昨日、一昨日と深夜のNHKスペシャル「北朝鮮」を観た。
一昨日は第1集と2集。昨日は第3集であった。
第1集は、キム・イルソンが旧ソビエトに押されて首領になった経緯。
第2集は、キム・イルソンから息子キム・ジョンイルに権力を委譲する経緯が中心。
昨日(今日)の第3集は、北朝鮮が核を持つまでの経緯を中心に構成されていた。
この番組は、よくできていると思う。特に、第1集のキム・イルソンが北の首領になる過程が
見ごたえがあった。抗日運動の司令官というでっちあげの経歴が、実際の当時の上官によって
検証され、若きキム・イルソンが、ロシアの傀儡(かいらい)政権として作られた経緯がよくわかる。
思い込みの取材ではなく、そうそうたる人物が登場し、当時の出来事に対し、証言している。
キム・イルソンの出世がロシア主導で傀儡だったとしても、その後、彼は実力でのしあがった。
政敵の粛清、プロパガンダなどによりキム・イルソンは北の首領に名実とものなってしまった。
そして「主体思想」により、自主独立の道を歩み始める。
第2集は、息子(長男)キム・ジョンイルが周到な計画のもと、権力を引き継ぐ過程を見せる。
若きキム・ジョンイルが、父であるキム・イルソンに好かれようと尽くす姿が印象的だ。
その姿は、精悍なイメージさえ漂わせる。
そこには、尊敬する父の理想を引き継ぐ強固な意志が感じられる。
息子への政権委譲は「マルクス主義に反する」という中国の反対にあい、
なかなかキム親子の思い通りにならなかったが、その間、周到な準備期間ともなった。
そして、結局世界でも例がない、共産主義国の世襲を実現してしまう。
第3集は、核である。
キム親子にとって、「核」は悲願であった。
旧ソビエトに合同研究所を持ち、若き人材を送り込みソビエトの研究者を招き軽水炉を建設した。
当時招かれたソビエトの研究者の取材でも、彼等は平和利用と信じていたが、実際は違う。
したたかなキム・イルソンの戦略である。
日本人拉致問題にしても、理由は明確だ。
北の南方作戦(日本経由での韓国への工作員活動)に、日本人の情報が必要だったからだ。
つまり、工作員教育のために、日本語や日本の習慣を教える人材が必要だというわけだ。
そのために拉致という手段を選んだ。そこには、人権も道徳もない。
韓国を攻略し一つになるという「時代錯誤」の戦略の一端なのだ。
そしてこれは、すべて、党中央(キム・ジョンイル)の指示だという。
こんな「北朝鮮」は、国として認めることさえむつかしい。
世界からも「手がつけられない国」と思われ、今や中国やロシアさえも手を焼いている。
じわじわと経済制裁で追い詰め、暴発するのを待つのだろうか。
暴発を理由に、「キム・ジョンイル」を追い落とし(亡命?)、
国際協調ができる政権を作るしかないのか。
その時、洗脳された国民はどうするのか? 軍はどう動くのか?
むつかしい問題だ。
一昨日は第1集と2集。昨日は第3集であった。
第1集は、キム・イルソンが旧ソビエトに押されて首領になった経緯。
第2集は、キム・イルソンから息子キム・ジョンイルに権力を委譲する経緯が中心。
昨日(今日)の第3集は、北朝鮮が核を持つまでの経緯を中心に構成されていた。
この番組は、よくできていると思う。特に、第1集のキム・イルソンが北の首領になる過程が
見ごたえがあった。抗日運動の司令官というでっちあげの経歴が、実際の当時の上官によって
検証され、若きキム・イルソンが、ロシアの傀儡(かいらい)政権として作られた経緯がよくわかる。
思い込みの取材ではなく、そうそうたる人物が登場し、当時の出来事に対し、証言している。
キム・イルソンの出世がロシア主導で傀儡だったとしても、その後、彼は実力でのしあがった。
政敵の粛清、プロパガンダなどによりキム・イルソンは北の首領に名実とものなってしまった。
そして「主体思想」により、自主独立の道を歩み始める。
第2集は、息子(長男)キム・ジョンイルが周到な計画のもと、権力を引き継ぐ過程を見せる。
若きキム・ジョンイルが、父であるキム・イルソンに好かれようと尽くす姿が印象的だ。
その姿は、精悍なイメージさえ漂わせる。
そこには、尊敬する父の理想を引き継ぐ強固な意志が感じられる。
息子への政権委譲は「マルクス主義に反する」という中国の反対にあい、
なかなかキム親子の思い通りにならなかったが、その間、周到な準備期間ともなった。
そして、結局世界でも例がない、共産主義国の世襲を実現してしまう。
第3集は、核である。
キム親子にとって、「核」は悲願であった。
旧ソビエトに合同研究所を持ち、若き人材を送り込みソビエトの研究者を招き軽水炉を建設した。
当時招かれたソビエトの研究者の取材でも、彼等は平和利用と信じていたが、実際は違う。
したたかなキム・イルソンの戦略である。
日本人拉致問題にしても、理由は明確だ。
北の南方作戦(日本経由での韓国への工作員活動)に、日本人の情報が必要だったからだ。
つまり、工作員教育のために、日本語や日本の習慣を教える人材が必要だというわけだ。
そのために拉致という手段を選んだ。そこには、人権も道徳もない。
韓国を攻略し一つになるという「時代錯誤」の戦略の一端なのだ。
そしてこれは、すべて、党中央(キム・ジョンイル)の指示だという。
こんな「北朝鮮」は、国として認めることさえむつかしい。
世界からも「手がつけられない国」と思われ、今や中国やロシアさえも手を焼いている。
じわじわと経済制裁で追い詰め、暴発するのを待つのだろうか。
暴発を理由に、「キム・ジョンイル」を追い落とし(亡命?)、
国際協調ができる政権を作るしかないのか。
その時、洗脳された国民はどうするのか? 軍はどう動くのか?
むつかしい問題だ。