新刊の森

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好奇心でワクワクする「幻に終わった傑作映画たち 」

2018年12月01日 | 新刊書
幻に終わった傑作映画たち 映画史を変えたかもしれない作品は、何故完成しなかったのか?
サイモン・ブラウンド (著), 有澤 真庭 (翻訳)


これは映画の分野によほど詳しい人でないと書けない書物ですね。
多くの「名作」となるはずの映画が、途中で姿を消しているのです。
「死んだ主人公が〝神〟になって蘇る⁉︎ リドリー・スコットの『グラディエーター2』」
とか、見たかったじゃないですか。
宮崎駿監督の『長くつ下のピッピ』って、どんな映画になったんだろうな。
ともかくぜひ読んでみたい素晴らしい企画の書物。



単行本: 263ページ
出版社: 竹書房 (2018/12/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4801916902
ISBN-13: 978-4801916906
発売日: 2018/12/1

内容紹介
一本の映画が完成するのは、「奇跡」に近い出来事――

スタンリー・キューブリック、アルフレッド・ヒッチコック、スティーヴン・スピルバーグ、
デヴィッド・リンチ、コーエン兄弟、デヴィッド・フィンチャー、オーソン・ウェルズ……

偉大なる監督たちの〝作られなかった傑作映画〟たち……
なぜそれらはスクリーンに辿り着かなかったのか――
巨匠たちの胸に迫る逸話の数々を、脚本の抜粋、ストーリーボード、セットでのスチルや残されたフッテージたちを添えて描き出す。
さらに各作品には、定評あるデザイナーたちによる〝妄想ポスター〟も掲載。
収録図版数400点以上。

〝誰も観ることが出来ない〟幻映画〝50本〟
■わずか7分半のモンロー×キューカー『女房は生きていた』
■オードリー×ヒッチコックの幻のサスペンス映画『判事に保釈なし』
■桁外れの製作費だとしても、世紀の傑作となったキューブリックの『ナポレオン』
■オーソン・ウェルズの生きた記録であり、絶え間なく変化しつづけた『ドンキホーテ』
■シリーズ史上最大のイカれたジェームズ・ボンド映画になるはずだった『ウォーヘッド』
■これが作られていたら『E.T.』は存在しなかった⁉︎ スピルバーグの『ナイトスカイズ』
■デヴィッド・リンチの〝電気愛〟炸裂の『ロニー・ロケット』は、いつ作られる?
■東京がゴッサム・シティ? イーストウッド主演? アーロノフスキー監督の『バットマン』
■死んだ主人公が〝神〟になって蘇る⁉︎ リドリー・スコットの『グラディエーター2』
■デヴィッド・フィンチャーが描く「超エロ」コミック『ブラックホール』
■スピルバーグのせいで断念したキューブリックのホロコースト映画 『アーリアン・ペーパーズ』
and more!

ヒッチコック、ダリからペキンパーにリンチまで、映画の歴史は、1度も日の目を見ずに終わった傑作たちであふれている。
本書は、それらのプロジェクトがゴーサインを受けてから潰えるまでの魅惑的で、しばしば涙を誘う、物語にスポットを当てたものだ。
チャールズ・チャップリンの『セント・ヘレナからの帰還』で幕を開け、惜しくも亡くなったトニー・スコットの『ポツダム広場』の崩壊にて幕を閉じる。
有名監督・俳優たちによる50本以上の映画が、なぜ作られることがなかったのか……。
H・G・ウェルズの原作を忠実に描くレイ・ハリーハウゼンの『宇宙戦争』
〝映画史に残る傑作〟となったはずのスタンリー・キューブリックの『ナポレオン』
巨匠ヒッチコックとオードリー・ヘップバーンのコラボは何故実現しなかったのか?
フランシス・フォード・コッポラ、デヴィッド・リンチ、オーソン・ウェルズ、テリー・ギリアムたちの苦悩と挫折……。
本書は、無慈悲なスタジオ、ばかげたプロットから、スターの決定的な死まで、待ち受ける障害のすべてをつまびらかにする。
数々の胸に迫る逸話には、脚本の抜粋、ストーリーボード、セットのスチル、残されたフッテージたちを添えた。
さらに、作られなかった映画のポスターを、定評あるデザイナーたちにオリジナルで作成してもらった。
映画史に残る、作られなかった傑作映画たちの、面白くてやがて悲しき顛末――
もし、この作品が作られていたら〝違う映画史〟が生まれていたかもしれない……。

【掲載されている〝まぼろし映画〟】
チャールズ・チャップリン監督『セントヘレナからの帰還』
サルヴァドール・ダリ&マルクス兄弟『馬の背中に乗るキリンサラダ』
セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督『メキシコ万歳』
エドガー・ライス・バローズ原作『火星のプリンセス THE ANIMATION』
名作『カサブランカ』続編『ブラザヴィル』
カール・テオドア・ドライヤー監督『イエス』
H・G_ウェルズ×レイ・ハリーハウゼン『宇宙戦争』
アルフレッド・ヒッチコック監督×オードリー・ヘップバーン『判事に保釈なし』
ジョージ・キューカー監督×マリリン・モンロー『女房は生きていた』
ロベール・ブレッソン監督『創世記』
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督『地獄』
フェデリコ・フェリーニ監督『G・マストルナの旅』
アルフレッド・ヒッチコック監督『カレイドスコープ』
スタンリー・キューブリック監督『ナポレオン』
オーソン・ウェルズ監督『ドン・キホーテ』
宮崎駿監督『長くつ下のピッピ』
ジェリー・ルイス監督・主演『道化師が泣いた日』
オーソン・ウェルズ監督×ジョン・ヒューストン主演『風の向こうへ』
マイケル・パウエル監督×シェークスピア原作『テンペスト』
アレクサンドル・ホドロフスキー監督×フランク・ハーバート原作『デューン/砂の惑星』
ショーン・コネリー主演、もうひとつの007『ウォーヘッド』
フィリップ・カウフマン監督、幻の映画版第1作『スタートレック プラネット・オブ・タイタンズ』
セックス・ピストルズ主演×ラス・メイヤー監督『誰がバンビを殺したか?』
スティーヴン・スピルバーグ監督『ナイト・スカイズ』
ピーター・セラーズ主演『ピンク・パンサーの恋』
サム・ペキンパー監督『テキサス男』
ルイ・マル監督×ジョン・ベルーシ主演『マイアミの月』
リンゼイ・ナダーソン監督×チェーホフ原作『桜の園』
オーソン・ウェルズ監督『ゆりかごは揺れる』
フランシス・フォード・コッポラ監督『メガロポリス』
D・M・トマス原作『ホワイト・ホテル』
セルジオ・レオーネ監督『レニングラードの900日』
デヴィッド・リンチ監督『ロニー・ロケット』
デヴィッド・リーン監督『ノストローモ』
テリー・ギリアム監督『不完全な探偵』
スタンリー・キューブリック『アーリアン・ペーパー』
アーノルド・シュワルツェネッガー主演×ポール・ヴァーホーヴェン監督『十字軍』
リドリー・スコット監督『ホット・ゾーン』
ケヴィン・スミス脚本『スーパーマン・ライヴズ』
ダーレン・アロノフスキー監督『バットマン:イヤー・ワン』
第二次世界大戦の悲劇『キャプテン・アンド・ザ・シャーク』
コーエン兄弟『白の海へ』
ニール・ブロムカンプ監督『HALO』
ウォン・カーウァイ監督×ニコール・キッドマン主演『上海から来た女』
マイケル・マン監督『炎の門』
リドリー・スコット×ラッセル・クロウ主演『グラディエーター2』
ジェームズ・エルロイ原作×ジョー・カーナハン監督×ジョージ・クルーニー主演『ホワイト・ジャズ』
デヴィッド・フィンチャー監督『ブラックホール』
スティーヴン・スピルバーグ監督×アーロン・ソーキン脚本『シカゴ・セブン裁判』
ジョニー・デップ主演・製作総指揮『シャンタラム』
デヴィッド・O・ラッセル監督『ネイルド』
ジェリー・ブラッカイマー製作『ジェミニマン』
チャーリー・カウフマン監督・脚本『フランク・オア・フランシス』
トニー・スコット監督『ポツダム広場』

著者について
サイモン・ブラウンド Simon Braund
ロサンゼルス在住のイギリス人ライター、ブラウンドは世界有数の映画雑誌〈エンパイア〉の客員編集ライターを10年以上続け、〈サンデー・タイムズ〉紙、〈Q〉誌、〈オブザーバー〉紙、〈タイムアウト〉誌等にも寄稿している。ブラウンドはまた、アレハンドロ・ホドロフスキーが1975年にフランク・ハーバートのSF小説『デューン/砂の惑星』映画化に挑戦・挫折した記録の決定版を執筆した。


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