新刊の森

人文分野を中心に、できるだけその日に刊行された面白そうな新刊を、毎日三冊ずつ紹介します。役立ちそうなレシピにも注目。

『フッサール現象学の生成――方法の成立と展開』の英訳

2021年09月06日 | 新刊書

『フッサール現象学の生成――方法の成立と展開』の英訳だという。面白い試みだ。

 

 

 

The Genesis of Husserl's Phenomenology: A Study on the Origin and Development of its Method
著者 : 榊原哲也 江口建
東京大学出版会 (2021年9月6日発売)
作品紹介・あらすじ

20世紀の哲学思想史に大きく屹立するフッサールの現象学がまさに「生成」するその現場へ.『イデーン?』の原草稿の詳細な検討を試みつつ,その方法の核心と全貌を明らかにする記念碑的名著『フッサール現象学の生成――方法の成立と展開』(東京大学出版会,2009年)を完全英訳.世界の現象学研究に新しい一頁を加える.


久々のフォイエルバッハ論「フォイエルバッハの社会哲学 -他我論を基軸に」

2020年01月13日 | 新刊書

久々のフォイエルバッハ論。他我論が軸のようですが、「フェティシュなフォイエルバッハ──フェティシズム論摘要」というのが気になりますね。

 

 

フォイエルバッハの社会哲学 -他我論を基軸に
石塚 正英 (著)
単行本 ¥2,860
単行本: 304ページ
出版社: 社会評論社 (2020/1/13)
言語: 日本語
ISBN-10: 4784515763
ISBN-13: 978-4784515769
発売日: 2020/1/13
内容紹介
ルートヴィヒ・アンドレア・フォイエルバッハ思想の全体像を読み解き、その現代性を問う
〔序〕自然災害と信仰をフォイエルバッハはどう関連付けたか
I アフリカ・アメリカ文化との出逢い
第一章 フォイエルバッハとフェティシズム
第二章 中後期フォイエルバッハの物神(Gotze)評価──初期フォイエルバッハの汎神論的自然観との関係
第三章 汎神論から他我論への展開──中後期フォイエルバッハ
第四章 マックス・シュティルナーのヘーゲル左派批判
II フォイエルバッハの自然信仰論──宗教論三部作の解説
第五章 キリスト教の本質── Gotzendienst に備わる善と真
第六章 宗教の本質に関する講演──すべては形像崇拝に発する
第七章 神統記──唯物論が神々の根拠
III Sache(事象)とBild(形像)との関係
第八章 フォイエルバッハの現代性── Sache(事象)とBild(形像)との関係をめぐって
第九章 唯物論(materialism)の語原は母(mater)である
第十章 身体論を軸としたフォイエルバッハ思想
IV フェティシスト・フォイエルバッハの偶像破壊
第十一章 聖書の神話的解釈とフェティシズム──シュトラウスを論じてフォイエルバッハに及ぶ
第十二章 キリスト教の中の原初的信仰──マルクスを論じてフォイエルバッハにおよぶ
第十三章 フォイエルバッハの唯物論的宗教論──神は儀礼から生まれた
第十四章 人間の中の神を考える──ルターとの比較
第十五章 フォイエルバッハと日本の古代信仰──遺稿「日本の宗教」の分析
補 章 フェティシュなフォイエルバッハ──フェティシズム論摘要
〔結〕フォイエルバッハ思想の統一的全体像を求めて
著者について
東京電機大学教授。『ヘーゲル左派という時代思潮』『学問の使命と知の行動圏域』など哲学・社会思想関係の著書が多数ある。
 

内容がすぐには理解しがたいが、興味深い一冊「責任という虚構」増補版

2020年01月11日 | 新刊書

著者の小坂井敏晶さんは社会心理学者で、パリ第8大学心理学部准教授という。この増補版は東大出版会の元版を増補したものらしいので、もとの版の目次をつけておく。なかなスタンスが難しそうな著作だが、興味深い。

 

増補 責任という虚構 (ちくま学芸文庫) (日本語)
 2020/1/10
小坂井 敏晶 (著)
文庫: 544ページ
出版社: 筑摩書房; 増補版 (2020/1/10)
文庫 ¥1,760
言語: 日本語
ISBN-10: 4480099530
ISBN-13: 978-4480099532
発売日: 2020/1/10
内容紹介
ホロコースト・死刑・冤罪の分析から現れる責任の論理構造とは何か。そして人間の根源的姿とは。補考「近代の原罪」を付した決定版。解説 尾崎一郎
 
【元版の内容紹介】
内容紹介
責任とは何か.個人が負う責任,集団が負う責任,企業責任,歴史的責任.共通する責任とは何なのか.自由と責任は本当に関連があるのか.本書は,責任と呼ばれる社会現象が何を意味するのか,歴史的な集団殺戮や死刑制度、冤罪などをテーマに考察する.
主要目次
はじめに
序 章 主体という物語
ハンナ・アーレントによるホロコースト分析 / アイヒマン実験/服従の原因/問題の所在 /意識と行動の乖離/原因と理由/私と呼ばれる同一化現象/意志を生むからくり/集団が支える自己
第1章 ホロコースト再考
普通の人間/責任転嫁の仕組み/心理的距離/正当化の心理/反ユダヤ主義の機能/ホロコーストの近代性 /医師の役割/ダニエル・ゴールドハーゲンの反論/袋小路
第2章 死刑と責任転嫁
日本の死刑制度/死刑執行の抽象化/死刑を支える分業体制
第3章 冤罪の必然性
非合法な捜査/悪を憎む心/司法取引の罠/虚偽自白の心理/目撃証言神話/分業と解釈/裁判官という解釈装置/自動運動する秩序維持機構
第4章 責任という虚構
矛盾をどう解くか/因果関係再考/自由の意味/刑罰の根拠/正しさの源泉
第5章 責任の正体
集団責任の認知構造/集団的道徳責任/同一化と道徳的汚染/普遍的価値の源泉/責任概念の歴史変遷/責任の正体/精神鑑定の役割/犯罪者の成立/死刑の真相
第6章 社会秩序と〈外部〉
近代政治哲学の〈外部〉/貨幣と贈与の媒介項/部分と全体の弁証法/〈外部〉の成立過程/信頼の構造/近代の陥穽/人はパンのみにて生きるにあらず /正義という地獄
結論に代えて
あとがき
参考文献
索引

待望のベンサムの政治思想の分析書「功利とデモクラシー」

2020年01月11日 | 新刊書

ベンサムは日本ではあまり人気のない思想家だが、彼のもたらしたものは大きい。今回サムの政治思想を中心に分析する書物が翻訳されたのはうれしいことだ。ぜひ読んでみよう。ただこの値段はどうにかならないものか。

 

 

 

功利とデモクラシー:ジェレミー・ベンサムの政治思想
2020/1/11
フィリップ・スコフィールド (著)
単行本: 628ページ
出版社: 慶應義塾大学出版会 (2020/1/11)
単行本 ¥16,500
言語: 日本語
ISBN-10: 4766426428
ISBN-13: 978-4766426427
発売日: 2020/1/11
内容紹介
支配する少数者の「邪悪な利益」を
いかに制御するか
――ゆえにベンサムは急進的でなければならなかったのだ
本書は次の二つの慧眼を持つ。
第一に、言語論を核としたベンサムの論理学が、功利性の原理と並び立つ彼の思想の基盤であることを説得的に示したこと。
第二に、支配層としての政治家・法律家・宗教家の協働による私的利益の追求を「邪悪な利益」として糾弾し、急進的民主主義へと転向したベンサムの政治思想を詳らかにしたことである。
稀代の思想家が掲げた〈功利〉と〈民主主義〉の新たな側面に光を当てたスコフィールドの二〇年に渡る研究の到達点、ついに刊行。
著者について
[著者]
フィリップ・スコフィールド(Philip Schofield)
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン法学部教授。ベンサム・プロジェクト・ダイレクターおよび『ジェレミー・ベンサム著作集』編集主幹。
本書以外に、Bentham: A Guide for the Perplexed, Continuum, 2009(『ベンサム―功利主義入門』、慶應義塾大学出版会、2013年)がある。ベンサムおよび古典功利主義に関する論文、編著多数。本書によって2006年マッケンジー図書賞(イギリス政治学会)を受賞。
[訳者]
川名 雄一郎(かわな ゆういちろう)
Ph.D. in Political Science(UCL)。
著書にLogic and Society (Palgrave, 2017)など。
高島 和哉(たかしま かずや)
1971年生まれ。早稲田大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。現在、明治大学ほか非常勤講師。専門は倫理学・社会思想史。著書に、『ベンサムの言語論―功利主義とプラグマティズム』(慶應義塾大学出版会、2017年)、『ジェレミー・ベンサムの挑戦』(共著、ナカニシヤ出版、2015年)。訳書に、イリイチ『生きる意味―「システム」「責任」「生命」への批判』(藤原書店、2005年)、マッキンタイア『依存的な理性的動物―ヒトにはなぜ徳が必要か』(法政大学出版局、2018年)など。
戒能 通弘(かいのう みちひろ)
1970年生まれ。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス法学修士課程修了。博士(法学・同志社大学)。現在、同志社大学法学部教授。専門は法思想史。著書に、『世界の立法者、ベンサム』(日本評論社、2007年)、『近代英米法思想の展開』(ミネルヴァ書房、2013年)、『ジェレミー・ベンサムの挑戦』(共編著、ナカニシヤ出版、2015年)、『法の支配のヒストリー』(編著、ナカニシヤ出版、2018年)、『イギリス法入門』(共著、法律文化社、2018年)。

 


顔の科学から顔の哲学へ「第一印象の科学――なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか?」

2019年01月17日 | 新刊書
第一印象の科学――なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか? 単行本 – 2019/1/17
アレクサンダー・トドロフ (著), 作田 由衣子 (監修), 中里 京子 (翻訳)


今日は科学もので面白いものが多いですね。
この本は心理学的なスタンスから顔がもつ力を考察するという興味深いものです。
第一印象は外れないものだといいます。
偏見には違いないのですが
わたしたちが偏見によって動かされる生き物であるかぎり
偏見は必ずしも謬見にはならないかもしれないのです。
そこでこうした考察は顔の科学から、やがては顔の哲学に近いところに赴くことになります。





単行本: 408ページ
出版社: みすず書房 (2019/1/17)
言語: 日本語
ISBN-10: 4622087626
ISBN-13: 978-4622087625
発売日: 2019/1/17
¥ 4,104



内容紹介
「すばらしい本だ。多数の驚くべき洞察と魅力的な図版が、
ある種、複雑で審美的な体験を与えてくれる」ダニエル・カーネマン(プリンストン大学名誉教授)。

選挙の結果は候補者の顔で予測できる。赤ちゃんはすでに《信頼できる顔》を知っている。
人は自分の民族に似た者を信用する。「信頼できる顔」と「威圧的な顔」の成分とは?
心理学の最先端を走る研究者が、脳科学、認知科学、コンピューターサイエンスを駆使して、
人間の避けがたい顔バイアスを分析した決定版。

プロローグ

第I部 観相学はなぜ人を惹きつけるのか
1 観相学者の約束
2 一目で抱く印象
3 結果を伴う印象

第II部 第一印象を理解する
4 心理学者の仕事
5 見えないものを可視化する
6 印象の機能
7 見る人次第

第III部 第一印象の(不)正確さ
8 誤解を招く画像
9 次善の判断
10 進化の物語
11 人生は顔に痕跡を残す

第IV部 顔の特別な地位
12 人は生まれつき顔に関心を払う
13 脳内の顔モジュール
14 錯覚に満ちた顔のシグナル

エピローグ 再び進化の物語について

謝辞

索引
原注および出典
図版クレジット

著者について
プリンストン大学心理学教授。プリンストン脳科学研究所、プリンストン大学ウッドロウ・ウィルソン・スクールにも所属。第一印象研究の第一人者。研究は『ニューヨーク・タイムズ』『ガーディアン』『デイリーテレグラフ』ほか多数で紹介されている。著書『第一印象の科学』(Princeton University Press, 2017, 中里京子訳、みすず書房、2018)。



カッシーラーの懐の深さを示す「現代物理学における決定論と非決定論 」

2019年01月17日 | 新刊書
現代物理学における決定論と非決定論 [改訳新版]――因果問題についての歴史的・体系的研究
エルンスト・カッシーラー (著), 山本 義隆 (翻訳)


1994年に学術書房からだされていたものを山本さんが訳しなおしたもののようです。
カッシーラーの懐の深さを示す科学史的な研究書で
山本さんが指摘しているように、「現代物理学の世界認識」に取り組んだ書物として
『実体概念と関数概念』の延長線上にある書物として興味深いものです。
「不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか?」の問いともどこかで響きあいますね。



単行本: 394ページ
出版社: みすず書房; 改訳新版 (2019/1/17)
言語: 日本語
ISBN-10: 4622087367
ISBN-13: 978-4622087366
発売日: 2019/1/17
単行本 ¥ 6,480


内容紹介
「カントのとらわれていた、近代科学のカテゴリーのみで経験の対象が構成される
という理性主義的偏向と、その近代科学をもっぱらニュートン物理学のみに求めるという
時代的制約の、両面での限界を克服した立場から、あらためて現代物理学の世界認識
に取り組んだのが本書である。その意味においても、本書はカッシーラー哲学の全貌
を知るうえで不可欠であり、またその点に本書がカッシーラー哲学全体のなかで有する
重要性もある」(訳者・山本義隆)。

量子力学の本当の困難は、それが根底的な〈非決定論〉を導入したということ、
それが私たちに〈因果概念〉の放棄を要求しているということ、そのことにあるのでは
ない――この問題提起から始まり、ナチス・ドイツを逃れ亡命先のスウェーデンで
1936年に執筆された本書は、『実体概念と関数概念』に始まり『シンボル形式の哲学』
に結実し『国家の神話』に終わる、カッシーラーの生涯の哲学的問題意識のすべての
要素の結接点に位置するものである。

1994年に同訳者により学術書房から刊行された旧訳書を、原書初版に基づき本文・
解説とも大幅に書き改め、英訳版の序文も加えた、改訳新版。量子力学的世界の
哲学的基礎付けを試み、科学と哲学を架橋した画期的著作である。

思想的に深い意味を帯びた問い「不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか?」

2019年01月17日 | 新刊書
不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか? (ブルーバックス)
須藤 靖 (著)


哲学の世界には可能世界論というものがあって
複数の世界の可能性を考えるが
現代物理学的においても、複数の宇宙の可能性を考えている。
どちらもわたしたちの世界がこのようにしてあることの背後にある謎に取り組もうとする試みだ。
「わたし」がいまどうしてここに、この「わたし」として存在するのかというのは
わたしたち人間にとっての尽きない問いであり、物理学もまた
思想的な意味をおびたこの問いにつき動かされている。




新書: 240ページ
出版社: 講談社 (2019/1/17)
言語: 日本語
ISBN-10: 4065144655
ISBN-13: 978-4065144657
発売日: 2019/1/17
Kindle版 ¥ 1,080
新書 ¥ 1,080

この宇宙が「不自然なほど」よくできているのはなぜ?
その謎を解く鍵は「マルチバース(多数の宇宙)」だった!

 Q1 宇宙に果てはありますか
 Q2 宇宙には始まりがあったのですか
 Q3 宇宙はある場所が爆発して生まれたのですか
 Q4 宇宙人はいますか

これらの問いに宇宙論研究者が本気で答えます。


我々はどこまで世界を理解したのか?
現代物理学は、この宇宙が絶妙なバランスの上に成り立っていることを明らかにした。
なぜ、地球はこの場所にあるのか? なぜ、重力や電磁気力はこの強さなのか?
我々の宇宙は唯一の存在なのか、無数の宇宙の中の1つに過ぎないのか?
最新物理学の観測事実に基づいた「マルチバース」の理論と「人間原理」を徹底解説。


【目次】
第1章 この「宇宙」の外に別の「宇宙」はあるのか?
第2章 宇宙に果てはあるのか? 宇宙に始まりはあるのか?
第3章 我々の宇宙の外の世界
第4章 不自然な我々の宇宙と微調整
第5章 人間原理とマルチバース
終 章 マルチバースを考える意味

買うしかない「終末論の系譜: 初期ユダヤ教からグノーシスまで」

2019年01月15日 | 新刊書
終末論の系譜: 初期ユダヤ教からグノーシスまで
大貫 隆 (著)


グノーシス研究の専門家である大貫さんが
ユダヤ教からキリスト教への終末思想の継承を跡付けた書物です。
576ページの大冊ですから、大いに読み応えがありそうです。
お値段も抑え目で、これは買うしかないかも。
筑摩選書のフーコー論といい、
今日は筑摩書房が冴えてます。


単行本: 576ページ
出版社: 筑摩書房 (2019/1/15)
言語: 日本語
ISBN-10: 4480847472
ISBN-13: 978-4480847478
発売日: 2019/1/15
¥ 4,536



内容紹介
ユダヤ教の中から生まれた終末思想はいかにしてイエスに継承されたのか。聖書正典のほか外典偽典等の史料を渉猟し、現代思想との対話も試みる渾身の書き下ろし。

著者について
1945年生まれ。静岡県出身。東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学専攻博士課程修了。1979年ミュンヘン大学にてDr. theol. 取得。東京女子大学助教授、東京大学教授を経て、現在東京大学名誉教授。2010-14年自由学園最高学部長。著書に『イエスという経験』(岩波書店、のち岩波現代文庫)、『グノーシスの神話』(岩波書店、のち講談社学術文庫)、『聖書の読み方』(岩波新書)など、訳書にハンス・ヨナス『グノーシスと古代末期の精神』(全2巻、ぷねうま舎)、エイレナイオス『異端反駁』(全5巻のうちI、II、V巻、教文館)、『ナグ・ハマディ文書』(全4巻、共訳、岩波書店)などがある。

読む前からワクワク「フーコーの言説: <自分自身>であり続けないために 」

2019年01月15日 | 新刊書
フーコーの言説: <自分自身>であり続けないために (筑摩選書 169)
慎改 康之 (著)


タイトルはちょっと古い感じですが(笑)
内容はフーコーの生前には発表されていなかった「性の歴史」の第四巻「肉の告白」の
精読を含めた新しいもののようです。
どんな思考の全貌が描かれるのか
読む前からワクワクします。


単行本: 270ページ
出版社: 筑摩書房 (2019/1/15)
言語: 日本語
ISBN-10: 4480016740
ISBN-13: 978-4480016744
発売日: 2019/1/15
¥ 1,728


商品説明
知・権力・自己との関係の三つを軸に多彩な研究を行ったミシェル・フーコー。その言説を貫くものとは何か。前史ともいえる50年代のテクストから「性の歴史」第4巻「肉の告白」までを精読し、思考の全貌を明らかにする。

知・権力・自己との関係の三つを軸に多彩な研究を行ったフーコー。その言説群はいかなる一貫性を持つのか。精確な読解によって明るみに出される思考の全貌。【商品解説】

著者紹介
慎改 康之
略歴〈慎改康之〉1966年長崎県生まれ。明治学院大学教授。

「精神科医が教える 忘れる技術」

2019年01月15日 | 新刊書
精神科医が教える 忘れる技術
岡野 憲一郎 (著)


2006年刊『忘れる技術――思い出したくない過去を乗り越える11の方法』(創元社)を新装・改題
ではありますが、忘れることは大切な技術なので、注目しましょう。
わたしたちは忘れたいことほど、忘れることができず、
心を腐らせていものです。
きちんと忘れること、それは良く生きるためにも大事なことだと思います。

単行本: 208ページ
出版社: 創元社 (2019/1/15)
言語: 日本語
ISBN-10: 4422114883
ISBN-13: 978-4422114880
発売日: 2019/1/15
¥ 1,512


内容紹介
一刻も早く楽になるための具体的な処方箋

PTSDを引き起こす外傷記憶、恨みや罪悪感、うつ病や強迫神経症、依存や中毒など、
あなたの心をいつまでも蝕み、ときには日常を支配してしまう、
思い出すのもつらい過去や苦しい症状、頭にこびりついた記憶や心をかき乱す感情――
こうした「忘れられないこと」を上手に「忘れる」ための具体的な方法を
ベテラン精神科医が説く。

人が遭遇するさまざまな「忘れられない」ケースを紹介するほか、
「忘れることができなくなる」メカニズムを脳と心の両面から解き明かす。

ネガティブな記憶を消し去り、過去に見切りをつけることは、
安定した日常生活を得て、人生を前向きに生きていくことにつながる。

*小社刊『忘れる技術』を新装・改題


【目次】
第1章 忘れられない人びと

私自身の忘れられない思い出
忘れられないケース1 突然よみがえってくる「外傷記憶」
忘れられないケース2 けっして消えない恨みの記憶
忘れられないケース3 人を傷つけた加害者としての罪悪感
忘れられないケース4 過去に時間が逆流するうつ病
忘れられないケース5 過去にしばりつけられ、ある行為をくり返す強迫神経症
忘れられないケース6 脳が過去の興奮や快感を忘れない薬物中毒
忘れられないケース7 病気だとわかってもらえない依存症
忘れられないケース8 もって生まれた忘れない才能――サバン症候群

第2章 なぜ忘れることができないのか

忘れられない記憶の病理
忘れられる記憶は「善玉の記憶」である
「頭の記憶」と「体の記憶」の深い関係
記憶はどこで作られるか――脳のなかの記憶の工場
忘れられないのは、「欠陥のある記憶」
驚異のサバン現象――天才児はなぜすべてを憶え、しかも忘れないのか?
心の側から見た「忘れられないわけ」

第3章 忘れる技術を伝授する

忘れる技術その1 忘れたい刺激を遠ざける
忘れる技術その2 怒りやフラストレーションを何かにぶつける
忘れる技術その3 賠償を要求する、訴える
忘れる技術その4 人に話す(カウンセリングを受ける)
忘れる技術その5 相手について知る(理解し、許す)
忘れる技術その6 新しい世界に踏み出す
忘れる技術その7 与える人生を歩む
忘れる技術その8 薬物療法を試みる
忘れる技術その9 思考制止術を用いる
忘れる技術その10 バランスシートを用いる
忘れる技術その11 名人に学ぶ――中島誠之助さんの例



★寄稿「復刊に寄せて」香山リカ(精神科医)



*2006年刊『忘れる技術――思い出したくない過去を乗り越える11の方法』(創元社)を新装・改題


ジッドの時代を掘り下げた大冊「ジッドとその時代」

2019年01月14日 | 新刊書
ジッドとその時代
吉井 亮雄 (著)

ジッドはフランスの戦後文学と戦後思想に大きな影響を及ぼしているのですが
そのことはあまり明確にされてこなかったように思われます。
本書は674ページの大冊で、ジッドにかかわるさまざまなテーマを掘り下げていて
読み応えがありそうです。
わたしたちの知らないフランスの時代の諸相や文学事情も解き明かされそうで、楽しみです。
お値段もはるので、図書館に注文したいですね。



単行本: 674ページ
出版社: 九州大学出版会 (2019/1/11)
言語: 日本語
ISBN-10: 4798502499
ISBN-13: 978-4798502496
発売日: 2019/1/11
¥ 9,720



目次
 凡例・略号一覧



   第Ⅰ部 「自己」の探求と初期の文学活動

第1章 自伝による幼少年期・青年期の「再構成」
      『一粒の麦もし死なずば』の冒頭と末尾について  

第2章 青年期のジッドとヴァレリー
      ふたりの関係は「危うい友情」だったのか  

第3章 ジッドとエドゥアール・デュジャルダン
      「内的独白」の創始者との交流  

第4章 ジッドとナチュリスム
      サン=ジョルジュ・ド・ブーエリエとの往復書簡  

   第Ⅱ部 文学活動の広がり

第1章 ジッドとポール・フォール
      詩人にして文芸誌主宰者との交流  

第2章 「デラシネ論争」「ポプラ論争」の余白に
      ジッドとルイ・ルアールの往復書簡をめぐって  

第3章 「状況に想をえた小品」
      『放蕩息子の帰宅』の生成、作品の読解、同時代の反響  

第4章 「新劇場」か、それとも「小劇場」か
      『カンダウレス王』ベルリン公演をめぐって  

第5章 ジッドとトルストイ
      伯爵家での『放蕩息子の帰宅』朗読をめぐって  

   第Ⅲ部 批評家・外国人作家との交流

第1章 ジッドとチボーデ
      一九〇九年から一九二〇年代初めまでの交流  

第2章 ジッドとガストン・ソーヴボワ
      第一次大戦前後の交流  

第3章 ジッドとリルケ
      『放蕩息子の帰宅』ドイツ語訳をめぐって  

第4章 ジッドとタゴール
      『ギーターンジャリ』フランス語訳をめぐって  

   第Ⅳ部 「現実」への関心

第1章 ジッドとポール・デジャルダン
      一九二二年の「ポンティニー旬日懇話会」を中心に  

第2章 ジッドとアンリ・マシス
      一九二四年の論争を中心に  

第3章 蔵書を売るジッド
      一九二五年の競売  

第4章 ジッドの『ポワチエ不法監禁事件』
      現実探求のなかでの位置  

   第Ⅴ部 晩年の交流

第1章 ジッドの盛澄華宛書簡
      中国人フランス文学者との交流  

第2章 ジッドと「プレイアッド叢書」
      『日記』旧版をめぐって  

第3章 ジッドとジャン・カバネル
      「アマチュア文芸批評家」にしてレジスタンスの闘士との交流  

第4章 ジッドの『アンリ・ミショーを発見しよう』
      一九四一年のニース講演中止をめぐって  

第5章 ジッドとアンドレ・カラス
      若き文芸ジャーナリストとの交流  

結 語

《補遺》 ジッド書誌の現状  参考文献一覧に代えて  

 初出一覧
 あとがき
 索 引

日本人の死生観を問う「増補 死者の救済史: 供養と憑依の宗教学 」

2019年01月14日 | 新刊書
増補 死者の救済史: 供養と憑依の宗教学 (ちくま学芸文庫 イ 61-1)
池上 良正 (著)


元版は2003年に角川書店から出版されたものです。
それに「靖国信仰の個人性」を増補したもの。
民間信仰の死生観から日本人の根っこのところにある思想を取り出そうとするのは
柳田や折口以来の民俗学の伝統にのっとったものですが
本書はとくに宗教学の観点からこの問題に取り組むもののようです。
西洋のキリスト教の教えはかなり明確ですが、
私たちは死んだらどうなると思っているのでしょうか。
そのことは私たち日本人にもよく分かっていないことなのかもしれません。



文庫: 338ページ
出版社: 筑摩書房; 増補版 (2019/1/9)
言語: 日本語
ISBN-10: 4480098992
ISBN-13: 978-4480098993
発売日: 2019/1/9
文庫 ¥ 1,296



内容紹介
未練を残しこの世を去った者に、日本人はどう向き合ってきたか。民衆宗教史の視点からその宗教観・死生観を問い直す。「靖国信仰の個人性」を増補。

著者について
1949年、長野県生まれ。東北大学大学院文学研究科宗教学専攻博士課程単位取得退学。宮城学院女子大学専任講師、弘前大学教授、筑波大学教授などを経て、現在は駒澤大学総合教育研究部教授。博士(文学)。専門は宗教学、とくに民俗・民衆宗教の宗教学的研究。おもな著書に、『悪霊と聖霊の舞台』(どうぶつ社)、『民間巫者信仰の研究』(未來社)、『近代日本の民衆キリスト教』(東北大学出版会)などがある。

まことにタイムリーな一冊「人口問題の正義論」

2019年01月14日 | 新刊書
人口問題の正義論
松元 雅和 (編集), 井上 彰 (編集)


人口の減少に悩む日本のような国もあれば、
人口の爆発的な増加が深刻な問題となるアフリカ諸国のような国もあります。
どちらにとっても人口は重要な社会・経済的な問題に、そして政治的に問題になってきました。
人口の総数だけではなく、世代的なバランスの問題も重要な倫理的な問題を引き起こしています。
「人口の問題は正義の問題である」と断言する本書は
まことにタイムリーな一冊と言えるでしょう。



単行本: 264ページ
出版社: 世界思想社 (2019/1/11)
言語: 日本語
ISBN-10: 4790717259
ISBN-13: 978-4790717256
発売日: 2019/1/11
¥ 3,888


内容紹介
人口の問題は正義の問題である!

どれくらいの人口規模が理想的なのか?

どのような人口政策が正しいのか?

哲学、倫理学、法哲学、政治哲学、経済学がそれぞれ進めてきた知の蓄積を結集して体系化した、最良のガイド。

哲学的基礎から、生殖と家族計画、世代間正義、移民・外国人労働者問題まで。


◆序章より

本書の特徴は、人口問題を正義論の観点から論じることである。正義論とは、個人の選択や判断、社会の政策や制度など、個人や社会のありように関して、規範的に考察する学問分野である。正義論はその考察対象として、「今ある」社会よりも「あるべき」社会を探求する。そこで、人口問題について正義を論じるとは、あるべき人口規模、あるべき人口政策といった規範的問いに中心的に取り組むということである。本章第一節で概観するように、人口論は過去から現在まで、すぐれて正義の問題でもあり続けてきた。

とはいえ、正義論の一テーマとして、人口問題が独立した位置を占めてきたわけでは必ずしもない。むしろ、多くの研究者がそれを重要なテーマと捉え、研究を重ねてきたにもかかわらず、これまで「人口正義論」としてその体系的な知の蓄積はなされていないのが現状である。その結果、人口問題についての考察はこれまで、環境倫理学、生命医療倫理学、グローバル正義論、世代間正義論といった各テーマの一部分として、倫理学者、法哲学者、政治哲学者らによって、同時並行的に進められてきた。

こうした問題意識のもと、私たちは各テーマ、各領域を横断する新たな学際的領域を切り開くような、国内の知の蓄積を結集する編著を企画した。本書の刊行により、正義論研究者にとっても、同様に人口問題に関心を抱く他分野の研究者や一般の読者にとっても、「人口正義論」に関する最良の知の手引きができるものと信じている。

目次
人口問題の正義論―研究動向の道案内
第1部 人口問題の哲学的基礎
第2部 人口規模の問題
第3部 生殖と家族計画の問題
第4部 人口移動の問題
第5部 世代間正義の問題



オースティンの古典的な名著の新訳「言語と行為 いかにして言葉でものごとを行うか」

2019年01月13日 | 新刊書
言語と行為 いかにして言葉でものごとを行うか (講談社学術文庫)
J. L・オースティン (著), 飯野 勝己 (翻訳)


言語行為論の開祖とも言えるオースティンの名著「言語と行為」は
ここしばらくは入手しがたくなっていたのですが
このたび新訳が刊行されました。しかも文庫です。
これは朗報ですね。
お値段も手ごろですし、すでに持っている人も、これから読もうという人も、早速注文しましょう。
(おいおい、講談社の回し者かよ(笑))



文庫: 312ページ
出版社: 講談社 (2019/1/12)
言語: 日本語
ISBN-10: 4065143136
ISBN-13: 978-4065143131
発売日: 2019/1/12
文庫 ¥ 1,274


内容紹介
本書は、哲学に不可逆的な影響を与えた記念碑的名著、待望の文庫版での新訳である。
ジョン・ラングショー・オースティン(1911-60年)は、イングランド北西部の街ランカスターに生まれ、オックスフォード大学ベリオール・カレッジに進学した。語学、音楽、スポーツなど多彩な才能に恵まれた中で最終的に哲学を選んだオースティンは、20代半ばには早くも教壇に立つようになる。しかし、カリスマ的な威圧感を漂わせつつ独裁的とも思えるふるまいが目立ったことにも示されているように、当時のオースティンは何よりも「破壊的」な哲学者だった。
オースティンが生涯に発表した公刊論文は、わずか7本。48歳で早逝したとはいえ、きわめて寡作だったオースティンだけに、1955年に行われたハーヴァード大学での講義は、哲学の歴史にとって決定的に重要な意味をもつことになった。それらのうち「ウィリアム・ジェイムズ講義」として行われたもののために書かれたノートが、本書である。ここでオースティンは初めて「構築」に転じ、みずからの哲学の到達点を示している。
本書で提示された理論は「言語行為論(speech act theory)」と呼ばれる。従来の言語論は、命題の真偽を問題にしてきた。それに対してオースティンは、言葉はただ事実を記述するだけでなく、言葉を語ることがそのまま行為をすることになるケースがある、と言う。例えば、「約束する」と発話することは「約束」という行為を行うことである。ここにある「確認的(コンスタティヴ)」と「遂行的(パフォーマティヴ)」の区別は、以降の哲学に不可逆的な影響を与えた。
言語行為論は、ジョン・R・サール(1932年生)といった後継者を生むとともに、ジャック・デリダ(1930-2004年)の批判を呼び起こした。それを契機に巻き起こったデリダ=サール論争は、よく知られている。
オースティン研究の第一人者による訳文は、オースティンの息遣いを伝えてくれるだろう。これからのスタンダードとなる決定版が、ここに誕生した。

著者について
J. L・オースティン
1911-60年。イギリスの哲学者。後世に多大な影響を与えた「言語行為論」の創始者。主な著書に、本書のほか、『オースティン哲学論文集』、『知覚の言語』など。

飯野 勝己
1963年生まれ。東北大学大学院文学研究科後期博士課程修了。博士(文学)。現在、静岡県立大学准教授。専門は、コミュニケーション論・メディア論・言語哲学。著書に『言語行為と発話解釈』など。

人間の民族と文化について考える手掛かりとなる「文化が織りなす世界の装い」

2019年01月13日 | 新刊書
文化が織りなす世界の装い (シリーズ比較文化学への誘い)
山田 孝子 (著, 編集), 小磯 千尋 (著, 編集), 井関 和代 (著), 金谷 美和 (著), 坂井 紀公子 (著)


わたしたちはどんな社会においても、自分を装います。
ロビンソン・クルーソーのように漂流して
まったくの孤島に生きていたら、装うことはないかもしれませんが
それでもいつか人々のうちに暮らすときのことを考えて、装いの心を忘れることはないでしょう。
それほどまでに装いというものは、人間にとって深い意味のあるものだと思います。
モードという観点からではなく、「人はなぜ装うのか」という観点から編まれたこの書物は、
人間の民族性だけでなく、人間性も明かしてくれるのではないかと、期待されます。



単行本(ソフトカバー): 192ページ
出版社: 英明企画編集 (2019/1/11)
言語: 日本語
ISBN-10: 4909151044
ISBN-13: 978-4909151049
発売日: 2019/1/11
¥ 1,080


内容紹介
人はなぜ装うのか──。

どのような素材や染料を用いて、どんな文様が描かれた服を、いかなる場面で着用する選択をしているのか。

私たちも含む世界の人びとの装いには、個人の嗜好のみならず、帰属する社会や集団の文化や価値観が反映されています。

本書では、衣服の起源から素材や加工技術の発見とトランスナショナルな拡散までの「装い」をめぐる歴史を追い、現代における世界の「装い」の諸相を比較するなかから、装う行為および衣服そのものに表れる民族性や地域性を考えます。

◆座談会I「装う素材と技術の発見と伝播――なにを用いて、どう加工し、いかに染めるのか」
井関和代+大井理恵+金谷美和+川村義治+小磯千尋+坂井紀公子+鈴木清史+山田孝子

◆論考
「人はなぜ装うのか──「装い」の起源と多様な展開からみる」
山田孝子

◆論考
「更紗がつなぐ装いの文化──インドからヨーロッパ、アフリカ、そして日本」
井関和代

◆座談会II「地域性・社会性の表象としての衣服――いつ、どんな場面で、なにを、いかに纏うのか」
井関和代+金谷美和+川村義治+川本智史+桑野萌+小磯千尋+小西賢吾+坂井紀公子+鈴木清史+アヒム・バイヤー+山田孝子

◆論考
「伝統ある絞り染め布をファッションとしてまとう──装いからみる現代インド社会の変容」
金谷美和

◆論考
「装いからケニアの現在を読み解く――プリント更紗と生活環境を手がかりに」
坂井紀公子

◆「伝統と近代のつむぎかた──オーストラリア先住民アボリジニの場合」
鈴木清史

◆座談会III「現代の『装い』にみる宗教性・ジェンダー・個別化──宗教間・地域間・男女間・時代間の比較から」
川村義治+川本智史+桑野萌+小磯千尋+小西賢吾+坂井紀公子+アヒム・バイヤー+山田孝子+ジェームス・ロバーソン

◆論考
「インドを表象する装いの変遷──都市部の観察からみえる男女差」
小磯千尋

◆論考
「『加賀友禅』という文化表象──誰がブランドを生み出したのか」
本康 宏史

出版社からのコメント
世界のどの地域に出かけても同じような「もの」があふれ、文化の違いがなくなりつつあると感じる一方で、文化による差異を思い知らされ、異文化理解に当惑することも少なくありません。 比較文化学は、文化人類学のみならず、地域研究、宗教学、社会学、文学、言語学など、さまざまな視点からの比較によって、文化の相違と共通性とを明らかにする学際的な学問領域です。 比較文化学を学ぶことは、文化を相対化するまなざしを身につけ、他者(異文化)理解を深めることにつながります。 シリーズ「比較文化学への誘い」は、比較文化学の可能性を考え、その学びの世界へと誘う入門書です。