新刊の森

人文分野を中心に、できるだけその日に刊行された面白そうな新刊を、毎日三冊ずつ紹介します。役立ちそうなレシピにも注目。

社会史の視点で振り返る明治以来の150年間の歴史。「「明治一五〇年」で考える: 近代移行期の社会と空間」

2018年12月01日 | 新刊書
「明治一五〇年」で考える: 近代移行期の社会と空間
ダニエル・V・ボツマン (編集), 塚田 孝 (編集)


今年は明治維新から150周年の年でした。
そこでこのタイトルのような書物がいくつも刊行されています。
この書物はその中でも、庶民の視点から社会史として明治以降の歴史を回顧するもののようです。
詳細が見当たらないので、中身は見てのお楽しみですが。




単行本: 244ページ
出版社: 山川出版社 (2018/12/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4634591081
ISBN-13: 978-4634591080
発売日: 2018/12/1

解説: 「明治150年」。維新の元勲や偉人の顕彰ばかりが強調される中、明治維新期の意味を、社会史の深みから、ふつうの人々の視座から、捉えなおす。

好奇心でワクワクする「幻に終わった傑作映画たち 」

2018年12月01日 | 新刊書
幻に終わった傑作映画たち 映画史を変えたかもしれない作品は、何故完成しなかったのか?
サイモン・ブラウンド (著), 有澤 真庭 (翻訳)


これは映画の分野によほど詳しい人でないと書けない書物ですね。
多くの「名作」となるはずの映画が、途中で姿を消しているのです。
「死んだ主人公が〝神〟になって蘇る⁉︎ リドリー・スコットの『グラディエーター2』」
とか、見たかったじゃないですか。
宮崎駿監督の『長くつ下のピッピ』って、どんな映画になったんだろうな。
ともかくぜひ読んでみたい素晴らしい企画の書物。



単行本: 263ページ
出版社: 竹書房 (2018/12/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4801916902
ISBN-13: 978-4801916906
発売日: 2018/12/1

内容紹介
一本の映画が完成するのは、「奇跡」に近い出来事――

スタンリー・キューブリック、アルフレッド・ヒッチコック、スティーヴン・スピルバーグ、
デヴィッド・リンチ、コーエン兄弟、デヴィッド・フィンチャー、オーソン・ウェルズ……

偉大なる監督たちの〝作られなかった傑作映画〟たち……
なぜそれらはスクリーンに辿り着かなかったのか――
巨匠たちの胸に迫る逸話の数々を、脚本の抜粋、ストーリーボード、セットでのスチルや残されたフッテージたちを添えて描き出す。
さらに各作品には、定評あるデザイナーたちによる〝妄想ポスター〟も掲載。
収録図版数400点以上。

〝誰も観ることが出来ない〟幻映画〝50本〟
■わずか7分半のモンロー×キューカー『女房は生きていた』
■オードリー×ヒッチコックの幻のサスペンス映画『判事に保釈なし』
■桁外れの製作費だとしても、世紀の傑作となったキューブリックの『ナポレオン』
■オーソン・ウェルズの生きた記録であり、絶え間なく変化しつづけた『ドンキホーテ』
■シリーズ史上最大のイカれたジェームズ・ボンド映画になるはずだった『ウォーヘッド』
■これが作られていたら『E.T.』は存在しなかった⁉︎ スピルバーグの『ナイトスカイズ』
■デヴィッド・リンチの〝電気愛〟炸裂の『ロニー・ロケット』は、いつ作られる?
■東京がゴッサム・シティ? イーストウッド主演? アーロノフスキー監督の『バットマン』
■死んだ主人公が〝神〟になって蘇る⁉︎ リドリー・スコットの『グラディエーター2』
■デヴィッド・フィンチャーが描く「超エロ」コミック『ブラックホール』
■スピルバーグのせいで断念したキューブリックのホロコースト映画 『アーリアン・ペーパーズ』
and more!

ヒッチコック、ダリからペキンパーにリンチまで、映画の歴史は、1度も日の目を見ずに終わった傑作たちであふれている。
本書は、それらのプロジェクトがゴーサインを受けてから潰えるまでの魅惑的で、しばしば涙を誘う、物語にスポットを当てたものだ。
チャールズ・チャップリンの『セント・ヘレナからの帰還』で幕を開け、惜しくも亡くなったトニー・スコットの『ポツダム広場』の崩壊にて幕を閉じる。
有名監督・俳優たちによる50本以上の映画が、なぜ作られることがなかったのか……。
H・G・ウェルズの原作を忠実に描くレイ・ハリーハウゼンの『宇宙戦争』
〝映画史に残る傑作〟となったはずのスタンリー・キューブリックの『ナポレオン』
巨匠ヒッチコックとオードリー・ヘップバーンのコラボは何故実現しなかったのか?
フランシス・フォード・コッポラ、デヴィッド・リンチ、オーソン・ウェルズ、テリー・ギリアムたちの苦悩と挫折……。
本書は、無慈悲なスタジオ、ばかげたプロットから、スターの決定的な死まで、待ち受ける障害のすべてをつまびらかにする。
数々の胸に迫る逸話には、脚本の抜粋、ストーリーボード、セットのスチル、残されたフッテージたちを添えた。
さらに、作られなかった映画のポスターを、定評あるデザイナーたちにオリジナルで作成してもらった。
映画史に残る、作られなかった傑作映画たちの、面白くてやがて悲しき顛末――
もし、この作品が作られていたら〝違う映画史〟が生まれていたかもしれない……。

【掲載されている〝まぼろし映画〟】
チャールズ・チャップリン監督『セントヘレナからの帰還』
サルヴァドール・ダリ&マルクス兄弟『馬の背中に乗るキリンサラダ』
セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督『メキシコ万歳』
エドガー・ライス・バローズ原作『火星のプリンセス THE ANIMATION』
名作『カサブランカ』続編『ブラザヴィル』
カール・テオドア・ドライヤー監督『イエス』
H・G_ウェルズ×レイ・ハリーハウゼン『宇宙戦争』
アルフレッド・ヒッチコック監督×オードリー・ヘップバーン『判事に保釈なし』
ジョージ・キューカー監督×マリリン・モンロー『女房は生きていた』
ロベール・ブレッソン監督『創世記』
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督『地獄』
フェデリコ・フェリーニ監督『G・マストルナの旅』
アルフレッド・ヒッチコック監督『カレイドスコープ』
スタンリー・キューブリック監督『ナポレオン』
オーソン・ウェルズ監督『ドン・キホーテ』
宮崎駿監督『長くつ下のピッピ』
ジェリー・ルイス監督・主演『道化師が泣いた日』
オーソン・ウェルズ監督×ジョン・ヒューストン主演『風の向こうへ』
マイケル・パウエル監督×シェークスピア原作『テンペスト』
アレクサンドル・ホドロフスキー監督×フランク・ハーバート原作『デューン/砂の惑星』
ショーン・コネリー主演、もうひとつの007『ウォーヘッド』
フィリップ・カウフマン監督、幻の映画版第1作『スタートレック プラネット・オブ・タイタンズ』
セックス・ピストルズ主演×ラス・メイヤー監督『誰がバンビを殺したか?』
スティーヴン・スピルバーグ監督『ナイト・スカイズ』
ピーター・セラーズ主演『ピンク・パンサーの恋』
サム・ペキンパー監督『テキサス男』
ルイ・マル監督×ジョン・ベルーシ主演『マイアミの月』
リンゼイ・ナダーソン監督×チェーホフ原作『桜の園』
オーソン・ウェルズ監督『ゆりかごは揺れる』
フランシス・フォード・コッポラ監督『メガロポリス』
D・M・トマス原作『ホワイト・ホテル』
セルジオ・レオーネ監督『レニングラードの900日』
デヴィッド・リンチ監督『ロニー・ロケット』
デヴィッド・リーン監督『ノストローモ』
テリー・ギリアム監督『不完全な探偵』
スタンリー・キューブリック『アーリアン・ペーパー』
アーノルド・シュワルツェネッガー主演×ポール・ヴァーホーヴェン監督『十字軍』
リドリー・スコット監督『ホット・ゾーン』
ケヴィン・スミス脚本『スーパーマン・ライヴズ』
ダーレン・アロノフスキー監督『バットマン:イヤー・ワン』
第二次世界大戦の悲劇『キャプテン・アンド・ザ・シャーク』
コーエン兄弟『白の海へ』
ニール・ブロムカンプ監督『HALO』
ウォン・カーウァイ監督×ニコール・キッドマン主演『上海から来た女』
マイケル・マン監督『炎の門』
リドリー・スコット×ラッセル・クロウ主演『グラディエーター2』
ジェームズ・エルロイ原作×ジョー・カーナハン監督×ジョージ・クルーニー主演『ホワイト・ジャズ』
デヴィッド・フィンチャー監督『ブラックホール』
スティーヴン・スピルバーグ監督×アーロン・ソーキン脚本『シカゴ・セブン裁判』
ジョニー・デップ主演・製作総指揮『シャンタラム』
デヴィッド・O・ラッセル監督『ネイルド』
ジェリー・ブラッカイマー製作『ジェミニマン』
チャーリー・カウフマン監督・脚本『フランク・オア・フランシス』
トニー・スコット監督『ポツダム広場』

著者について
サイモン・ブラウンド Simon Braund
ロサンゼルス在住のイギリス人ライター、ブラウンドは世界有数の映画雑誌〈エンパイア〉の客員編集ライターを10年以上続け、〈サンデー・タイムズ〉紙、〈Q〉誌、〈オブザーバー〉紙、〈タイムアウト〉誌等にも寄稿している。ブラウンドはまた、アレハンドロ・ホドロフスキーが1975年にフランク・ハーバートのSF小説『デューン/砂の惑星』映画化に挑戦・挫折した記録の決定版を執筆した。

トランプ現象を理解するためにも必読。「FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実」

2018年12月01日 | 新刊書
FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実
ボブ・ウッドワード (著), 伏見 威蕃 (翻訳)


トランプ大統領は、アメリカ史だけではなく、世界史に残る大統領になるだろう。
すぐれた業績によってではなく、時代を象徴する現象としてである。
世界のどこでもトランプ現象が出現する可能性があるのであり、
トランプという人物はそれをたんに代表しているだけなのだ。
この書物はそのトランプという人物を解剖した書物の決定版とみなされている。
トランプ現象を理解するためにも必読の書だろう。


単行本: 536ページ
出版社: 日本経済新聞出版社 (2018/12/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4532176522
ISBN-13: 978-4532176525
発売日: 2018/12/1

内容紹介
NYタイムズ 3週連続ベストセラー第1位! (2018/9/24~2018/10/14, Nonfiction)
11週連続トップ10入り! (2018/9/24~2018/12/09)

ここは、すべてが狂っている
衝動に満ちたトランプの意思決定を暴いた全米大ベストセラー!
FEAR: Trump in the White Houseの日本語版!

感情的になりやすく、気まぐれで予想のつかないアメリカ大統領の言動に世界が翻弄されている。
ホワイトハウスのスタッフは大統領の危険な衝動と思いつきを故意に妨害し、国を動かしている。
世界一の強国の意思決定はいま狂気に満ちている。本書は、その物語である。
ニクソンを退陣させた伝説の記者、ボブ・ウッドワードだから書けたトランプとホワイトハウスの真実。
政権内部を知悉する重要人物らに数百時間にわたる極秘インタビューを敢行。
会議メモ、部外秘のファイル、文書、個人の日記といった一次情報から大統領執務室、エアフォース・ワン、ホワイトハウスでトランプ大統領の狂気の意思決定がどのように行われているかを暴く。

著者について
ボブ・ウッドワード
米国を代表するジャーナリスト。1943年生まれ、イェール大学卒。47年間にわたりワシントン・ポスト紙の記者、編集者を務める。同紙の社会部若手記者時代に、同僚のカール・バーンスタイン記者とともにウォーターゲート事件をスクープし、ニクソン大統領退陣のきっかけを作ったことで知られる。このときの二人の活動から「調査報道」というスタイルが確立され、また同紙はピュリツァー賞を受賞した。
ウッドワードはその後も記者活動を続け、2002年には9.11テロに関する報道でピュリツァー賞を再度受賞。『大統領の陰謀』『ブッシュの戦争』『ディープ・スロート 大統領を葬った男』など、共著を含めた18冊の著作すべてがノンフィクション書籍のベストセラーリスト入りを果たしている。そのうち12冊は全米№1ベストセラーとなった。現在はワシントン・ポスト紙副編集長の責にある。