時に恐怖を感じるのだ

宮沢りえ演じる「タマシイ」の【実況】

聞くに耐え難い描写が

まるでプロレスの実況中継さながらに

私たちにストレートに投げつけられる

それは「あったこと」なのだと

それを「なかったことにはできない」のだと


人類が今まで犯してきた罪

なぜ人は学習できないのだろう

同じ過ちを繰り返すのだろう

「あったことをなかったことにしてきた」から?


・・・・・・・・・


痛い舞台です

これ以上語るのは

おこがましい感じがするので

あとは実際の舞台をご覧ください、としか


ちなみに今回も

フジタツの演技に鳥肌立ったわたくし

目の前の光景と

自分が為したこと

気付いたそのとき

魂の奥底からのうめき声が

舞台から客席へ雷鳴のように

響いてくるのだ

すごいよ、藤原竜也


そのシンプルさゆえに

メッセージがハッキリと見える舞台「ロープ」

でした。

・・・・・・・・・

<番外>

橋本じゅんのアドリブ

「僕はキラなんかじゃなーい!!」

が私的にウケました。